◎原価計算過去問題例
問題T.当社は、甲製品を大量に生産している。つぎの生産および原価データにもとづき、製造原価報告書、損益計算書、および貸借対照表の空欄を埋めなさい。
データ:@当期製造原価
材料費 225,000円 労務費 380,000円 経費 165,100円
A当期の販売費及び一般管理費 97,000円
B期首仕掛品はなかった。
C当期の生産量 500個、うち仕掛品は80個で、その原価は83,400円。
D当期の販売量 380個、売価は1個当たり2,120円である。
E期首製品はなかった。
製造原価報告書(単位:円) 損 益 計 算 書(単位:円)
材料費 ( ) 売上高 ( )
労務費 ( ) 売上原価
経 費 ( ) 期首製品棚卸高 0
当期製造費用 ( ) 当期製品製造原価 ( )
期首仕掛品棚卸高 0 合 計 ( )
合計 ( ) 期末製品棚卸高 ( ) ( )
期末仕掛品棚卸高 ( ) 売上総利益 ( )
当期製品製造原価 ( ) 販売費及び一般管理費 ( )
営業利益 ( )
貸借対照表(単位:円)
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仕掛品 ( ) |
製 品 ( ) |
|
問題U.次の文章が正しければ( )に「○」、間違っていれば「×」を所定の欄に記入しなさい。
1.火災、地震などによる財の消失・破損による損失は、それが巨額であれば非原価とするが、少額 であればこれを原価として処理してもよい。
2.材料費のうち素材費は直接費、燃料費は間接費である。
3.材料の購入原価を計算するに当たって、材料の検収費や保管費も購入原価に含めた。
4.支払利息・割引料のように財務活動によって発生したものは原価計算制度では「原価」として処 理される。
5.指図書別の直接材料費を計算するために数量計算に棚卸計算法を用いた。
6.原価計算制度における「原価」とは正常な製造原価を指している。
7.手待賃金は特定の指図書に賦課すべきである。
8.物価上昇時において後入先出法によって材料費を計算したとき、先入先出法による場合よりも、 期末在庫高(月末棚卸高)は低くなる。
9.平均賃率の考え方は、だれが作業したかではなく、どんな種類の作業をしたかによって労務費を 計算しようとするものである。
10.材料の棚卸減耗費は発生経費であったり、月割経費であったりする。
問題V.次の( )に適当な語句または数値を入れて、文章を完成させなさい。
1.前月賃金未払高が56,800円,当月賃金支払高(諸手当は含まれない)が226,700円,当月賃金未払高が46,300円であったとき、賃金の当月要支払高は( @ )円となる。
2.( A )とは、その発生した期間の費用として処理されるコストであり、収益との対応の仕方は期間対応である。
3.旅費交通費の当月支払高が8,600円,前月前払高が1,300円,当月前払高が 2,200円であったとき、当月消費高は( B )円となる。
4.「製造原価256,000円の製品を350,000円で掛け売りした。」この取引を仕訳すると、次のようになる。
(借方)売掛金 350,000 (貸方)売 上 350,000
( C ) 256,000 ( D ) 256,000
5.( E )は、製造原価と販売費及び一般管理費を合計したものである。
6.製造間接費の予定配賦額と実際発生額との差を( F )差異といい、前者より後者が大きい場合、その差異は配賦( G )であったという。
問題W.組立部門の直接作業員の当月のデータに基づいて質問に答えなさい。当社の給与計算期間は原価計算期間と同じである。
データ@当月支払高:
基本給 759,000円
割増給 144,900
諸手当 213,900
計 1,117,800円
諸控除額 276,000
差引:支給額 841,800円
A就業時間の内訳
直接作業時間 #305 320時間 #306 258時間 #307
85時間
手待時間 27時間
質問1.組立部門の実際平均賃率を求めよ。
質問2.指図書別の直接賃金を求めよ。
質問3.手待賃金を求めよ。
問題X.次の製造間接費に関するデータによって質問に答えなさい。
データ@当月の製造間接費は528,700円であった。
A製造間接費は直接材料費を基準に配賦する。
B製造指図書別の当月の製造原価は次の通りであった。
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│ #1101 │ #1102 │ #1103
│
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│ 直接材料費 │ 258,200円│ 162,400円 │ 201,400円
│
│ 直接労務費 │ 129,600 │ 93,300 │ 88,100
│
│ 製造間接費 │ a │ b │ c │
├───── ┼──── ──|────── ─┼─ ─────┤
│計;製造原価 | | |
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質問1.製造間接費配賦率を求めなさい。なお、計算上生ずる端数は銭位未満四捨五入すること。
質問2.上記の表のa〜cの金額を求めなさい。
問題Y.次のデータに基づいて製品の原価を計算するといくらか。
(データ)販売費 283,200円, 製造間接費 443,800円
直接労務費 222,500円,一般管理費 189,300円
直接材料費 253,600円,財務費(支払利息など)63,200
問題Z.銀河ビール(株)は、缶ビールを大量に連続生産している。同社の次の当月のデータにもとづき、先入先出法によって答案用紙の原価計算表を完成させなさい。なお、 計算上生ずる端数が生じたら小数第3位を四捨五入し、小数第2位まで求めなさい。
【データ】
@月初仕掛品数量………800個(加工進捗度 50%)
A月初仕掛品原価………原料費 50,550円,加工費 34,350円
B当月投入量……………2,900個
C当月製造費用…………原料費 189,950円,加工費 274,350円
D当月完成品数量………3,200個
E月末仕掛品数量………500個(加工進捗度 60%)
F原料は製造の始点で投入される。
│ 摘 要 │ 月末仕掛品原価 │ 完成品原価 │
│ 原 料 費 │ 円 │ 円 │
│ 加 工 費 │ 円 │ 円 │
│ 合 計 │ │ │
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│完成品単位原価│ │ 円 │
◎解答
問題T.
製造原価報告書(単位:円) 損 益 計 算 書(単位:円)
材料費 (225,000) 売上高 (805,600 )
労務費 (380,000) 売上原価
経 費 (165,100 ) 期首製品棚卸高 0
当期製造費用 (770,100 ) 当期製品製造原価 (686,700 )
期首仕掛品棚卸高 0 合 計 (686,700 )
合計 (770,100 ) 期末製品棚卸高 ( 65,400
) (621,300 )
期末仕掛品棚卸高 ( 83,400 ) 売上総利益 (184,300 )
当期製品製造原価 (686,700 ) 販売費及び一般管理費 (
97,000 )
営業利益
( 87,300 )
貸借対照表(単位:円)
―――――――――――――――
仕掛品 (83,400 ) |
製 品 (65,400 ) |
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問題U.1.× 2.× 3.○ 4.× 5.× 6.○ 7.× 8.○ 9.○ 10.○
問題V.
@216,200円 A期間原価 B7,700円 C売上原価 D製品 E総原価
F製造間接費配賦 G不足
問題W.
質問1.1,310円
質問2.#305 419,200円 #306 337,980円 #307 111,350円
質問3.35,370円
問題X.
質問@ 0.85 質問Aa.219,470円 b.138,040円 c.171,190円
問題Y.919,900円
問題Z.
摘 要 | 月末仕掛品原価 | 完成品原価 |
原 料 費 | 32,750円 | 207,750円 |
加 工 費 | 26,550円 | 282,150円 |
合 計 | 59,300円 | 489,900円 |
完成品単位原価 | 153.09円 |