2.1 携帯電話の利用状況
まずは、若者が普段どの様な状況で携帯電話(以下携帯)を利用しているのかを、最も良く使われるメール機能を中心に調べた。
(1) メール機能の利用状況
下の5つの項目におけるメール利用の頻度の結果を表したものが、図2-1-1である。
「遊びの誘いはメール」「聞きたいことがある時はメール」の2項目については、「よくある」「時々ある」が約6割以上を占めており、全く無いという答えは1割にも満たない。これによって、最近の若者は携帯電話のメール機能に頼って、人と直接会話をすることが少なくなったのではないかと考えられる。
「友達からメールが返ってこないと不安になる」という設問では、約7割があると答えている。「返信しないと嫌われそうで怖い」という設問については、約35%があると答えている。現代の若者にとって、携帯メールでのやり取りは、日常的に行われている会話などのコミュニケーションそのものであるが、顔が見えず、相手の反応をすぐに確かめることが出来ないため、「相手から返事が来るまでの時間」「自分から相手へ返事を返すまでの時間」といった些細なことにも神経質になってしまうと考えられる。つまり、携帯は、何の気負いも無く、気軽に相手とコミュニケーションをとる道具でもあるが、相手と自分の距離を計るための物差しとして利用されている。
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