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第17回 日本語教育夏期講座

―日本語教育の歴史を振り返る(中世編)―


対象:日本語教育に携わっている方、または日本語教育に関心のある方。
    埼玉県内在住または在勤の方
目的:日本語教育についての理解を深める。
期日:平成30年8月3日(金)
会場:文教大学越谷校舎 3号館(3301R)
定員:30名


◆講義内容 ………………………………………………………………………………………………………………………………


講義@「15,16世紀の中国資料から見る日本語教育」
     蒋 垂東(文教大学)

中国における日本語教育の歴史は15〜16世紀に遡ることができます。中国資料と呼ばれる日本語史の研究資料の中に最古の日本語教科書『日本館訳語』が含まれています。この講座では、日本語教育史の立場に立って、当時の政府機関が編集した『日本館訳語』を紐解きつつ、当時の日本語教育がどのような形で展開されていたか、時代背景、教育制度、教科書の形態、学習内容などの観点から考察します。

講義A「韓国における日本語教育史」
     権 景愛(韓国外国語大学校)

  韓国の歴史の中で外国語教育は通・翻訳を担当する訳官を養成することに目的がありました。そのうち日本語は、中国語、モンゴル語、満州語と共に最も重要な「訳学」の一つとして教えられてきました。訳学のための教科書を一般に「訳学書」と呼ばれます。本講座では日本語教育のための訳学書の中でハングルで書かれたものを中心に幾つかを紹介します。当時の朝鮮の人々の目に映った日本はどのような国であったか、また、日本語や日本語教育の様相は現代のそれとどのように異なっていたかについて考えてみる機会となればと思います。

講義B「中世キリシタン資料から見る日本語教育」
     宮武 利江(文教大学)

  16世紀に日本にキリスト教が伝来したことは広く知られているが、ポルトガル人を中心とした宣教師たちがキリスト教の教えを日本人に伝えるため、日本語の習得に努めたことがわかる文献については、日本語史の分野以外ではあまり取り上げられることがないように思う。今回の講義では、これら「キリシタン資料」と呼ばれる文献をいくつか紹介しながら、16世紀末の日本語の状況と、それをヨーロッパ人がどのように学習・理解し、後続の宣教師たちに伝授しようとしていたのか、日本語教育の立場から分析してみたい。


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