演習2-7

あるプロジェクトは8つの作業から構成されている.各作業の先行関係をアローダイアグラムに表したものが図2-1である.また,各作業の必要な作業日数,追加費用を支払うことで短縮可能な作業日数,および,短縮に必要な1日あたりの追加費用は表2-1にまとめられている.ところで,表2-1の短縮可能日数とは,標準作業日数から短縮できる日数のことである.例えば,作業Aは標準5日から2日間短縮可能なので,最短3日で作業を終えることも可能となる.

図2-1:プロジェクトのアローダイアグラム(各作業日数の記入は省略)

表2-1:プロジェクトの作業に関する情報

作業名 標準作業日数 短縮可能日数 短縮費用
A 5日 2日 2百万円/日
B 10日 0日 -
C 7日 3日 1百万円/日
D 11日 2日 3百万円/日
E 4日 2日 5百万円/日
F 10日 5日 4百万円/日
G 5日 3日 6百万円/日
H 13日 0日 -

以下の問いに答えよ.

(1)
標準作業日数でプロジェクトが実行される時,プロジェクト完了時刻を求めよ.
(2) 標準作業日数でプロジェクトは実行されると仮定する.最遅作業開始時刻に各作業を開始し,休み無しで作業を行った場合のスケジュールをガントチャートで示せ.
(3)
図2-1で示されたアローダイアグラムにはカットは何通り存在するか.
(4)
各作業の作業日数が標準作業日数であるとき,最小カット(minimum cut)を構成するのはどのような作業群か.また,その最小カットの情報から,短縮すべき作業と,その作業の経済的な最大短縮可能日数を求めよ.
(5)
プロジェクト完了時間を短縮するための最小追加費用とプロジェクト完了時刻の関係を示すグラフを作成せよ.

作成: 根本 俊男(文教大学情報学部経営情報学科)
  e-mail: nemoto@shonan.bunkyo.ac.jp

2001年度 OR 中間試験 問題2より