第1章 テーマの説明
テーマ
・ロゴTシャツのロゴには意味があるのだろうか?
・世代、時代、性別、ファッションが違えばロゴの種類、意味も違ってくるのか?
Tシャツとは
英語ではtee shitと綴られ,襟無しで右肩から左肩へと一直線になる半そでのシャツで、両手を広げた時の形がTの字に似ていることからこの名前がついた。素材は薄いコットン(木綿)のニットでできている。日本では本来綿で男性用の下着の丸首シャツと呼ばれていたもの。吸湿性に優れ肌触りが良いので夏の日用着、スポーツイベントユニフォーム、労働着、下着などに使われる。
(『ジーンズとTシャツはじめはだれが着たの?』PHP研究所/2000 能澤慧子監修 野中祐文 より)
デザイン面では下記のとおりに分けられる
@文字をテーマにしたデザインAイラストを主としたデザインB幾何学模様,抽象的イラストのデザインC写真をあしらったデザインD文字とイラスト、又は写真を組み合わせたデザインE無地のもの
(『T-shit Hand Book』Play Made Factory 2000より)
ロゴTシャツとは
@文字をテーマにしたデザイン
D文字とイラスト、又は写真を組み合わせたデザイン にあたる。
ロゴTシャツと無地のTシャツとの違いは個性を出せることである。無地のTシャツにアルファベット1文字でも書いてあれば他とは違うおしゃれなものに見える。また、イラストだけのTシャツとの違いは、イラストとロゴとの組み合わせによってデザインをよりわかりやすく説明して意味を伝えるということである。その為、絵と文字が組み合わさったロゴTシャツは絵の説明をしてある場合がほとんどであった。
どこまでがロゴTシャツかというはっきりとした定義はないのだが、この調査では文字だけのもの、文字と絵が組み合わさっているもので文字の方が目立っているものとした。数字もロゴに含んでいる。
ファッションとしてのロゴTシャツ
ロゴTシャツにはクラスTシャツや24時間Tシャツ、コンサートやイベントで着られる様な連帯感を高める為のTシャツと、個人で着る街着やファッションとしてのTシャツがあると考えられる。私達が調べたのは、ファッションとしてのTシャツである。ファッションとしてのロゴTシャツにはどんな意味があるのだろう。
なぜロゴTシャツなのか?
私達がなぜこのテーマでロゴTシャツについて調査しようかと思ったのか、
ロゴTシャツについて調べようと思ったのは、デザインされている英単語のロゴの意味に興味があったのと、単語・文章の発するメッセージや文字のデザイン、配置のバランスに心惹かれた経験があり、服のロゴがどのような意味を持っているのか知りたいと思ったからである。
Tシャツは何にでも合わせやすく価格も比較的安いものが多いため今では、ほとんど誰でも持っている夏の普段着の定番といってもいいと思う、それだけにフォーマルなスーツなどとは違い、個人それぞれの趣味・好みがTシャツのデザインを選ぶ時に出る。
また、デザインTシャツの中でもロゴTシャツというものは他のTシャツとは違い、はっきりと見る人誰にでも同じように文字でメッセージを伝える。しかしそのロゴのほとんどがまだ英語を習っていないような幼児向け小学生向けの物ですらアルファベットで書かれている。
はたして、着ている側はロゴの意味を理解し、趣味・好みで選んでいるのか、作る側はどの様な意味を込めてロゴをデザインしているのだろうか、それを見ている側はロゴTシャツのロゴを文字のメッセージとして受け取っているのであろうか。
つまり、ファッションのアイテムとしてのデザイン性の高いTシャツにかかれたロゴのもつ文字の働きが「ものの意味を伝える」という文字の働きをはたしているのかということに疑問を持ったからである。