英会話入門(終了)

 


小学校教員のための英会話入門

2003年8月5日

 

グラハム先生の講義

 

 

 

 

 

 

 

自己紹介作成

 

 

 

 

『教育研究所年報』第13号より

 社会のグローバル化が進み国際理解が必要とされる中、近い将来、小学校現場にも英語教育が導入されることであろう。しかし、先生たちの中には、「英語」と聞くだけで、足がすくんでしまう者も多いのではないだろうか。学習の対象として、また教える対象として「英語」に向かうことによって、「構える」気持ちが生じてしまうのではないだろうか。英語はそもそも「ことば」である。ことばは本来情報や思考を伝えたりする方法の一つであるのに、そうしたことが背景に押しやられて、あたかも英語の知識を獲得することが、英語を「学ぶ」目的であるかのように錯覚しているのではないだろうか。
 以上のような発想に立ち、教育研究所では、英語と聞いただけで足がすくんでしまう先生たちを対象として、英語への抵抗をなくすような場を提供できないかと考えた。ジェームズ・グラハム先生(文学部)に講師をお願いし、8月5日(火)、越谷キャンパスにおいて、「小学校教員のための英会話入門」を実施した。
 午前中は、読むと聞くという活動が行われた。グラハム先生の、フィギュアを用いたり図鑑をながめたりしながら人間の骨格や動物の話について、たいそう表情豊かに語られた講義は、受講者にとってとてもユニークなものに映ったようである。英語を学んでいるという意識は薄れ、対象に対して興味をひかれている姿が教室に充満していた。英語と日本語とを比較することで、言語の違いは、文化の違い、認識のあり方の違いを反映しているということを、改めて受講者は感じとったのではないだろうか。講師と受講者と談笑しながらの昼食後、午後は「英語で表現する」という活動を行った。自己を紹介するということを目的とし、まずはその草稿を作成し、それからその草稿に基づいて話す。それぞれを聞いた後、互いに質問しあうという活動を行った。受講者は苦労ししながらも楽しそうな面持ちで作業・活動に取り組んでいた。
 何をするために英語を用いるのかということを改めて問うことが、今回意識されたことなのではないだろうか。受講者の一人が、終了後、「今日の内容をそのまま教室に持ち込むことはできないだろうし、それが本講座を受講した目的ではない。児童にとって興味がある話題を提示したり、自身が動くといった活動的な内容にすることが英語教育にとって必要なことであろうし、それは他の教科指導と何ら変わらないところであるということが、本講座を受講してわかった」と語ったことは、印象的であった。     (研修部主任 近藤 研至)

  ■回

<研究所TOPへ戻る>

Copyright (C) 2005 文教大学付属教育研究所 All Rights Reserved.
 
〒343-8511埼玉県越谷市南荻島3337  Tel 048-974-8811(代)  Fax 048-973-3266
E-Mail kyoukenm@koshigaya.bunkyo.ac.jp 東武伊勢崎線・東京メトロ日比谷線 「北越谷」駅 西口 徒歩10分(案内図)