より多くの荷物を運ぶために

 <時間制約付き巡回セールスマン問題の研究>

 

研究概要

時間の制約がある巡回セールマン問題をとき、配達量を増やす。

データを入力によって、1日の配達経路を表示する。

 

研究目的

ITにより企業は消費者とダイレクトでつながり、販売コストを下げることができる。音楽やパソコン、家電など様々なものがインターネット上で販売されている。航空券などでは、実際に窓口で買うと15%の値上がりをしていて、ホームページ上で購入した方が安い。(北本、2000)これからは、インターネットを使えない人のほうが、生活する上でコストがかかるようになる。

 

また、オンラインショッピングは、家にいながら欲しい商品、例えば衣類・食料品なども買え、時間どおり届けてもらえる。そして実際に買い物に出かけるより安く買えたら、みなさんは時間をかけ買い物に行きますか?(行武、2000)そうなると、店舗を構えての販売は割高になり、小売店や卸売りの中間業者は減少する。よって私は、メーカと消費者の二つになると考える。メーカと消費者をつなぐ重要なものの一つとして、物流であると考えました。

送料がより安くなれば、オンラインショッピングが広がり、人々の時間やお金が節約できる。そこで、もっと送料を安くしたいと考えている。

 

研究内容

 

私は一人の配達ドライバーが同じ労働時間内に現在より多く配達できれば、売上が上がり、コストを下げることができると考えた。

多く配達するためには、1件あたりの配達にかかる時間を少なくすることである。そうすればもっと荷物が運べるようになる。

また、配達することができる限界量も知ることで、最大配達可能量を知ることができる。

そのためには以下の2つ点を考えていきたい。

受取人に手渡す確率を上げる

ヤマト運輸の時間帯を指定して届けてくれるサービスについて、ヤマト運輸の宅急便は6つの時間帯を指定と指定なしの7つに分類できます。 受取人も時間を指定することによって品物がいつ届くのか把握できます。さらに、この時間帯を指定することによって荷物を受取人に手渡す確率が上がる(不在のため再度届ける行為を減らす)と考えられます。よって、配達する側の再度配達というコスト削減につながります。 このシステムは双方にとって利益があるシステムと考えています。

 

時間帯で区切られた、巡回セールスマン問題を計画する

時間帯お届けのサービスについて、ヤマト運輸株式会社さんに質問したところ、以下のような返答をいただきました。

「時間帯お届け:サービス開始に伴う新たな配送ルートというものはございません。
従来の配送ルートを使って各ドライバーが工夫をし、配達しています。」(ヤマト運輸株式会社 広報部 東崎氏)

 

18時〜20時までの配達指定が10件ある場合、その10件を一番短い時間で回れるルートを出す。そしてその他の時間帯指定とつなぎあわす。

時間帯指定があるので巡回セールスマン問題は時間の制約がつき難しくなる。よって、ドライバーのルートを考えなければならない負担を軽くすること、さらにドライバーの工夫したルートよりおおくの荷物を届けられるルートを研究する。

 

研究計画

     ヤマト運輸株式会社さんから詳しいデータを提供してもらい、受取人に手渡す確率の変化、費用の増減などデータを分析。(6月)

     時間制約付き巡回セールスマン問題をといてみる。(6月)

     JAVAVBによりプログラミングをくみ、データを入力すると経路を表示する。(11月中旬まで)

 

 

参考文献 

ヤマト運輸株式会社『クロネコ博覧会2000

北村・森「国内エア新運賃」『日経トレンディMAY 2000年』

行武知子「宅配グルメの実力」『日経トレンディMAY 2000年』