卒研日記

1月
 卒業研究をやる事になった.
まずは適当にテーマを羅列してみる.
 ・放置自転車問題の解決
 ・ゴルフ場再配置問題
 ・ワールドカップシミュレーション〜日本が優勝する確率〜
この3つが出た.ゴルフのテーマは先生と僕で思っている事がちょっと違かった.

糠沢君に『ワールドカップのテーマはゲームからデータ取ればいいのでは』と,言われた.
確かに個人で選手をデータ化するのはとても時間がかかりそうだ.
1人なのもきつい.一緒にやらない?


2月
 二度目のテーマ検討会.
前日になっても何にも考えていなかった.
しかもゼミはすでに始まっている時間.電車,バスの中でテーマを考える.
 ・電車の混雑解消の為には電車の本数を増やすべきか、両数を増やすべきか
 ・とんぼがけ最短路問題
 ・駐車場再配置問題
 ・スポーツクラブの器具の最適数
 ・数学が苦手な人が始めるオペレーションズ・リサーチ
やっつけの割にネタ数だけは出た.電車の中でメモを取るのは結構恥ずかしい.

駄目で元々で先生に話をしたら,意外と好評価.予想していなかったのでびっくりした.
その中でも【とんぼがけ】は良いのではと.趣味のサッカーも絡んでいるのでこれに決定することに.
この時点ではまだ【駐車場問題】も【数学が苦手な人のOR】もやる気でいた。


3月
 サッカー終了後のとんぼがけをやりながら色々考えてみる.
目一杯動いた後の整備は少々だるさが感じられる.
整備にかける時間を少なくすれば,疲労軽減の他サッカーのプレイ時間も増えるのでは.


4月
 4月24日に堀田研究室と合同でテーマ発表を行った.
何故か僕が初っ端でした.聞いてないです.
結果は散々.根本先生と堀田先生はこのテーマを知っていたのでなんとなく理解してくれたが,
皆さんには上手く伝わらなかったようだ.
また,自分自身もまだこの研究の事を理解していないようだ.そんな人間の発表を他人が理解できるわけが無い.

反省しました.
5月
 4月の反省から,具体的にどうとんぼをかけるかをいくつかパターンを出してみる.
縦,横,回転がオーソドックスに出た.しかし横にとんぼをかけるというのは実際に見た事もやったことも極僅かと気づく.
意外に盲点だった.そんな訳で,この3つのかけ方によってどれがもっとも短い走路かを調べようと思う.

この頃からゼミにあまり出られなくなってしまった.貴重な先生のアドバイスが聞けないのは痛い.違う意味でも痛い.


6月
 世間ではワールドカップムード一色です.僕もそうです.研究に何も手がつきませんでした.優勝国予想が当たりました.

また,【駐車場問題】と【数学が苦手な人のOR】が,完全に頭の中から抜けました.これからは【とんぼ】一本に絞っていきます.
7月
 季節が夏になって暑くなると,整備の疲労というものがそんなに軽いものではないとわかります.
また,負け試合だと尚更・・・
とにかく,整備を早く終わらせる事によってこの疲労が軽減できるのは大きな事だと改めて実感.


8月
 9月の合宿における中間発表の準備が忙しい時期です.
縦,横,回転の他に斜めのルートを追加してみた.これは,できるだけ一度に長い距離を歩いた方が良いという結果から出た案です.
個人的にはあまり良くないと思って試したら,やっぱりあまり良くなかった.しかし,改善の余地がありそうなので中間発表では使ってみよう.

今年の合宿は卒業生が大勢来るらしいです.非常にプレッシャーを感じます.それだけまだ自信の無いものだとまた反省.
例の如く,怒涛の勢いの追い込みです.久しぶりに大学へ行った.


9月
 根本ゼミ夏合宿です.
中間発表自体は3日目の朝なので,少し気が楽に・・・と,思ったらその理由は『卒業生が最も集まる日だから』だ,そうです.気を使っていただいて光栄です・・・.

その為直前の追い込みは相当鬼気迫っていました.寝ずに頭を働かせていたおかげで1人でダウンしました.無理をし過ぎました.
しかし,今でも倒れた原因は2日目の昼の弁当だと思ってます.

発表自体の方は,意外とスムーズにプレゼンする事ができ,少し満足でした.
この頃には,完全に【最短路】を求めるというより【効率良く整備を終わらせるには】という方向へ傾いていました.

次は複数人で行った場合を試さなくては.


10月
 先月の9月からサッカーのグラウンドの予約が取れなくなってきた.
とんぼを引く機会が少なくなってきて,複数人での具体的なイメージが掴みづらかったです.

また,斜め方向への整備はここでカットする事にした.無闇にパターンを増やす前にまず現状のパターンをしっかりやっていこうと思う.
同様に整備用具を元の位置に戻す事も考えず,純粋に整備のみのスピードを計ることにした.


11月
 芝のグラウンドでサッカーが出来るのは嬉しいが,とんぼをかける隙が無い.もう3ヶ月かけていないのでイメージが湧かない.

11月は卒論初稿提出の月でした.とりあえず現状で出来上がっている分だけでもまとめて書き上げる.
色々指摘されましたが,まずは最後まで書いてみろとの事.終わりの形が見えないのに評価は出来ないと言うのは尤もな話です.

また,同時進行に最終発表PPにもとりかかる.しかし論文が完成していないのにやろうとするのは無謀でした.


12月
 グラウンドの方は相変わらずだが,この時期に何か新しい事を閃くのも困るので,グラウンドが取れないのは良い方向に考える.

初稿の方は,他のゼミ生の意見や先生の言葉がかなり参考になった.細かい直しなどは置いておいて,とりあえず提出.最終発表パワーポイントの製作に入る.
が,初めに作ったPPは僕の予定が詰まってしまって先生初見のゼミには発表できなかった.
ちなみにその後,4年生と発表練習した時の発表時間は,1人の持ち時間10分のところ40分かかってしまった.スライドは38枚あった.
とりあえず当面の目標は,発表方法以前に時間の短縮だが,4分の1は相当きつい.

削りに削って出来たPPは発表時間14分.約3分の1にはなったが,僕にはもうこれ以上は無理だと思っていた.途中で発表を切り上げるのもやむなしかと.
しかし,他の人間には削る所が一杯あるようだった.植木君の情け容赦ないスライド削除(DELETEボタン)によって,自身はもう削れないと思っていたPPは驚くべき軽量化を実現した. その削られていくPPを見て笑っていた福田君と渡貫君がとても印象的でした.
このコストカッター植木(?)により出来上がったPPに,いくつかの修正を入れた最終形は非常に簡潔にまとまっており,満足の行く仕上がりでした。

しかし今度は,あまりにも簡潔にまとまりすぎて発表時間が6分台に割り込むという,又しても発表会のターンテーブルを壊す仕上がりとなってしまった.時間も無いので,ゆっくり話すという事で対策をとりました.

発表本番は,待機中から緊張と不安で一杯でした.特に学生が入ってきてからは余計な事を考えられませんでした.おそらく過去最多の人数だったのでは?
発表は何とかしどろもどろにならずに終える事ができました.ただ,デジカメのフラッシュに全く気づかない程の緊張でした.
また,緊張の為若干早口になったように思え,早く終わってしまったのが残念でした.

しかし,他の4年生も詰まる事無く無事に終えていました.3年生もすばらしい司会進行でした,皆さんお疲れ様でした!


1月(2003年)
 卒論提出の月です.最終発表がゴールのような気がしていたので少し気が抜けていました.
しかし提出の2日前からは,無理やりにテンションを上げてくれました.卒論てすごいです.

なんとかOKをもらいましたが,先生のコメント通りもう少し発展的な内容に持っていきたいです.

ウェブのアップもこの月でした.今まで手をつけていなかった事の報いが来ました.
しかしなんとか完成し,無事にアップする事が出来ました.
根本先生はもちろん,4年生,3年生にはこの一年間本当にお世話になりました.どうもありがとうございました!