本書は、文教大学文学部紀要等に発表された文学および文化研究に係る論考を選び出し、 東アジアとヨーロッパの交錯する文化と文学という観点から編集を試みたものである。 ねらいは日本を起点としながら、韓国・朝鮮・中国・ヨーロッパ諸国を対象に、文学や芸術、思想、観念などをめぐって展開された文化的他者との遭遇の過程においてテクスト生産や消費、流通にかかわった主体が、出会いや交流、対応、文化受容を通じて、いかなる状況や結果を生み出したのか、その交錯しあうさまを実証的にたどりつつ、文学と文化が重なりあう領域の諸問題を描き出してみることにある。
著者たちは「文教大学文学部」に所属し、文教大学紀要への執筆をはじめ多くの著書を執筆している。
I 起点としての日本文学
II 近代盛期の西ヨーロッパ
III ヨーロッパの衝撃
IV 近代を超えて 現代の日本とフランスの文学