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第3章 まとめと今後の課題
 
(1)現在の系統のファッションを着る理由

 文教学生で最も多い服装は約69%で「カジュアル系」だった。女の人の比率が男の人の比率より高かったが、「お姉系」や「ギャル系」は少なかった。

 現在の系統を着るようになった理由は、「着心地のよさ」や「自分に似合うか」を考慮して決めた人が多かった。「芸能人が着ていたから着た」、「友達が着ていたから着た」という答えは少なかった。

 また、今まで違う系統を着ていた経験がある人に、現在の系統に転向したきっかけを聞いても、「好みが変わった」、「年齢に合わせて」等の理由が多かった。この結果からも同様に、友達や恋人、芸能人の影響を受けているような結果は得られなかった。現在の系統を決めるのにはあまり人の影響で決める  人は少ない。
 

(2)ファッションを参考にする人

 ファッションを参考にする人については、芸能人を参考にしている人は約20%いたが、身近な人を参考にしている人は90%と、圧倒的に多かった。

 「親しい友達」よりも、「友人・仲間」や「街で見かける人」と答えた人の方が多かった。これはいつも一緒にいる「親しい友達」よりもある程度少し距離のある身の回りの人の方が、数が多く、バラエティに富んだ服装を見ることができ、より自分が参考にしたい人を見つけやすいからではないかと思う。

 また、「親しい友達」と「友人・仲間」を合わせてくくっても約60%になり、多くの人が「友達」を参考にしていると言える。

 「もしよく遊ぶ友達が自分以外全員同じ系統を着始めたらどうするか」の問いにも、やはり周囲の人を参考にする人ほど「自分もその系統を着る」と言っており、全く参考にしない人は「自分は今のままの系統でいる」と答えている。

 現在の系統を決めた理由に友達が着ているからと言う答えは極めて少なかったが、いざ周りの友達がみんな変えてしまったら自分もその系統を着ると言う人も、約10%いることがわかった。
 

(3)友人関係とファッション

 自分と違う系統を着る友達は「3人以上いる」人が多い。思っていたよりも多い結果になった。これは一度友達になってしまえば服装の系統は、自分と同じでも違っても、関係ないと思っている人が多い結果になった。

 しかし、初対面の人と友達になるときは、自分と系統が同じか違うかで抵抗感に違いがある結果が出た。

 自分と同じ系統の人には「自分から話し掛けて友達になれる」が最も多かったが、「自分と違う系統」で一番多かったのは「話し掛けられたら友達になれる」だった。また、「抵抗を感じる」割合も「同じ系統」より も「違う系統」に対しては増えている。

 自分と同系統の人とはあまり抵抗を感じずに友達になれるが、違系統の人にはなんらかの抵抗を感じている人が多い。系統によって友達になりやすそう、なりにくそうの判断がされている。

 友達の中に違系統を着ている人がすでにいる人といない人でも、初対面の違系統の人に対する抵抗感も変わっている。すでに友達の中に違系統の人がいる人の方があまり初対面の人でも抵抗感を感じる人は少ない。
 

(4)恋愛感情とファッション

 現在恋人がいる人のうち約59%は自分と系統が違うと答えている。しかしその系統の違う恋人に対して「系統は違ってもこのままでよい」という人が90%で一番多かった。友達の場合と同様、一度恋人になってしまえば系統が自分と同じか違うかを気にする人はほとんどいない。

 しかし、異性を恋愛対象として見るときファッションについてどう思うかは、最も多いのは「気が合いそうなら関係ない」ではあったが、「違系統しか恋愛対象にならない」や「なるべく違系統がいい」を合わせても約2%にも満たないのに対し、「同じ系統しか」と「なるべく同じ系統がいい」を合わせると約36%にもなる。

 これも友達の場合と同様に、初対面の人には系統が自分と違う人よりも同じ人の方が、好印象に思う人も結構いることになる。またそれは、男女別でクロス集計すると、女の人の方がそう思う人が多い。

 やはり友達の場合も恋愛対象の場合も、一度友達になったり恋人になったり中身を知れば系統は関係ないと思うが、その人のことを知るまでは自分と同じ系統か違う系統かで印象を良く思う悪く思うが変わってくる人が多いことがわかる。



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