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【付録】茅ヶ崎市のメディア利用状況

 本研究では様々な研究意図のもとに、茅ヶ崎市民への調査を行ったが、同時にその過程で茅ヶ崎市民のメディア利用の現状に関するデータを得ている。回収率が30%弱で少々低いこと、年齢を20代〜40代に限定したことがあり、市民の平均像として解釈するには問題があるが、この世代層であることを前提にすれば、有用なデータとなりうる。そこで参考のために主なデータを以下に記載する。なお20代〜40代の市民全体への比率は、2002.3月時点では42.5%である。


1.テレビ視聴の環境

 図1に20代〜40代の市民がどの様なテレビを見ているかを示している。BSは地上波以外にはBSか直接受信のBSデジタルに加入している人を示している。BSの実質的視聴数は、CATVでも放送しているので、60%強に達している。BSデジタルは明示的には示していないが、CATV経由で1.3%、直接受信が0.5%の1.8%である。またCSデジタルの中には1.8%だが、CATVも見ている層が含まれている。したがってCATV加入は44.2%である。大きく見ればテレビ視聴のメディア環境は、地上波のみ、BS、CATVの3つである。地上波放送だけの人は1/3強、残りの2/3近くはより高度は放送を見ている。またCATVも相当に高い普及を達成している。

付図1 テレビ視聴の環境


2.インターネット

(1)利用状況

 調査世代の市民のインターネット利用状況を付図2に示す。調査時点2002年3月末で利用者は64.7%で、かなり高い水準にある。

付図2 インターネットの利用状況

(2)利用機器

 インターネット利用のための機器を付図3に示す。調査世代のインターネット利用者の1/2弱がデスクトップパソコン、1/4がノートパソコン、残りの1/4がデスクトップパソコンとノートパソコンの両方利用である。ちなみにPDAはそれぞれに含まれており、合計で1.9%である。同図では、非インターネット利用者も含む20代〜40代の全体(397人)から見たときに、それぞれがどの様な比率になるかも示している。その図によると、調査世代市民の1/3はデスクトップパソコンのみを利用してインターネットを行っており、デスクトップとノートのみを利用しているのは約15%、ノートのみを利用しているのも約15%である。この場合には市民層の構成比を直接に示している。

付図3 インターネットの利用機器

(3)ホームページの利用時間

  移動電話のみの利用者を除外したパソコンでのインターネットの利用者のホームページ利用時間を付図4に示す。調査世代の市民層で見ると約4割弱の人は3時間/週未満の利用で、3時間以上の人は2割強となっている。利用しない人は5%である。6割の市民がホームページを見ている。なおインターネット利用者の平均利用時間は推定で3.6時間/週である。

付図4 ホームページの利用時間(移動電話のみを除外)

(4)電子メールの利用時間

 電子メールの利用時間(読み書き時間)を付図5に示す。調査世代の市民層で見ると、市民の約30%は3時間/週未満の利用である。3時間以上となると大分利用者は減少し、12%である。なおインターネット利用者の平均利用時間は推定で4.2時間/週である。

付図5 電子メールの利用時間

(5)インターネットの利用場所

 パソコンを利用したインターネットの利用場所の調査結果を付図6に示す。調査世代の市民層としては、家庭のみが27%、家庭と職場・学校などの両方で利用しているものが31%、職場・学校のみの人が6%である。6割弱が家庭で利用していることになる。

付図6 インターネットの利用場所


3.移動電話

(1)移動電話の利用

 調査世代の市民層での移動電話の利用を付図7に示している。利用比率は8割強である。機種では携帯電話が断然多く7割弱、PHSが1割弱、少ないながら両方利用している人が3%である。移動電話の普及はこの世代では極めて高い。

付図7 移動電話の利用者

(2)移動電話の利用目的

  移動電話の利用目的を付図8に示す。目的を私用か仕事用かに分けてみると、私用中心の人は「全部私用」と「主として私用」の合計で、調査世代の市民層で見ると6割弱、「ほぼ同じ」の人は16%、それに対して仕事中心の人は「主として仕事」と「全部仕事」の合計で、6%である。移動電話は断然私用中心で利用されている。

付図7 移動電話の利用者

(2)移動電話の利用目的

  移動電話の利用目的を付図8に示す。目的を私用か仕事用かに分けてみると、私用中心の人は「全部私用」と「主として私用」の合計で、調査世代の市民層で見ると6割弱、「ほぼ同じ」の人は16%、それに対して仕事中心の人は「主として仕事」と「全部仕事」の合計で、6%である。移動電話は断然私用中心で利用されている。

付図8 移動電話の利用目的

(3)移動電話の通話頻度

 通話の利用頻度を付図9に示す。利用頻度は人により様々であるが、調査世代の市民の5割弱は1日2回以下の利用で、3割強は3回以上の利用水準である。利用者の平均利用回数を推定すると、3.3回程度である。

付図9 移動電話の通話頻度

(4)移動電話のメール利用

 移動電話のメールの利用頻度(受発信数)を付図10に示す。調査世代の市民の65%はメールを使っている。約3割が2回/日以下の利用水準にあり、3回/日以上はのこりの3割強である。利用度数はかなり多い。利用者だけで利用頻度の平均を推定すると、4.0回/日である。つまり市民の6割強が4回/日の受発信をしているということになる。

付図10 移動電話のメール頻度

(5)移動電話のウェブ利用

 移動電話のウェブの利用頻度を付図11に示す。ウェブ利用可能者の4割強はウェブを利用して居らず、市民で見ると3割強がウェブを利用しているに過ぎない。iモードなどのウェブ利用が喧伝されてはいるものの、利用者はかなり少ない水準にある。次に利用頻度だが、「日常的に利用している」という言葉に該当する「数回/週」以上を求めると2割弱である。日常的なウェブ利用層はかなり小さい。

付図11 私用での移動電話のウェブ利用頻度


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