パソコンの普及、コンピュータと通信と放送の融合があり、コンピュータはコミュニケーションのメディアとして急速に普及しつつある。インターネットにその典型例を見るが、新参の社会的なメディアには、ほとんどコンピュータが介在し、デジタル情報を処理・通信する社会基盤が成長している。このような社会基盤の成長は、今後の我々の生活やメディアシーンに大きな変容を迫るのは必至である。この様な社会現象をよりよく理解するためには、デジタル情報の表現と処理の技術的な基礎知識を欠くことは出来ない。
そこで当授業では、様々な形態の情報がデジタル表現される仕組み(情報表現のアルゴリズム)を学び、コンピュータがこれらの情報を処理するソフトウエアの体系とプログラミングの役割を学ぶ。次に実習では様々なソフトウエアを利用して、各種情報を実際に作成・ファイル化し、情報圧縮方法と情報品質の関係を学ぶ。またこれらの情報ファイルをHTML言語で記述して、マルチメディア的に利用する仕組みを修得する。
さらにプログラミング言語のJAVAスクリプトを用いて、自分で記述したアルゴリズムに基づいてプログラムを動かし、プログラム利用の効果を学ぶ。以上の学習によって、デジタル情報の表現と処理の仕組みを学ぶが、これらの知識は諸君がよりよいコンピュータとデジタル・メディアの利用者となる際にも欠かすことの出来ないものである。
テキスト: なし。プリント配布。
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社会調査T
社会調査は社会状況・意見分布などを科学的に正しく把握(計測)するための唯一の方法で、社会学関連研究の実証的手段であるにとどまらず、世論や社会意識、視聴率、広聴など、実用面での用途は多い。ところが最近ではパソコン利用が拡大し、従来は個人では不可能であった集計・分析が、個人レベルで簡単に出来るようになって来た。このため学生諸君にとっては、大学の学習や社会へ出て活躍する際の有力な武器となってきている。そこで広報学科では「社会調査論」、「調査統計T」、「社会調査演習」、「調査統計U」の4科目の授業を設け、社会調査の能力涵養を意図した。「社会調査論」は一連の科目の理論編で、他の3科目は演習編である。理論編の知識と演習編の知識・技能を修得すると、一応の水準の調査を実施する素養が育成される。 この授業においては、社会調査の社会的役割と効用を概観し、その意義を確認するとともに、社会調査の方法論、実施するに際しての注意点、調査の限界や問題点を解説する。具体的には下記の授業計画で展開される。
パソコンを利用することにより、社会調査を個人レベルで実施することが出来るようになったが、社会調査論の学習だけでは、まだその能力は不足する。そこで社会調査論の学習を踏まえて、実際に調査を実施・体験して、調査実施の方法とノウハウを修得する。
なお調査結果の集計にはパソコンソフトのSPSSを利用する。この利用法を修得するのが「調査統計T」である。「社会調査論」、「調査統計T」、「社会調査演習」の3科目で、一定水準の調査に必要な能力を修得できる組み立てとなっている。この授業の前には、少なくとも「社会調査論」は履修してあることが必要である。
授業ではグループを作り、グループ毎にテーマを決めて、具体的な調査項目を決め、それを把握するための設問を作成し、調査票にまとめる。次に実査を行い、回収した調査票のデータをコンピュータに入力して、集計・分析を行う。その結果をグループ毎の報告会で報告し、さらに個人レポートで報告する。創意工夫に努力した学生諸君は、データが語りかけてくる色々な事実に、心を躍らせることであろう。そうなれば受講は成功である。
この科目は、社会調査のデータをパソコンを使って自分で集計・分析出来るようにする方法を学習する授業である。
広報学科では社会調査で理論を学び、社会調査演習で理論の実行を学ぶが、その前段階で社会調査と平行してこの科目を置き、調査データの処理の方法を学ぶ。データの処理にコンピュータの利用は不可欠であり、そのためこの科目の内容は、調査データの集計に便利なソフトウエアの使い方を学ぶことでもある。ソフトウエアとしては統計処理ソフトとして最も広範に利用され、評価を得ている最も本格的なソフトウエアであるSPSSを使う。
この科目だけで、通常の調査データの集計と解釈に必要な方法を修得する。履修した諸君は、データの集計がもたらす自分の能力の拡張に自信を深め、様々なデータの作成と処理を試みることであろう。なお3年の履修科目である調査集計法Uは調査集計法Tを必須の前提としている。
なお教室は電算教室を使う。実際に集計・分析をしながら授業を進める。
調査集計法U
調査集計法Tを履修した学生を対象に、次の段階の調査データの分析方法の修得を目指す。分析方法は多変量解析に属する手法で、数学的取扱は大変にやっかいだが、その点をコンピュータでブラックボックス化する。重要なのはデータ処理が何をしているのか、何が出力されるのかという処理のイメージを理解することである。
多変量解析の利用効果は、データの背後に潜むわれわれには気が付きにくい構造を抽出出来ることにあり、様々な事例を体験することにより、データの解釈、適用限界等を理解し、利用法を修得して貰う。
方法論の種類を沢山経験するよりも、少ない種類でも確実に適用する能力を育成する方針で授業を行う。その結果、学生諸君が、データから読みとれる構造に感心・感激出来るようになれば、授業は成功である。
ソフトウエアには調査統計Tで利用したSPSSを使う。SPSSは拡張性に富み、応用範囲が極めて広く、格段に操作しやすいことが理解できる。
なお教室は電算教室を使う。実際に処理をしながら授業を進めるので、授業時間だけでは時間不足である。授業以外に課題の時間が必要となる。
ゼミナールT〜W 社会調査
従来は「メディア調査」として、メディア関連の調査を行ってきたが、2005年度から「社会調査」に拡張した。授業で行っている社会調査関連科目を総合的に連携させる仕上げとしての授業で、3年次に1回調査し、4年次にも1回調査することで、諸君の調査能力は相当に高まる。
これらの学習・研究活動を通 じて、諸君が関心を持った事柄の知識を習得するとともに、論理の組立法、調査・集計・分析の方法論、それにプレゼンテーションの方法を修得する。
情報社会
様々なコミュニケーションの技術が生まれ、メディアは多様化し、社会の情報化が進展している。 新たなメディアは社会に受け入れられ、社会の諸相で様々な変化を促進している。ライフスタイルを 変え、ビジネスのスタイルも変え、情報を対象とする新たな産業が生まれるなど、変化は産業構造ま でも及んでいる。しかも今や情報交流では国境が存在し得ない面もある。これらの変化を紹介し、情 報化の意味を論じる。