文教システムでは,高速コンピュータ「銀河」と「太陽」の2台のマシンを用いて5つのプログラムを実行する必要がある.すべてのプログラムは,まず「銀河」で実行し中間データを導出し,その後にその中間データを「太陽」に入力し更に分析することで,必要な結果が算出できるようになっている.1台のマシンで同時に2つ以上のプログラムを実行することはできない.各プログラムが各マシンでの実行に必要な計算時間は次の表にまとめてある.
表:プログラムと各計算時間
プログラム名 | 銀河 | 太陽 |
A | 3(時間) | 4(時間) |
B | 7 | 1 |
C | 4 | 5 |
D | 3 | 2 |
E | 5 | 6 |
以下の問いに答えよ.
(1)
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この作業をABCDE順で行った場合,すべての作業が終了するには何時間必要か. |
(2)
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5つのプログラムの作業順は何通りあるか. |
(3)
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最も早くすべての作業が終了する作業順を求めよ.その場合のすべての作業が終了するには何時間必要か. |
(4) | 次の文に関し,以下の(a)〜(c)から2問を選択し,その問いに答えよ. |
(1)〜(3)で扱ったような最適化問題を「フローショップ問題」と呼ぶ.この問題に対しては「総当り法」でも理論上は最適な解を求めることは可能だが,より工夫した「ジョンソン法」でも解の導出が可能である. | |
(a) | 「フローショップ問題」の他に「ジョブショップ問題」や「オープンショップ問題」と呼ばれる問題も存在する.これらの問題の違いを簡潔に説明せよ. |
(b) | 「総当たり法」とはどのような方法か.また,その欠点を述べよ. |
(c)
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「ジョンソン法」とはどのような方法か.また,その正当性を証明せよ. |
平成12年度生産管理論中間試験問題1より | |
作成: | 根本 俊男(文教大学情報学部経営情報学科) |
e-mail: nemoto@shonan.bunkyo.ac.jp |