【講義概要】
管理会計は経営者のための会計手法に焦点を当てる。実際の企業で求められている人材は、会計概念と会計手法を駆使して経営者の意思決定に不可欠な情報を作成して提供できる会計スタッフである。そのほとんどは、管理会計情報である。会計データを管理用として分析し作成する際に表計算ソフトは手近な分析道具である。
本演習では、この表計算ソフトを用いてどのように管理会計情報を作成することができるかを問題とする。IT経営を重視する時代にあって、管理会計技法の活用方法を学ぶことができるであろう。
【講義の予定】
1.表計算ソフトを用いた簡単な演習@
2.表計算ソフトを用いた簡単な演習A
・データの入力(Vlookup関数を用いて)
・データの抽出・集計・並べ替え
・ピボットテーブルを用いた分析
3.売上データの分析
・Zチャートの作成
・パレート図の作成(ABC分析)
・売上予測
4.原価分解
・高低点法による分解
・最小二乗法による分解
・原価の推定
5.損益分岐点分析(1)
・損益分岐分析
・損益分岐図表の作成
・図表を用いた売上予測
6.損益分岐点分析(2)
・what-if分析
・ゴールシーキング分析
・感度分析
・シナリオ分析
7.プロダクトミックス問題(1)
・売上高を一定としたプロダクトミックス
・バブルチャートの作成
8.プロダクトミックス問題(2)
・最適組み合わせ問題
・ソルバーを用いた解答
9〜12.予算シミュレーション
・予算表の作成
・予算シミュレーション
13.予算コントロール
・変動予算表の作成と差異分析
14.標準原価差異分析
・差異の算定
・差異の調査−管理図の作成
15.設備投資の経済性計算
・NPV(正味現在価値)法
・IRR(内部利益率)法
・シナリオの作成
【評価の仕方】
レポート50点、ペーパーテスト50点で評価する。ほぼ毎回(10回ほど)レポートを提出してもらう。ペーパーテストは○×問題と、初級シスアドの試験と同じ形式の選択問題とする。
【テキスト】
志村 正著『Excelで学ぶ会計情報の作成と分析[第四版]』創成社,2200円(税別)(第2部使用)
◎試験問題例