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第1章  研究の概要

1.1 研究の背景と目的

  最近、小中学生の間では原色の色を使った派手な服装が流行っており、女子高生や若い女性にはB系やギャル系ファッションも人気である。これらは雑誌やテレビというメディアを通して、ミニモニ。や浜崎あゆみなどの影響ではないかと言われている。このことから、芸能人の影響で自分の着るものを決めている人もいるのではないかと思われる。

  また、普段見る光景の中で、同じ系統の服装をした者同士が交友関係にあることが多いように感じたことから、友人の影響も多くあるように思われる。服装が似ているから友達になるのだろうか、それとも友達の服装に合わせて、自分もその服を着るようになったのか、この点も疑問である。
  
  そして、恋人同士で違う系統の格好をしている二人もあまり見たことがない。違う系統の服装をした異性は恋愛対象になるのだろうか。
そこで、人々が今現在のファッションを確立するまでにどういう経緯をたどり、友達、恋人、芸能人など一体何から影響を受けて着るものを決めてきたのか、何かの要因で系統を変えることはあるのか、人の服装に同化する傾向があるのかを調べたい。
 
 

1.2 研究の方法
(1)進捗経緯

   6月 研究テーマ決定
   7月 討論
   9月 ゼミ合宿にて討論、調査票の決定
  10月 文教学生に調査票を配布、回収
  11月 単純集計・クロス集計、分析
  12月 研究報告原案提出
 

(2)調査の概要

  a.調査の意図
 現在の大学生がどのような影響を受けて自分の着るものを決めてきたのか、服装が同じのと違うのでは、友達・恋人の作り方にも影響があるのか調べる。

  b.調査対象者: 文教大学生

  c.調査方法: アンケート配布

  d.主な質問項目
    ・どういう系統のファッションを多く着るか
    ・ファッションを真似したい芸能人はいるか
    ・今まで違う系統のファッションをしていたことがあるか、また、あるなら転向したきっかけ
    ・友達の中に違う系統のファッションの人はいるか
    ・初対面の人と友達になるとき、その人のファッションについてどう思うか
    ・恋人は自分とファッションの系統が同じかどうか
    ・異性を恋愛対象としてみる時、ファッションについてどう思うか

  e.依頼数と回収数
     依頼数:130枚
          (授業「ジェンダー論」:約80枚、「情報社会」:約20枚、手渡し:約30枚)  
     回収数:111枚

  f.調査の特徴的な点
 ・ファッションには「多少凝る」と答えた人が最も多かったため、ある程度ファッションに興味のある人に答えてもらえた。
 ・女性票が多く、18歳、19歳が半数を占めている。

1.3 成果の概要
  自分と同じ系統のファッションの人に対する仲間意識や、違う系統の人に対する抵抗感を、「同化圧力」と定義すると、調査から以下の点が明らかになった。
   以上のように、同化圧力が作用する様々な条件が明らかになった。詳細は次章をお読み頂きたい。

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