Welcome to Nemoto Lab. |
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2022年3月号 |
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また春を迎えました.東京あだちキャンパスに研究室を移動し,はじめての卒業生を新キャンパスから送り出しました. おおよそ2年前から始まったコロナへの対応で,4年前に入学してきたときには想像もしていなかった変化に遭遇した大学生活であったのではないかと推測します.その社会環境の変化や大学での学びから得られる大小の様々な刺激が卒業生の成長を良い形で促進したのではないかと.みなさんはこの4年間でとても成長したと見受けられます.ご卒業おめでとうございます.社会人としての生活の中でも引き続き環境の変化と自身の成長を楽しみ,自分が納得できる道を一歩ずつ進んでください. ところで,根本研究室は社会での様々な問題解決に科学的な手法で取り組むオペレーションズ・リサーチの研究を続けています.このオペレーションズ・リサーチの研究でも着実に変化が進んでいます.ひとつの例としては,計算環境の進展です.計算機(コンピュータ)の能力が向上しているのは皆さん認識している点でしょうが,計算機だけでなく「計算の仕方」そのもののスピードも抜群に高速化しています. オペレーションズ・リサーチの中でも根本研究室は最も良い答えを手に入れて問題解決に利用する「最適化の道具」を操ることが多いです.例えば,この最も良い答えを見つける技術もこの数年で格段に進んでいます.結果的に,以前は頭の中でできたらいいなと妄想していた問題解決の話題が,データを整理して実際に計算に取り組むと求解できてしまう場面が増えてきました.さらに,以前はデータがあればやればできると思うけど,データを入手するのも整理するのも大変だからできないよなと自然と避けていた話題がありました.ところが,情報技術の進展でデータの入手も整理もできてしまう場面が増えてきました.これらの変化は根本研究室にとって大変です.なぜなら,やりたかったことができるようになり,やりたい研究がどんどん増えてきているからです. まさにオペレーションズ・リサーチの知見がステップアップする時代が来ているようです.変化はチャンス.学んだこと,これから学ぶことを総動員して,バージョンアップしたオペレーションズ・リサーチを一緒に楽しみましょう. |
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2020年3月号 |
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平成という時代が始まったころは私はまだ学生でしたが,その後に文教大学にて教員となり,学生に囲まれながらあっという間に20数年が経ちました.研究室も今年で23期生を迎えます. OB/OGの人数も層も随分厚くなりました.歴史の積み重ねにより様々な効果が研究室に現れるようになってきているとは感じます.しかし,それに甘えることなく,日々の勉学にかかる活動にしっかり取り組んでいきたいものです. さて,平成という時代を閉じ,新しい時代「令和」を迎えます.時間の区切りというのは考えようによっては人にとって都合の良いものです. たとえば,新年を迎える時には,文字に書くか,口に出すかなどは人それぞれですが,多くの人が「今年は○○するぞ」といった新年の抱負を抱くのではないかと思います(抱きますよね?).年末には「今年は○○だったが,来年は…」といった思いを持ちがちかと思います.いずれも時間の切れ目を機に心をリセットして先に向かって希望を抱く仕組みになっています.心理学的なことは分かりませんが,過去をあまり引っ張らず,あまりにも長い未来に絶望もしないで,ある程度陽気に過ごすには時間によるリセットが健康な過ごし方に大切なんじゃないかと感じます. 「年」という単位は世界で比較的利用されているリセットの区切りなんじゃないかと思うのですが,それより長い区切りというと「100年(1世紀)」でしょうか?私は運よく2000年から2001年の境目を生きてましたので世紀の区切りの高揚感もあったなという記憶はあります.ただし,人にとって世紀はちょっと長すぎるリセットの区切りだと思います.もう少し短いほうがよいと思うのですが,どうもこの元号という区切りは1年と1世紀の間でちょうどよさそうなのではないでしょうか. 昭和や平成といった時代の共有という解釈でも同様の話かもしれませんが,時代の切れ目で自身の生き方を少し見つめて(良い意味で)リセットしていく機会が日本にはあるんだなと自国の文化に関心します.もちろん個人がどう切れ目をとらえて自らのプラスに変換するかが重要ですが. 根本研究室は令和の時代でも「考え」そして「発信」する楽しさを共有できる場を醸成していきたいです.新しい時代でも引き続きご支援のほどをよろしくお願いします |
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2018年3月号 |
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2018年春に文教大学経営学部の1期生が社会に巣立ちます.根本研究室では20期生が経営学部所属のゼミ生としては初の卒業生です.文教大学に経営学部ができたばかりと思っていた(今でも思っている?)のですが,時が経つのは早いものです.文教大学で育った経営学部1期生の,そして,根本研究室20期生の皆さんの社会での活躍を期待しています. 時が経つといえば,文教大学湘南キャンパスは1985年に開設されたと文教大学学園の歴史に書いてありますので,2018年でキャンパス開設から33年目のようです.私が大学教員として文教大学に赴任したのが1996年なので,開設10年目くらいの比較的新しいキャンパスで社会人としての第一歩を踏み出していたことになります. 当時は,大学というと古い汚い建物が多かった中で,文教大学湘南キャンパスはデザインに統一感があり洒落たキャンパスとの印象を抱いた記憶はあります.あまり今まで意識したことはなかったのですが,比較的新しいきれいなキャンパスで研究教育に素直に取り組めたことは私にとってラッキーだったのかもしれません. それから20年以上経ちましたがレンガ風の落ち着いた雰囲気は私が赴任したころのままで,時が経ったことをあまり感じさせません.大学は社会とズレていると批判的なことを書かれることもありますが,時が経つのをあまり感じさせない大学キャンパスというのは,普遍的なことを追求する学問の場としてむしろ好ましいのではないかと思います.また,湘南キャンパスを巣立った学生諸君はいつでも学生時代の雰囲気に戻ってこれます.変化の激しい時代の中でこれは貴重でなかなか贅沢な環境とも言えます. 2018年度に根本研究室に入ってくる新メンバーは22期生になります.湘南キャンパスでのゼミ活動の日々にしっかり取り組み自分を成長させてください.そして,卒業後しばらく経ってからまたキャンパスに戻ってきて,研究室でずいぶんいろいろなことをしたなと思いだせることを楽しんでください. |
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2016年11月号 |
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毎年恒例の八ヶ岳寮での夏合宿を終え,秋学期を迎えると,研究室の4年生は卒業研究のとりまとめが,3年生は最終学年に向けての就職活動や研究準備が本格化します.教員をしている私にとっては毎年のリズムです.しかし,リズムは毎年似ているのですが,その中身は毎年異なり,研究室活動が同じであったことはないと思います.活動が充実してくるということは様々な困難も発生しやすいことを意味します.私も含めて研究室メンバーで助け合いながらメンバーの活動を加速させ,形あるものに変換していきましょう. ところで,この大学での1年間のリズムを刻んで20余年になります.私が文教大学に着任したのが1996年4月で,1年目は今思えば大学の先生としての研修期間みたいな状況で,研究室に学生もなく担当授業も少なく,周囲の先生方にいろいろ教わりながら過ごしていました.着任2年目の1997年から研究室に12人の学生を受け入れることとなり,その学生たちが根本研究室1期生となりました. 今でも思い出深い1期生です. それから20余年経ち,現在の3年生が根本研究室20期生となります.この20年間で大学院生や研究生も含め多くの様々なタイプの学生と研究室活動を共にしてきました.教員の一方的な思いではあるのですが,研究室メンバーとの活動は私の期待を常に裏切り,知的好奇心に対する刺激が多く,私にとって常に有意義なものでした.研究室メンバーに支えられて大学の先生としての20余年を過ごしてこれた面も多々あります.今までの研究室のメンバー,そして,この環境を変わらず与えていただいた大学に感謝の気持ちを素直に抱いています.ありがとうございました. この20余年の研究室の活動をお祝いする会をOB/OG有志が企画してくれたようで,先日,研究室OB/OG/現役メンバー向けに「根本研究室20周年だよ、全員集合!」との案内メールが発信されました.周年記念の会の案内にしてはずいぶんカジュアルな案内だなと思いましたが,これも研究室が育てたカラーなんだなと思い,納得しています. 秋学期には新しいゼミメンバーの選抜もあります.研究室に次に入ってくるメンバーは21期生ということになります.「21世紀」とサウンドもかぶり,研究室の新しい時代を切り開いてくれるメンバーではないかと期待しています. 20年を超えても,新鮮な気持ちで研究室メンバーと充実した研究室活動を続けていきます.これからも根本研究室をよろしくお願いします. |
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2015年10月号 |
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2014年度の根本研究室は,少人数でした.人数が少なく残念だったのは,ソフトボール大会に単独チームで参加できなかったことでしょうか.それ以外に何かデメリットがあったかなと考えましたが,特に思い当たりませんでした.ゼミ活動の実績を振り返ると例年通り良い結果が残ってますので,良い活動を展開した一年でした.研究室の活動は人数とは関係が余りなさそうです. 研究室の研究活動を活発にする要因は何なのでしょうか.もちろん長期間の実験が必要な実験系の研究分野では人手という側面はあるのでしょう.ただ,実験系とはいえないオペレーションズ・リサーチを主な対象としている当研究室ではやはりメンバー数は関係ないでしょう.量でないなら質との結論になりそうです. メンバーの質というのは「頭の良さ」とか言うことになるでしょうか?「頭の良さ」とは,基礎学力の充実や頭の切れが良い,アイディアを豊富に提示できるなどの研究活動における個人の特長を指すと思います.その頭の良さが一般的な研究活動に大いに寄与することは間違いないでしょう.ただ,研究室での,特に学部をベースにした場合は,個人の「頭の良さ」は個人の活動の充実にはつながると思いますが,個人の能力を超えた研究室を活用した刺激的な活動につながるとは素直に思えません. そんなことを考えながら今年のメンバーは何がすごかったのかなと振り返ると,持続したコミュニケーションではないかと思います.強い意思の下で研究活動を持続できるのが理想ですが,私を含めて創造的な活動を例えば半年間など永続的に行うことは正直難しいです.そんな中で,メンバーが声をかけ合い刺激をしあっているおかげで,今日はやりたくないな,疲れたなという気分の中でも,少しは前進する活動につなげてきた気がします.支えあう人間関係が研究室には大切で,今年のメンバーはそれができたのではないかと思います. その中心にいた卒業生には特に感謝したいです. さて,2015年度も少人数の研究室の状態が続きますが,持続的にお互い支えあい,声を掛け合い,良い活動に続けていきましょう. |
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2014年3月号 |
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今春も研究室のメンバーが大学から巣立ちました.とくに,修士の学生が巣立ったのが特徴です.修了,卒業おめでとうございます.新しい環境での生活を元気に過ごしてください.そして,たまには研究室にも近況など伝えてください.楽しみにしています. さて,この春には多くのメンバーが巣立ち,研究室のメンバーがとても少なくなります.データは確認していませんが,18期までの研究室の最少人数になるのではないでしょうか.人数が少ない寂しさもありますが,人数が少ないなりの楽しみ方もあります.こういうときは,きっと,OB・OGの皆さんも助けてくれると思います.環境の変化に柔軟に対応しながら,2014年度の研究室活動も楽しみましょう. 変化といえば,実はこの春から湘南キャンパスに経営学部が誕生します.情報学部も情報学研究科もそのままで,私も変わらず情報学部,情報学研究科の活動を続けますが,新たに経営学部での教育研究活動も始まります. 研究室OB/OGが所属していた経営情報学科は数年後には閉じることとなります(寂しいですね).しかし,その心は根本研究室にも新しい経営学部経営学科にも引き継がれます.時代の変化を先導し,良い研究,良い教育の場として,努力を続けたいと思っています.引き続きご支援ください. 若干の環境の変化がありますが,湘南キャンパスの桜は変わらずきれいに咲きみだれそうです.風景に変わりはありません.2014年度も根本研究室を変わらずよろしくお願いします. |
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2014年1月号 |
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2014年が始まりました.新年,あけましておめでとうございます. 2013年の根本研究室は,産学チャレンジプログラムへの参加,学会での発表,茅ヶ崎市や四日市市との実際の問題への取り組みなど,従来の研究室活動の枠を超えとても積極的に活動をするメンバーに恵まれ,クリエイティブな活動を展開することができました.メンバーを牽引した大学院生のみなさん,自主的に取り組んだ学部生のみなさん,この一年の活動を楽しんでくれたと思っています.また,メンバーが成長する姿は頼もしいものでした. 成長の実感が次の成長を促すエネルギーのひとつだと思います.2014年も多くのことに積極的に取り組み自身を成長させてください. 我が家の壁に子供が受講している某通信教育が送ってきた「名言ポスター」がいつの間にか(トイレに)張ってあり,なんとなく日々読んでます.その中に 「人は二度生まれる。一度は存在するために、二度目は生きるために」 とルソーの言葉が紹介されていました.高校生のころに何かの勉強で接したとの記憶はあり,新しい言葉ではありません.ところが, 今になって(40才も過ぎて,かつ,日々若いメンバーと一緒にいて)改めてこの言葉と向き合うとその本質を捉えた深さを感じます.なぜでしょうか.よかったら自らこの言葉の意味を模索してみてください.ちなみに,ルソーの「エミール」に書かれています(文庫本もありますが,なんと,最近は漫画もあるようです.とりあえず漫画を読んでみようかな…). 2013年の後半はOB・OGのみなさんとお会いする機会も多くありました.共通で聞かされたことは「研究室HPを最近更新してませんよ」でした.そのとおりです.すみません.2014年は季節ごとにはHP更新できるように意識したいと思います. 2014年も根本研究室をよろしくお願いします. |
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2013年4月号 |
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15期生のみなさん,ご卒業おめでとうございます!様々な分野で皆さんの活躍を楽しみにしています. そして,2103年度は17期生がゼミメンバーに加入です.根本研究室を活用してください. ○期生との表現は,根本研究室で学生を迎えたときから使用しています.2013年度の3年生が17期生なので,研究室もそのくらいの歴史を積み重ねてきたことになります.所属する情報学部や湘南キャンパスの歴史が30数年なので,学部やキャンパスの歴史の半分を超えた時間で研究室の活動を存続してきたことになります. 数字として切の良いものでもなく,まったく振り返るようなタイミングではありませんが,研究室での活動を継続してきたことがキャンパスに集う人々に多少なりともお役にたっていればと改めて思います.そういえば,今年の10月には湘南キャンパスにてホームカミングデーが実施されるとのことです.根本研究室のOB/OGメンバーにも招待される対象者がいます.これを機に湘南キャンパスに足を向けてみてください.もちろん,研究室はいつでも歓迎です. 今年も湘南キャンパスは桜がきれいです.変わらぬ美しさの下で,変わる時代を捉えた研究活動をみんなで進めていきましょう. |
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2012年9月号 |
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日差しが夏モードに変化してきたと同時に,湘南キャンパスも一気に夏の雰囲気に変わりました. 大学で夏といえば夏休みです.中学・高校などでは夏休みを境に生徒たちの様子が変わり,一段と大人に近づいていく変化を見ることができるといわれているそうです.植物の成長ではないので暑いから人間が急激に成長するとはあまり思いませんが,経験的に,夏は(夏休みは)人を育てる季節という気はなんとなくします.夏は成長する絶好の季節と信じて,ぜひ大学生にも夏休みを利用してさらに一歩成長をしてほしいものです. それにしても成長をするにはどうすればいいのでしょうか.「成長する」というのは,「変化をする」のポジティブな表現だと思ってみましょう.そう考えると,何か自分で認識できる変化を遂げ,それに加えて,その変化が自分にとってポジティブな意味があると思い込めれば,成長したことになります. 例えば,夏休み前に英語が話せなかった人が,夏休み後に英語が話せるようになっていたとしましょう.英語を話すという自身のできることが増えた変化を本人は認識できるでしょう.英語が話せることが自分にとって「良いこと」と思っていたら「成長した」ことになります.ここでポイントは,変化を認識できることと,その変化がポジティブかの2点です.逆にいうと,この2点を意識して自己鍛錬を行えば,結構簡単に成長したとの認識に至る気がします. 夏休みの前と後で変化を実感できるものに取り組むのはよさそうですね. ただし悩ましいのは変化はあまりないけど,成長した気になるときもあります.例えば,夏休みの1か月を利用し欧州を一人で放浪したとしましょう.放浪の前と後で認識できる能力の変化があるかというと,あまりないでしょう.安宿の探し方や旅先の飲み屋を楽しむ方法を覚えたくらいかもしれません.しかし,不思議なことに,後から振り返ると自分が成長した場面はその時の長期旅行だったと時間差で認識することがあります.成長が短時間で進めば自覚が可能かもしれませんが,長時間にわたるゆっくりとした変化の自覚は難しいのです. 実は,夏休みを使っての成長というのは,ゆっくりな変化で自覚の伴わないタイプなのかもしれません.何かに取り組むけどその自覚は難しいというもどかしさを受け入れるか,それとも,自覚ができないので特に何もしないかは,いずれも自覚は難しいという点で似ていますが,その後の人間形成には差を招きそうですよね.もちろん私の望みは,大きな変化の認識に至らなくとも,この夏の時間を十分に活用し,何かに取り組んでくださいということになります.自分もそうありたいと思います. 夏休みの後に,変わらぬ元気な顔のみなさんの姿を見て,ちょっと変わった内面に触れることを期待しています.楽しい夏休みをお過ごしください. |
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2012年1月号 |
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2011年もあっという間に過ぎてしまいました. そういえば,大学のときの後輩が時間の流れについてある解釈を教えてくれたことが頭に残っています.1年の長さは生きてきた長さに依存するというものです.例えば,10歳の人にとっての1年は10年分の1の長さで,50歳の人にとっての1年は50年分の1の長さなので,時間の感じ方は50歳の人のほうが5倍速いというものでした.ずいぶん大雑把な説ではありますが,なんとなくなるほどなと思うようになってきました. 年齢のことで言えば,私の年齢は研究室のメンバーのちょうど2倍くらいです.私の後輩の説を借りれば,研究室メンバーより時間の流れが2倍位程度早く感じていることになります.研究室のメンバーがぼんやり過ごしているとは全然思いませんが(どちらかというとみんな忙しそうですが),今年は学生の2倍以上のスピードでいろいろなことをこなした密度の濃い一年だったと思います. ただ,忙しかったといっても,それが悪かったとはあまり思いません.いろいろな新しい経験やチャレンジを通じて多くのことが学べたし,様々な刺激も受けました.この年齢になり,刺激的な日々を送れているのは逆に感謝しなくてはならないのかもしれません.40歳も過ぎると,普段なら努力しないと新しい刺激に出会うことは少ないのですから. さて,研究室のメンバーはどんな刺激を受けた一年だったのでしょうか.成長を実感できる一年であったことを願います.そして,新年も自分から刺激を求めて(努力して),約20年分の1年を疾走してください. あけましておめでとうございます.根本研究室を引き続きよろしくお願いします. |
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2011年4月号 |
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春学期が始まります. 2010年3月11日の東日本大震災にて多くの犠牲者が出ました.哀悼の意を表します. さて,震災とその後の混乱を超え,キャンパスで講義を始めることができます.正直にうれしいです.湘南キャンパス自体には直接的な大きな被害があったわけではありませんが,目に見えない大きな困難を抱え込んだ2011年春でした. 困難な状況でも勉学を続けたい(続けさせたい)という素朴な願いをどのように実現できるのか,できることは何なのか,できないことばかりなのか,考えているだけでいいのか,行動すればそれでいいのか,本当にいろいろなことを考えさせる春でした. まだ何も終わっていない状況ですが,大学として講義を始める状況にこぎつけたということは確実に一歩前に進んだと感じています. でも,次の一歩,その次の一歩がさらに重要ですよね.がんばれ,日本. そして,がんばれ,文教大学,学生諸君. 今年度の根本研究室には大学院生が一緒に活動することになりました.どの時代でも学部生の研究室メンバーは20歳前半で変わらない一方で,私の年齢が着実に上昇していることもあり,研究室の年齢構成の幅は広がる一方なのです.でも,大学院生や研究生がメンバーの中で大きな存在になることで重層的構造が生まれ,それは研究室に様々な面できっと良い影響を与えてくれると期待しています.多様な考えを持った多様な立場のメンバーが,お互いを尊重し,さらに刺激し合える場に研究室を利用していってください. 今年度も研究室の活動に楽しく取り組んでいきましょう. |
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2011年3月号 |
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13期生のみなさん ご卒業おめでとうございます. 大震災の影響で,卒業式というイベントは残念ながら中止となりました.しかし,「イベント」をPERT(オペレーションズ・リサーチのスケジューリング技術のひとつ)でいう物事の結節点と捉えれば,卒業式という実際の行事はないとしても,大学生から社会人へのイベントとして ,われわれの心の中には卒業式は存在し,まさに今この時期が卒業式の真っ最中とも思えます.文教大学にて大学生として過ごした日々を人生のひとつの糧とし,大学後のみなさんの生活に活かして元気に過ごしてください. 13期生の特徴として,4年間を私と一緒に過ごした人が多い点が挙げられます.私のクラスに配属され新入生オリエンテーションの時から会って話していた人や,今となっては知っている人も皆無となりましたが私が担当していた1年生向けの「コンピュータ基礎演習」の受講生だった人が何人もいます.キーボードの使い方とかメールの書き方とかずいぶんやりましたね.1年生の後は,2・3・4年と継続的に授業やゼミで一緒に過ごしてきました.週4コマは根本の講義だったという時期もあったたと思います.一人一人の顔を思い出すと,1年生のころからの顔が思い出され,ずいぶん大人になったなあというのが正直な感想です.4年間の成長に寄り添えたことは,大学で職を得ている者として幸せです.13期生のみなさん,ありがとうございました. さて,大震災と出会い,考えることも多々あります.オペレーションズ・リサーチは大震災のような時こそ威力を発揮するべき学問のひとつのはずです.この知識を実際に適用できる人材を一人でも増やすことが,結果的に不自由さを減らすことにつながると思います.もちろん,それはオペレーションズ・リサーチに限ったことではなく,「考える」とのトレーニングをより多く積む人材を育てることと同じことかもしれません.まさに,大学はより良き人材を育てるかでその真価を問われるべきでしょう.自分にできることのひとつとして,今後もしっかり取り組んでいきたいです. 4月からはまた新しい年度になります.自分を育てる事を意識し日々を過ごしていきましょう. |
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2011年1月号 |
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あけましておめでとうございます. 2010年は,情報デザイン・映像展への出展や産学チャレンジプログラムへの学生の参加,地域活動への参加など,意識的に外向きの(大学の外を向いた)活動を重視し研究室の活動を行ってきました.外を向いたおかげか,2010年はずいぶんOB/OGや学科の卒業生,そして,多くの企業・教育組織・公共団体の方々と交流する機会があり,そのたびに多くの人に支えられている研究室だと実感しました.みなさま,お世話になりました.ありがとうございました. 運良く(?),外向きの活動では賞をいただいたり,良い結果を残せたりと,なんとなく結果が伴ったのは活動をしてきた現在のメンバーの大きな励みになったと思います.しかし,まだまだ精進が(すごく)必要な内容の段階です.外部からのクールな評価をバネにして,研究活動の面白さを実感し,研究室メンバーのますますの活躍を願います. 研究室メンバーといえば,今年もこの時期に新メンバーが決まりました.新しいメンバーは,なんと15期生(根本研究室の15年目の学生という意味)になります.学科でも若い研究室とずっと思ってきましたが,15年間も学生と活動してきたようです.私自身はまだまだ若いつもりなのですが(実際に大学の社会では私くらいの40代前半は若手のペーペーです),研究室での学生指導までいつまでも若さだけ行う段階ではなくなったようです.メンバー諸君のエネルギーをどのように引き出すかを意識し,次代の変化を先取し,変化を恐れずより新しいテーマと活動に取り組んでいきたいと思います.15期生は,今のところ,物静かな雰囲気の方が多いように感じますが,13期生・14期生の後を引き継ぎ2011年の研究室活動の核となって力を発揮してくださいね.期待してます. 2011年も多くの方にご協力をいただきながら,様々な活動にまい進したいと考えています. 本年も根本研究室をよろしくお願いします. |
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2010年10月号 |
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2010年の夏は暑い日が続きました.9月のお彼岸前後に急に涼しくなり,秋学期の授業開始と同時に秋が明確にやってきた感じがします.季節の移り変わりを何となく感じる日本に住んでいて,季節の変わり目をはっきり自覚できたなかなか貴重な体験でした.さて,この幸運を良い方向につなげて2010年の秋学期もしっかりとやっていきたいものです. さて,この夏に根本研究室は情報デザイン+映像展への出展,そして,夏合宿といつもの夏より少し欲張った活動をしました. みなとみらいギャラリーで8月に開催された情報デザイン+映像展では,来場者による投票で第2位を獲得することができました.芸術性ではなく,情報をどうまとめるかというところを前面に出した展示が,デザインの優れた出展作品の中で逆に目を引いたのかもしれません.素直にうれしいです.また,開催中に研究室のOB/OGの方をはじめ,講義等で昔接した方々と久しぶりに再会したり,そのご家族の方とお話する機会が数多くあり,実は楽しませてもらったのは私自身だった気もします.貴重な機会を与えてくれた情報学部の先生方,ありがとうございました.また,メンバーの皆さんお疲れ様でした. 夏の思い出は儚いものというのが通説のようです.いつまでも引きずるわけにはいきません.秋は秋で充実したキャンパスでの活動を実施していきたいと思います.当面は,卒業研究の完成に向けた活動でしょう.頑張っていこう. |
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2010年7月号 |
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すっかり夏の雰囲気になりました.湘南キャンパスも半そで姿の学生がほとんどで,湘南っぽい(?)雰囲気に代わってきました. 夏といえば,今年は「情報デザイン+映像展」が根本研究室の一大行事です.情報学部には,マルチメディア関係の有名な先生方がたくさん居ます.CGや映像,広告など,情報デザインに関して積極的に活動している研究室があります.そのような研究室が発表する場としての展示会がこの「情報デザイン+映像展」なのですが,情報学部30周年を記念し,なんと根本研究室も出品させてもらうことになりました. 何かを表現するということでは,「論文を書く!」(文章を書く!),または,プレゼンテーションをするを主な手段としてやってきたのが根本研究室です.その経緯からだと,デザイン?アート?とはあまりかかわりがないと思っていました.しかし,考えてみれば,文章を書くのも,プレゼンテーションで人に伝えるのも,まさに『情報デザイン』だったとも捉える事が出来るわけです.無関係でもなさそうです.まあ,少しこじつけではあるのですが,開き直って『表現する』『人に伝える』に正面から挑戦してみようということになりました.まさにこの夏のチャレンジです. このチャレンジに選んだ題材は,問題整理・把握・発見・解決を直感的に概観する表現方法についてです.この春からみんなで勉強し,大体の型は共有できてきたので,今は表現の練習中(切磋琢磨中)です.あとは出品締め切りまでに間に合うかですね. 結果は,8月3日から8日まで横浜のみなとみらいギャラリーで直接ご確認ください.コメントは是非寄せてください. みなさんも新しいチャレンジに取り組む夏を楽しんでください. |
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2010年4月号 |
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大学の桜の木が色付きだし,新年度に向かい急激にキャンパスの雰囲気が変わる時期です.振り返ると時間がたつのは早いなと感じがちです. つい先日に巣立っていった根本研究室の12期生は1年生の時から一緒に活動してきた機会が多かったせいか,新入生として迎えたのがつい先日だったような錯覚を覚え時の流れの速さをあらためて感じてしまいました.相手の立場に立って丁寧に議論しあい触れ合っていく12期生のみなさんには4年間ずいぶん助けられたし,楽しい時間を共有できたなという気持ちがあります.文教大学で養った良い市民としての資質を,今後も様々な場所で良い方向に活かしてください. さて,新年度から根本研究室は少しこじんまりし,4年生9名,3年生5名と先生の15人体制になります.人数は減りましたが,この状況を活かして,今までやってきた良い活動に加えて,今までになかった新しいことを皆さんでやっていきたいと考えています. 活動についてもう少し触れてみましょう.従来やってきた活動を現状に合う形に変化させながら維持することは安定した成長を進める大切な機能です.強い組織が持つ共通の機能でもあります.しかし,根本研究室のメンバーが毎年変わり様子も変わるように,同じ組織であっても変化をしています.現状に合わせないで従来のものを引き継ぐとマイナス面が大きくなってくることが多いです.引き継ぐことは結構難しい,工夫やエネルギーが実は必要な作業なのです. 一方,新しいことに取り組むことはエネルギーを非効率に費やすことが多いのです.しかし,新しい可能性を組織に与えてくれます.そんなことやってたら面倒という気持ちや,リスクの面ばかりに目をめける意識が強すぎると,新しい可能性を獲得することができなくなります.結果的に現状の維持となりますが,上述したように,従来のものをうまく引き継ぐのは実は工夫が必要なのです.安定を求めた現状維持が,実はマイナス面に向かっていくというのが良くある構図です.根本研究室ではそうならないためにも,リスクを恐れず,新しいものに取り組んでいきましょう.その具体的な中身は,ゼミのお楽しみで. 時の流れを早く感じる背景には,充実した日々を過ごしたとの実績があるものです.時の流れを早く感じられるよう,みなさん個人も新学期に新しいものに取り組みましょう.期待しています. |
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2010年1月号 |
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年も明け,秋学期の期末試験が終われば春休みです.大学の教員は春休みといっても,入試や年度末・年度開始の作業が多くあり「休み」という実感はほとんどありません.しかし,学生諸君は学生の特権である長期の「休み」です.アルバイトなどに時間を使うのではなく,自分自身の成長のために長い休みを投資してください. ところで,実際には休みのほとんどない私ですが,もし春休みがあったらやりたいのは読書ですかね.自分の研究に関する本ではなく,あまり関係ない分野の本を集中的に読みたいです.異なる分野の本に接すると結構素直に「なるほどな…」とか受け入れてしまう傾向があり気分が楽なのです.よく知っている分野の本はどうしてもいろいろ考えてしまい,結果的にエネルギーを結構消費してしまいます(全然余暇にはならないことが多いです.最近も夜読んでいたら眠れなくなったし…). そういえば,読書量が減っているので知的レベルが落ちているといった意見を耳にしますが(しませんか?),学習面からはちょっと信じがたいです.なぜなら,経験上ですが,馴染みのない知識をとりあえず素早く(効率よく)得る良い方法は,本を読むよりヒトの話を聞く方が優れていることが多いからです.もちろん誰に聞くかとか,どのように聞くかといった内容に依存しますが それは本も同じで,大ざっぱに言って,講義などで教えてもらったほうが早いです. ヒトに限定せずに,創りの良い映像を見るのも比較的良い方法です.最近,リーマン予想に関する40分程度のテレビ番組を小学生の娘とたまたま見ていたら,素数からリーマン予想の雰囲気までを小学生が理解してしまいました.どんなにやさしい本でも小学生にリーマン予想の概略を短時間で伝えるのは難しいでしょう. では,なぜ「講義」や「観賞」ではなく「読書」を人々は知的活動の手段として勧めるのでしょうか.私は,自分の知りたいときに教えてくれる人が周りにいないことや,適切な映像が少ないことが影響していると思います.現在のところ,書物が圧倒的に人類の持つ知見を提供する手段になっているからでしょう.ただし,一般的にはそうでしょうが,大学は少なくとも身近に専門の「ヒト」が居る場所です.教員との接触が読書以上の効果をもたらすことも多いと思います.利用しましょう. そうは言っても,教員と知的な活動をするには準備やトレーニングも必要です.春休みをその準備に使えるといいですね.自分を育てるための春休みを是非過ごしてください. |
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2009年9月号 |
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秋学期も始まり,湘南キャンパスも木の葉の色が変わりつつあるなど一気に秋の雰囲気に変わってきました.湘南キャンパスは最近よくCMに利用されていますが,様々な表情を見せるキャンパスは居心地がよいものです.学生達の動きも学園祭(10月23日〜26日)に向けての準備なのか活発で,やはり元気な人間が近くにいるとこちらもエネルギーをもらえる気がします. さて,元気といえば夏の終わりに政権交代が起こり,政治の世界も元気なようです.新総理の鳩山由紀夫氏は,本研究室と同じオペレーションズ・リサーチを専門としていた研究者の出身です.アメリカのOR学会の記事によると,オペレーションズ・リサーチの専門家で行政の長や学長などになった人は過去にもいたそうなのですが,(先進国の)トップに就いたオペレーションズ・リサーチ分野からの初めての人物でもあるそうです.オペレーションズ・リサーチの持つ問題解決の様々な手法や科学的アプローチの効果的な利用法などの知見を武器に,政治の世界で活躍してほしいと願っています. さらに欲を言うなら,これを機に,オペレーションズ・リサーチという学問への注目や理解が高まるとうれしいと思っています.とくに,大学で学ぶ多くの人々に,オペレーションズ・リサーチが持つ問題解決へアプローチの仕方の有効性を知ってほしいと思っています.なぜなら,そこで接した問題解決へのアプローチの仕方は,どのような分野で今後活躍する人であっても重要な「物事への考え方」を与える大きなヒントになることが多いからです.「知識」ではなく「考え方」を学ぶことは分野を限らず有意義でしょう. 「考え方」を養うには,考えるトレーニングを地道に重ねることが必要です.具体的なトレーニングの内容は様々ですが,実は,大学教育の多くが「考え方」のトレーニングであるともいえます.そういえば筋力トレーニングをする場合は,どの筋肉を鍛えているかを頭で意識することがコツなんだそうです.大学でも,何を鍛えようとして講義やゼミでトレーニングをしているのか意識すると効果的でしょう.秋学期も充実した学習を続けてください. |
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2009年4月号 |
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今年は根本研究室11期の5名がキャンパスから巣立って行きました.個性豊かなメンバーで,研究室に何時も刺激を与えてくれました.ご卒業おめでとうございます.そして,今後のご活躍を! さて,桜の開花予想日も近付き,湘南キャンパスもぐぐっと春の雰囲気に色が変わってきました.4月1日には新入生やそれを迎える在学生で溢れ,さらに活気づくことでしょう.新しい年度の始まりは,いつもすがすがしい気分にさせてくれます. 新しい年度を迎えるにあたり,研究室のいくつかの変化に触れておきましょう. まず,研究室のメンバーが25名と,大所帯になります.(ほかの研究室に比べればごくごく普通ですが,根本研究室にしては大人数です.)そのためにメンバーの一人一人が教員と接する平均時間はどうしても減少するでしょう.しかし,メンバー同士の接触は逆に大きく増えることになります.私自身が,その環境の変化を活かして指導をする気持ちです.メンバーもその点を理解して自分を伸ばす努力をしてくれるとありがたいです. 次に,私自身が今年度はこの数年間に比べより研究活動に取り組みたいと強く希望しています.自分の持ち時間のうち,研究活動に多めに割り当てるつもりです.その時間を利用し,本も書きたいし,論文もまとめたいです.経験則ですが,教員が研究気分の時はメンバーはうまくその研究活動に寄り添うとすごく楽しく研究室を利用できるようになるものです.教員を観察して,利用してください. さいごに,研究室に本が増えました.この春でご退職の真鍋先生から譲っていただいたORの専門書と,2月頃に買い込んだ問題解決や論理力養成に関する書籍です.どちらの群も学生にぜひ多く読んでほしいと思いそろえました.子曰く(しいわく),故きを温ねて(ふるきをたずねて),新しきを知れば,以って師と為るべし.先人の思想や学問に触れ,自分を育てるのは学問への基本的な態度です. 2009年度も充実した活動をする研究室に作っていきましょう. |
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2009年1月号 |
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あけましておめでとうございます.今年の根本研究室は総勢30名超となる予定です.今までで最も多いのかは過去の記録を見てみないとわからないのですが,ここ数年の中では最も多い研究室メンバー数であることには間違いはありません.人数の少ない時には少ないときなりの研究室の良さがありますが,その逆で,人数の多い時には多いことを生かした活用法があるものです.状況の変化を良い方向に捉えて,根本研究室を十分楽しんでください. さて,人数が少ないと何となく効果が上がりそうな講義は英会話修得の類でしょうか.教師一人に50人のクラスよりは,1対1でのクラスのほうが早く英会話を習得できそうです.実際に,多くの英会話スクールでは少人数クラスを売り物にしています.その分授業料も高いようですが. ところが,英語を母語としない者に英語を教える英語教育法を専門にしているある教員によると,基本的にクラスの人数は英語習得には関係ないんだそうです.実際にその先生の80名ほどのクラスと5名ほどのクラスの両方を受講したのですが,どちらでも楽しく学習ができました.その経験は私にとっては新鮮かつ驚きでした.その感想をその先生に伝えたところ,100人でも200人でも質を落とさずにクラス運営は可能であるというのです.もちろんその教員の力量も関係するとは思います.ただ,少人数教育が教育効果を高めるという図式は短絡的な見方のようです. しかしながら,やはり一般的には少人数教育がよいとされています.なぜでしょうか.考えてみてください.なお,私は少人数でも大人数でも特に違いはないと考えています.上述の英語の先生の影響かな.要は,自分が師と思えば,10数名を相手に教えるゼミの教員だろうが,数十万人を相手に教えるラジオ講座の先生だろうが,師なのですから.逆に,1対1でも学ぼうとしない者には無意味ですよね.私の考えのヒントです. 今年はみなさんにとって良い師を見つけ(作り),自己の能力を高める活動ができる年になるよう願っています.今年も根本研究室をよろしくお願いします. |
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2008年9月号 |
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夏もすっかり過ぎ去り,湘南キャンパスにも秋の気配が一気に押し寄せてきました.新学期に合わせるかのように,厚生棟1Fにコンビニ(am/pm)が進出してきました.見た目はいつもと変わらないキャンパスですが,少しづつ進化しています.大学は生きています. さて,多くの人が夏休み中に様々な経験をし,一回り大きくなってキャンパスに戻ってきたと推測します.自分はというと,モントリオールに行き勉強をしてきました.とても気持ちの良い街で,気分よく過ごせました.ただ,それ以外には思ったように仕事(主に研究)が進まず,この夏に何をやったか認識できない,予定が狂った夏でした. その原因は,雑務に追われ,まとまった時間を確保できなかったことです.しかし,夏休みなので,時間がとれるという図式をどこかで描いていたところに間違いがあった気がします.大学で働きもう10年以上になるのに,こんな簡単な罠にはまるとは情けない. いまさら言うまでもありませんが,短い時間(こま切れの時間)をどう有効活用するかと意識がやはり大切です.昼休みに食事をしてコーヒーを飲みながら15分くらいはネットをブラウジングしているのですが,その15分を勉強に回せば,週に1時間以上確保したことになり,2週間ほどで専門書1冊くらいは読めちゃうかもです.細切れの時間を自己の研鑽に使う人とコンピュータの画面の前でぼっとしている人では差が出ますよね. そこで,この秋は,何かをやる(英語を勉強する,資格を取る)という目標ではなく,細切れの時間を無駄にしないことを自分の目標にしようと思います.自己管理の秋かな. さて,新学期が始まりました.今学期もしっかり勉学に励みましょう. |
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2008年4月号 |
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湘南キャンパスに桜の雰囲気が漂い始めました.さあ新学期です.気分をリセットして新しい時間軸をたのしみましょう. パソコンのリセットボタンは勇気を持てば(なにも考えなければ)押すのは簡単ですが,様々なことをリセットするのは結構難しいと思います. まず,人と人同士のさまざまなつながり,俗に言うしがらみをリセットするのはほぼ無理です.あきらめましょう.また,どんなつながりであっても人との関係は育むもので,リセットするのは自然ではありません. つぎに,組織や社会との関係をリセットするには相当なエネルギーが要ります.大学に在籍している,会社に勤めている,なんとなく人として組織に依存しているように捉えるときもあるかもしれません.しかし,自己実現をする上で無駄なエネルギー消費を少なくするよう人間が構築してきたすぐれた仕組みです.無意味にリセットする理由はありません. さいごに,人生をリセットする.とか言う表現もありますが,有意義な言葉とはあまり思えません.人生って何?という命題に突き当りますから.人生をリセットしなくていいから,何をやめて,どうしたいのかを具体的に考えたほうがよいでしょう. 要は,リセットを実際にするのは難しいのです.ただ,髪を切って,服を買って,新学期になって,気分をリセットするのは簡単です.リセット気分を楽しみましょう. そういえば,某国の大統領予備選では「Change」がキーワードのようです.リセットと同じで,気分をChangeするのなら簡単ですけどね. |
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2008年3月号 |
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今年度の講義や試験も終えたといっても,卒業研究・制作やサークルでのいろいろな作業があるのか学生の姿は絶えることなく,キャンパスは寒い中にもなんとなくのんびりした動きの雰囲気が漂っています.年度末のいつもの感じです. 今年度も根本研究室からは8人の学生が巣立つ予定です(多分…).各人が自分の考え方を前面に押し出しよく発信し続けたメンバーの集まりでした.当初は,一方通行の発信が多く,少しばかり先輩たちに面倒を見てもらったりしていましたが,いつの間にか意見が双方向化し,メンバー一人一人に成長が伺えます.成長したといっても私が特に指導をした記憶も余りないので,みんなすくすくと自然に育ったというのが原因でしょう.同期・先輩・後輩に囲まれて学び・考えるという場を創造した卒業生たちはえらいです.誇るべき存在です. 自分で考える,そして,発信するという行為は社会を構成する良き一員として重要な能力です.よく「考える力」,「発信する力」の重要性はよく語られてもいます.しかし,私は考えて発信するだけではベストとは思えません.他人の意見を聴く,立場の違いを理解し尊重するという,周囲との関係の中での自分を位置付けることまで考えることが肝要と考えています.まさに,今年巣立つメンバーはこの重要な部分を身につけたと伺えることがうれしい部分なのです. 卒業生の皆さん.ご卒業おめでとうございます.文教大学で過ごした日々は間違いなく皆さんの人生における財産です.それもずっと減らない財産です.この財産をこれからも活用して,充実した日々を送ってください. |
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2008年1月号 |
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新年あけましておめでとうございます 昨年末には4年生の卒業研究発表会を無事に終えることができました.3年生やOB/OGをはじめ,サポートしてくれた皆さん,ありがとうございました.卒業研究論文の完成は1月末の予定ですが,最後まで気を抜かずしっかり研究に取り組んでください. 新しい年を迎えるにあたって,ことしも研究室の新メンバーが決まりました.新メンバーは総勢12名となりました.近年,一学年が10名未満の少ないメンバー構成に慣れてきていたので,急に希望人数が増え少し驚きです.なにかあったのでしょうか? ところで,新メンバーは根本研究室の12期生です.干支にちなんでなのか,12年を大きなサイクルととらえて「一回り」という表現があります.やっと学生指導を始めておおよそ一回りしたことになります.一回りも研究指導をすると多少は指導力が上がった気もするのですが,実態はメンバーと一緒にアップアップしながらの研究活動です.もう一回りくらいすると,もっとグレードアップするのでしょうか?精進あるのみ. 3年生は,就職活動がすごく気になる時期に突入してきましたが,いよいよ卒業研究に本格的に向かい合う時期でもあります.今年も先生をアップアップさせるような愉快な興味深い研究テーマを見つけてきて,一緒に研究活動を楽しみましょう.一回り分の学生との活動をしてきて確認できるのは,やはり自分で考えること,自分で話すことなどは人間の根にある楽しさを感じる活動なんじゃないかということです.今年も楽しんでください. 今年も根本研究室をごひいきください. |
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2007年10月号 |
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暑い夏も過ぎ去ろうとし,新しい学期が始まりまりました.秋学期は,卒業研究の論文執筆,新しいゼミメンバーの募集と,研究室での活動も忙しい時期です.忙しい時期ですが,自己の知的トレーニングを休むことなく,日々の勉学を続けてください. 大学教員にとっての日々の活動には結構いろいろあるのですが,学生の目に留まりやすい活動は講義かと思います.私が持つ講義は数理的な内容が多いためかあまり多くの受講生を集めることもなく最大でも70名ほどでした.ところが,この秋学期はなぜか約150名の受講生が集まりました.朝1番の講義に大教室使用と10年も教員をしていて少し驚きです. ただ,総合科目をこの数年担当しているおかげで200人〜300人の大人数かつ全く専門性の異なる学生対象の講義の運営で教員としての(?)トレーニングは結構地道にこなしてきたつもりです.そのためか,150人クラスの講義は従来のレベルを保って運営できるとも思っています(信じているに近いか…).総合科目でのトレーニングがこんなところで役に立つとは思いませんでしたが,やはりいろいろと経験しトレーニングしておくことは大切なようです.この秋の150人の学生にはせっかくORの分野に興味を持ってもらったので,しっかり勉強してもらおうと思います. トレーニングというと,ジョギングや腹筋とか運動系を思い浮かべますが,勉学のトレーニングも自覚以上に重要です.ストレッチ無しで運動を急にすると怪我をしやすいように,準備運動なしで急に研究や勉強を始めても,大けがの元です(大けがを負っていることに気がつかない場合もあるので厄介ですが…).まずは,自分にとってのトレーニングは何かを自覚し,日々を過ごしてみてください. |
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2007年5月号 |
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湘南キャンパスをピンクに染めていた桜もほぼ緑色に変わり,春学期の講義も本格的に始まっています. この3月・4月の年度替りは通常でも新年度の準備で忙しいのですが,今年度は大学/大学院での役職変更の作業も加わり慌ただしい日々でした.ただ,4月の後半になり研究室の様子もやっと落ち着いてきました. 落ち着いてこの研究室ホームページを見てみると,更新していないデータがちらほら.なんともまだ荒れた状態です.この種のホームページは荒れた状態なら公開しないほうが印象を悪くすることはなく,公開しているからには少しでも手を加えていくのが大切だと思っています.思っている割には,悪いほうの状態で,言い訳できる状態でありません.とりあえず,週末に新しい画像整理ソフトを買ってきて,研究室の写真の整理からはじめて見ることにしました.少しでもホームページの状態を立て直せるように今学期は頑張ります.ついでに,心機一転,デザイン変更もそろそろ考えたいです(無理かな…) ホームページは見た目なのですが,中身があっての見た目です.昔は研究室のメンバーの情報交換の場としての意味もありましたが,今となっては研究室メンバーの情報交換の手段をHPが担うことはなく,必要な情報は研究室紹介ぐらいかもしれません.研究室紹介のページもまだまだなのですが,なにか研究室紹介以外での内容をしっかり発信していくことも大切な気もします.研究室HPが求められる新しい発信内容ってなんでしょうね?誰か提案してください. さて,年にひとつは新しいことをしたいものです.研究室HPのリニューアルもしたいのですが,今年の私の「新しい」は,オペレーションズ・リサーチ分野の人材交流を図るSSORという学会レベルでの夏季セミナーの開催です.自分自身も新しい出会いにより新しい研究の刺激を受けたいと思ってます.皆さんの「新しい」も期待してます. |
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2007年3月号 |
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春です. 9期生の皆さん,ご卒業おめでとうございます.みんなの努力の甲斐あり,全員そろっての卒業,うれしいです.大学での経験をベースに,新生活でも大きな飛躍を遂げてください. さて,新メンバーも加わり,新学期が始まります.新しいスタートです.毎年のことと突っ込まれるかもしれませんが,リフレッシュの良い時期です.この時期の向学心を大切にし,よいスタートをみんなで切りましょう. 春です.新しい年度が始まりますよ. |
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2007年1月号 |
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このページを久しぶりにご覧になった方にはうまく伝わらないかもしれませんが,長らく更新を怠り申し訳ございませんでした.前のこの欄の文章が4月の更新だったので,随分間を空けてしまいました. その間に,夏はブラジルに行ってきました.その経験を書き出すと長いので省きますが(直接聞いてください),その土地を経験するだけで,その土地に関する様々な学習効果があるようで,ちょっとしたニュースでもすっーと理解できるようになりました.また,ブラジル行きのことをここに書いたおかげで,さまざまな方にアドバイスや応援をいただきました.ありがとうございます.旅は私にとって生活を素敵にする機能のひとつのようです. さて,更新を長く怠ったのは,忙しいことが理由です.しかし,HPの更新するくらいの時間はあるだろうと突っ込まれると,そのとおりで,単に時間管理が下手なだけです.ちょっとした空き時間の有効活用が大切とはわかっているのですが,ちょっとした空き時間にどっと疲れが出て,ぼっーとしてしまったりします.歳ですかね….そんな愚痴を書いていても何も始まらないので,しっかり生活管理をしていこう(体調管理の同様に!). 秋学期も残り少ない時期となり,卒業研究の発表会が近づいてきました.4年生は集中が必要な時期です.しっかり準備し,納得のいく卒業研究を仕上げてください. 卒業する準備をする者あれば,新しく研究室に加入する者も決まりました.5名と少ない人数ですが,なかなかエネルギーの塊を体内に持っていそうな元気な人が多そうで,新しいゼミの活動が楽しみです. ようこそ根本研究室へ.しっかり楽しんでください. |
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2006年4‐11月号 |
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また春がめぐってきて,キャンパスが初々しい季節となりました.毎年のことですが,フレッシュなキャンパスの雰囲気は気分が良いものです.今年度もいろいろなことにチャレンジしていきたいです. 「チャレンジ」というほどのことではないのですが,私のこの夏のチャレンジは国際会議が開催される「ブラジルに行く!」ことです.「ブラジルに行く」くらいのことはお金と時間さえあればたぶんできるので挑戦ではないという感じ方をする人が多いと思います.たぶん,実際そのとおりです.しかし,今の私にとっては,なかなかのチャレンジなのです. まず,南米は遠いです.どうも飛行機でも,27時間程度かかりそうです.一日中飛行機に乗っていることになります.飛行機に乗ることは好きなので,一日中飛行機を味わうことに少しうきうきする面もあるのですが,最近の体力の衰えを考えると,長時間のフライトに備え,体力トレーニングぐらいしなくてはいけないような気がします.ついでにダイエットも(直接は関係ないが…).忙しさに流されている生活を少し立て直さなくてはいけません. つぎに,言葉です.ブラジルはポルトガル語が公用語らしく,英語はあまり通じないそうです.ここ数年,英語が通じる国ばかりによく行っていたので,言葉を準備して出かけることがありませんでした.久々に,会話集を携帯していく必要がありそうです.昔は言葉などに不安を感じることなく,まったく英語が通じないチェコやギリシャに平気で行っていたのに,どうも不安です.歳のせいでしょうか….まずは教育テレビのスペイン語講座の録画予約だけしました.少し早く起きてスペイン語のイロハくらいは勉強したいです. 旅には慣れているはずなのですが,この夏のブラジル行きにはいろいろな不安を感じるので,準備をまじめにしなくてはいけないと思っています.まあ,そのおかげで,いつもと少し違った春を迎えることになっています.「ブラジルに行く」程度の決断が,軽いプレッシャーになり,生活に少し心地よい変化をよんでいます. 挑戦することに少し不安を感じるものなら「ブラジルに行く」でなくても,きっと生活に新しいエネルギーを与えてくれるのではないかと思います.この新しい季節に,新しいチャレンジをぜひ設定してみてください. |
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2006年2/3月号 |
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先日,ある研究室OGからメールが届きまして,研究室のHPがずっと更新されていないので心配になってしまいました,とのこと.申し訳ございません.「忙しくて…」という殺し文句を自分で利用しながら更新を怠けていました.いや〜,本当に最近は忙しいんですけどね. 『忙しい』といっても,自発的に活動することが多い大学の先生の『忙しい』は,たぶん義務的な活動が多いであろう多くの職業人の『忙しい』とは意味が異なります.その大学の先生が,自発的な活動であるHPの更新ができない理由に『(なんとなく義務的な雰囲気を漂わせ)忙しい』を使うのはまったくおかしな話です.だまされないようにしましょう. そういえば,多くの学生も忙しいようです.春休みのゼミに休む理由ベスト3は「風邪」,「バイト」,「サークル」です.4年生はこれに加えて,「就職活動」ですね.「風邪」が理由なのはどうしようもありません.ボストンで過ごすある研究者のコラムによると,アメリカの研究室では,風邪を引いて出勤する者に対して迷惑だと思うそうです.少しぐらいの熱なら休まないで…との精神の日本とは異なりますね.私は,自分では後者ですが,風邪を引いた学生が研究室に来ると前者の感覚ですね.風邪を引いたら家でゆっくり過ごして早く良くなってください. 話がそれましたが,本来自由に過ごす場と時間を獲得している大学生の活動のほとんどは自発的なものなののはずです.それなのに,話を聞くと「バイト」や「サークル」が義務的な活動に変質しているようで,義務的に忙しいと感じている人が多いようです.何かおかしくありませんかね?義務的に感じてるならやめればいいのに. こんな風に急に感じた理由は,この3月に卒業する8期生は学生生活の忙しさを自発的に生み出していた人が集まった代だったからかもしれません.おかげで,8期生と過ごしたこの2〜3年間はとても気持ちよく過ごすことができました.大学を楽しむ術を知り,研究室で様々な活動を具現化していった彼・彼女たちに感謝です.社会に出ても,義務的な忙しさをできる限り排除し,自発的に忙しく活動する楽しさを維持してください.皆さんなら可能なはずです. 8期生の皆さん,ご卒業おめでとうございます.そして楽しい日々をありがとう. |
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2005年8号 |
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今年の春学期はとても忙しい日々でこのページの更新を思いっきりサボってしまいました.すみませんでした.気がついたらもう夏休みです.春学期の様々な活動ご苦労様でした. さて,夏休みというと,「有意義に過ごしましょう」というアドバイスが多いかと思います.多いから陳腐というわけではなく,夏休みを過去の物とした人にとっては本当にそう思っているから自然に多く出てくるアドバイスかと思います.このアドバイスに関しては,素直に従うが吉です.夏休みを有意義に過ごしましょう. アドバイスといえば,就職に有利になるので資格を取ろうという大学での詭弁はやめようという大学人へのアドバイスを読みました.資格取得が就職のためと叫ぶ人が居ることは間違いないので,この主張に同意する点もあるけど,必ずしも学生は就職のために勉強をしているわけではないので,もう少し複数の観点が欲しいところです.ただ,その文章の中で面白かったのは,では社会に出るには何が必要かという主張でした.なんだと思います?その著者は「理不尽に耐える力」だそうです.なるほど.ただ,大学で理不尽なことを学生に行いトレーニングすることは大変ですね.(大変じゃないって?) そういえば,ある大きな会社を一代で築いた社長がインタビューで「苦労は買ってでもするな!」と主張していました.苦労して大きな会社にした人が興味深い発言だなと思い聞いていたのですが,その真意は,苦労は買わなくても勝手にやってくるだからだそうです.そのとおり!若い時は苦労を買ってでもしないとあまり苦労はやってきてくれないかもしれませんが,不思議なことに大人になると苦労は勝手にやってきます.勝手にやってくる苦労は大体が理不尽なものです.理不尽に耐える力はやはり必要です.鍛えておきましょう. 理不尽さへの耐性を鍛える方法は,よくわかりません.ごめんなさい.よくわからない時は仕方が無いので知らない土地に一人で旅に出てください.何かヒントが見つかるかもしれません.夏休みを有意義に過ごしてくださいね. |
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2005年3号 |
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暖かい日と寒い日が今後に続きながらも,キャンパスの桜の木の色が変化してきており確実に春の雰囲気になってきました.大学にとっては,別れと新しい出会いの季節です. まずは,根本研究室7期生の皆さん,ご卒業おめでとうございます.「7期生の皆さん…」といっても,根本研究室に来たときからずっとひとりなので,個人名でお祝いをしても良いのですが,なかなかWeb上で個人に語りかけるという行為は,(いや,Web上でなくても私は苦手ですが…,)照れくさいので組織名にしておきましょう. 7期生はひとりだけ,つまり,同期の仲間が居ない約2年半の研究室での活動は,友人に恵まれている他の期と比べ独特の経験だったと思います.さらに,そのひとりは留学生でした.文化の違いでの戸惑いも,言語の壁によるもどかしさもあったでしょう. 想像してみましょう.自分がどこか日本以外の国の留学生となって,大学に入学し,なんかよくわからないけど「勉強しろ!勉強しろ!」ってうるさい研究室に入ってみたら,その国の人は誰も居なくて留学生の自分ひとり.ゼミは全部一対一で,なおかつ,お話好きの先生の相手も毎日のようにしなくてはならない.異国の地の国家試験まで受験させられ,毎日が受験勉強.沢山のOBが来る夏合宿も異国の地で自分が仕切らなくてはならない.私には留学経験がありませんが,きっと最初の数項目で,途方に暮れ涙流してます.7期生は,よく卒業まで様々な困難に立ち向かい克服してきたと思います.ご苦労様.そして,ご卒業,おめでとう. ところで,最後に,忘れて欲しくないことがあります.7期生はひとりだったおかげで,6期生をはじめとする上の代にもかわいがられ,8期生をはじめとする下の代とも随分深く付き合ってきたと思っています.この2年半を今振り返ってみれば,7期生はある意味恵まれて研究室での活動を終えることができたのではないかと信じています(どうなんですかね?).異国の地で,多くの人に囲まれていた事実を宝物にしてください.私にとっては,7期生もほかの学生同様宝物です.4月からは日本の企業で新しい挑戦が始まります.学生時代と同様に,一歩一歩前に進んでいきましょう. |
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2005年1号 |
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さて,2004年もあっという間に過ぎ去りました.例年通り今年の研究室メンバーもしっかり研究室の活動に慣れてくれたおかげで,様々な議論を深めたのはもちろん,飲んだり,遊んだり,時には愚痴ったりと,変化に富んだ日々を楽しませてもらいました.研究室の皆さん,ありがとう! そして今年も新しいメンバーが研究室に増えました.例年に無い変動が起きたのか,今年は12人もメンバーが集まりました.この2年間で12倍も根本研究室の人気が高まったことになります(え?勘違い?).新メンバーも早くこの研究室が持つアイデンティティを理解し,自分の成長のために研究室という集団の環境を利用する術を身に着けましょう.利用方法は無限です.ついでに,先生の相手をする術も身に着けてください.たまに役に立つかもしれません. さて,研究室が属する経営情報学科で新年度に起こる新しい動きは,現在国が進めている構造改革のひとつとしてIT特区が始まることと,新しい大学院「情報学研究科」が開校する2つです. はじめのIT特区は,日本で初めて文教大学情報学部の経営情報学科が中心になり茅ヶ崎市で開始されるものです.この特区指定により,みんながプレゼミで勉強しているシスアド試験の一部が認定により免除になります(やったー!). ふたつ目は,湘南キャンパスに初めて開設される大学院です.経営情報に関することをさらに深く学ぶことができ,うらやましい環境で勉学に取り組めます.どちらも,根本研究室にも深く関係する変化です. 変化の風は起きています.その風を自分の成長の追い風にするかは自分が決めることです.根本研究室メンバーの2005年は,ぜひ変化を良い追い風にして欲しいものです.
あけましておめでとうございます.今年も,根本研究室をお引き立てください. |
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2004年10/11号 |
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2004年9号 |
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9月初旬に今年も研究室の夏合宿を実施しました.今年で8回目となる恒例のイベントですが,OB/OGや他の研究室のOBの参加もあり,結果的には20人ほどの大人数での合宿となりました.学生にとっては身近な社会人と時間を共有でき有意義な空間だったと信じます.参加してくれたOB/OG
の皆さん,ありがとうございました.そして,合宿を運営してくれたメンバーの皆さんご苦労様でした.ありがとうございました. さて,合宿中は外でのイベントのときに限って雨が降り,キャンプファイアーやパターゴルフ大会などが中止となり残念でした.外のイベントが中止になったのは初めての経験です.運が悪かったとしか言いようがありません.予定していたイベントの代わりに,プールでの全身運動やボーリング大会,オセロ大会とその場で思いついた割にはとても楽しめ,学生諸君の創造力はたいしたものです.最近の若者は苦手といわれる団体行動も無難にこなし(というよりは,団体行動を楽しんでいたようにもさえも見えました),特に3年生6名はこの半年でとても成長したように思えます.この伸び方で,研究にもより積極的に向かっていってください.単なる仲良し集団でとどまるのではなく,研究に対し真摯に刺激しあう集団として,秋の成長も楽しみにしています. 秋学期の開始は今月末ですので,まだしばらく事実上の夏休みが続きます.もうひとつくらい自分のために何かできる時間がありそうですね.残りの夏を無駄に過ごしてはもったいないですよ.では,秋学期に元気な顔で会いましょう. |
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2004年6/7/8号 |
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新学期のフレッシュな気分にのって忙しく毎日を過してきましたが,気が付くともう6月.既に春学期も後半です.そろそろ梅雨入りし,うっとうしい季節が過ぎれば,すぐに夏休み.待ち遠しいなぁ…. そんな風に浮かれているのは私だけのようで,キャンパスには3年生向けの就職活動のガイダンスに関する告知がいたるところに掲示されています.3年生諸君,もうそろそろ就職活動の準備をしなくてはいけませんよということらしい.なかなか厳しい現実だ.実際,就職をすんなり決める学生と,なかなか決まらない学生の2極化がはっきりしてきているように感じる.しっかりとした早めの準備は必要だろう.こう書くと,問題は2極化した下のほうのグループへの指導と言いたげな展開だが,私が心配するのは就職を決められる人と決められない人という分類ではない.自分の生き方を考えているかどうかである. 就職をしないから必ずしも不幸せでもなく,就職できたのが必ずしも幸福をもららすわけではない.つまらない仕事でも何らかの本人の夢や理想に向かう過程との位置づけなら意義を感じるだろうし,誰もが知る一流企業に属していても,何のために働いているのか把握できないならつまらない毎日である.満足感を得る生き方を自分で戦略的に創造できているかが鍵なんだと思う.その観点から見ると,ん〜,やはりこれから就職活動を始めようとしている3年生のことが心配になる.優秀なのと,自分の生き方を考えているということはあまり関係なさそうですしね.今からでも遅くない.自分自身のことを考えてみよう.今年の夏は自分自身を把握する良い時期です. とか考えて,廊下を歩いていたら就職課の張り紙に「自分自身を把握しよう」とのガイダンス案内がありました.なるほど,単に就職活動の準備を始めなさいと急かしているだけではなさそうです.積極的に利用してみましょう.ついでに,私からのアドバイス.自分自身を知るには,異文化に飛び込むのがひとつの方法です.自分の考えの偏りや癖を異文化は際立たせてくれます.3年生の夏はチャンスですよ! |
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2004年4/5月号 |
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湘南キャンパスの見事な桜も散ってしまいましたが,代わりに元気な学生達がキャンパスにあふれるようになり,華やかな雰囲気の季節です. さて,4月13日の朝に研究室OB(4期生)のT君の声がFMラジオから流れていたそうです.元々活発な行動派でしたが,マスコミに登場するとは凄いですね. その行動力を間近で見ると自分ももっと精力的に物事に取り組まねばと感じます.そういえば,やはりOB(5期生)のW君が先日研究室に顔を見せ,なかなか更新されない研究室のこのHPに対して「鮮度が命ですよ」と忠告してくれました.まったくその通りです.更新タイミングを逸してるなと感じながら,なんとなく面倒で作業を後回しにしていました.W君のおかげで 久しぶりに更新作業に取り組んでます.きっかけをくれてありがとう. なんとなく大人になってくると,(大人とは違うかな,単に年齢を経てくると,)周囲の人から注意されたり,忠告されたりすることがめっきり減ってきます.(決して,良い人間になっているわけではないです.少なくとも私は….)能動的な刺激が減った分を,積極的に 自ら刺激を感じて補っていれば問題はないのでしょうが,それすら少なくなってきている気がします.だれでもとは言いませんが,周囲からの刺激は自分のエネルギーになることが多い 気がします.そうなると,あまり刺激を感じなくなりつつある私は….恐ろしいですね. 研究室の新メンバーがゼミ活動を初めて既に5ヶ月ほど経ちます.はじめのうちは,お互い刺激しあわないように無難に付き合っていたようでしたが,最近は刺激しあうことに抵抗感 が薄れてきたようです.学生のうちは気付かないかもしれませんが,刺激を受ける,または,感じる環境は必ず自分のプラス方向のエネルギーに利用できるはずです.この環境を自分 の良い方向に活かして,新しい知識を身につける意味のある学期にしてください. |
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2004年3月号 |
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6期生の皆さん,卒業おめでとう!頑張りやさんの6期生のますますのご活躍を陰ながら応援し続けていきたいと思っています.ますますのご活躍を! | |||
2003年12月号/2004年1・2月号 |
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2003年もあとわずか.今年もあっという間に卒業研究発表会の時期がやってきてしまいました.その研究発表会も無事に先日終了し,ひと仕事終わった気分です.4年生の皆さん,お疲れ様でした.よくがんばりました.また,2&3年生の皆さんは運営ご苦労様でした.また,多くのOB/OGの皆さんにはいろいろな面でご支援をいただきありがとうございました. さて,年末ということで今年の根本研究室10大ニュースでも書いてみましょう. …とも思いましたが,10大どころか3大ニュースも思い浮かびません.どうなっているんだ….今年も特に何もない1年だったようです.何もない?,そんなことはないはずだ!結構毎日忙しく過ごしているぞ.仕事量も文教大学に勤めたころと比較すると段違いに多いし.研究だって,最近はいろいろなことをやってるぞ.成果も出てるし.そういえば,今年は初めて企業向けの多少高度な集中講義もトライしたし.雑誌連載も気付けば長くやっている.研究室も少人数ながら楽しくみんなと過ごしたぞ.お〜,結構いろいろがんばったじゃないか.ま,いろいろやった1年間ということでいいか.いちいちランクをつける必要はないかな.ただ,年始にやりたいと思ったことを,実行できたかは忘れました.そりゃ,昔のメモでも見れば確認可能ですが,自分を追い詰める必要は無いかな.よし,今年も良くやった! さて,2004年も,研究室でやりたいことがたくさんあります.(文章に残すと,来年末に反省するようなのでやめときます.)忙しい日々になると思います.新年も,根本研究室を どうぞよろしくお願いします.<(_ _)> |
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2003年10/11月号 |
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暑さもひと段落.夏休みもおしまいです.お元気にお過ごしですか? 研究室では9月はじめに恒例の清里での夏合宿に出かけてきました.現役の学生が5人しかいない今年度は,初日こそ夕食のテーブルをひっそりと囲む家族旅行のような雰囲気でしたが,最終日にはOB/OGが駆けつけ,最終的には20人を超え,例年通りの賑やかな夏合宿となりました.皆さんお疲れ様でした. 当研究室の初めての卒業生が既に働き始め4-5年目となり,きっと社会人と呼ばれても何の違和感のない年頃です.そんなOB./OGと現役の学生が一緒にいろいろ自然に議論している姿を見ると,これが大学の機能のひとつなのではないかなと思ったりします. 大学とは何ぞやなどと大げさな話題につなげるつもりは無いのですが,大学って誰の物?って聞かれたら,きっと「みんなの物」って今ならまじめに答えてしまいます.昔なら,「大学は学生の物」と意見を持っていた記憶もあるのですが,やはりそんな特定の人のために存在するんじゃないと思うのです.(んー,でもお金を払っている学生に第1のサービスがいくのが当たり前?.)夏合宿では,既に学生ではないOB/OGが,大学の名の下に集って,何かを得ようとしているわけですから.その要望にこたえられる機能は大学としては少なくとも持ちたいものです. 何かを得たいと考える人が集まる中心にはいつでも大学があるなんてなったらそれは素敵な空間だと思いますよ.そう考え,大学環境を整備しようと考える人もいてもいいかもしれませんね.といっても,そんな大きな事業は私には無理なので,せめて研究室の環境整備をもっとしっかりやっていきたいですね.OB/OGも関係なく,多くの人間が集まり,みんながいろいろなものを得ることができる研究室なんかいいじゃないですか. さて,そろそろ秋学期.しっかり勉強しましょう. |
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2003年10/11月号 |
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暑さもひと段落.夏休みもおしまいです.お元気にお過ごしですか? 研究室では9月はじめに恒例の清里での夏合宿に出かけてきました.現役の学生が5人しかいない今年度は,初日こそ夕食のテーブルをひっそりと囲む家族旅行のような雰囲気でしたが,最終日にはOB/OGが駆けつけ,最終的には20人を超え,例年通りの賑やかな夏合宿となりました.皆さんお疲れ様でした. 当研究室の初めての卒業生が既に働き始め4-5年目となり,きっと社会人と呼ばれても何の違和感のない年頃です.そんなOB./OGと現役の学生が一緒にいろいろ自然に議論している姿を見ると,これが大学の機能のひとつなのではないかなと思ったりします. 大学とは何ぞやなどと大げさな話題につなげるつもりは無いのですが,大学って誰の物?って聞かれたら,きっと「みんなの物」って今ならまじめに答えてしまいます.昔なら,「大学は学生の物」と意見を持っていた記憶もあるのですが,やはりそんな特定の人のために存在するんじゃないと思うのです.(んー,でもお金を払っている学生に第1のサービスがいくのが当たり前?.)夏合宿では,既に学生ではないOB/OGが,大学の名の下に集って,何かを得ようとしているわけですから.その要望にこたえられる機能は大学としては少なくとも持ちたいものです. 何かを得たいと考える人が集まる中心にはいつでも大学があるなんてなったらそれは素敵な空間だと思いますよ.そう考え,大学環境を整備しようと考える人もいてもいいかもしれませんね.といっても,そんな大きな事業は私には無理なので,せめて研究室の環境整備をもっとしっかりやっていきたいですね.OB/OGも関係なく,多くの人間が集まり,みんながいろいろなものを得ることができる研究室なんかいいじゃないですか. さて,そろそろ秋学期.しっかり勉強しましょう. |
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2003年8/9月号 |
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やっと夏休み.この春学期は毎日が忙しくめまぐるしい毎日でした.ふ〜. さて,研究室のOB/OG有志で「ちょも部」を設立したようです. ちょも?? メンバー募集のメールを見て,「ちょも部」とはタイプミスかと思いました.しかし,どうも内容を見ると正式名称らしいのです.なぜなら,いつかはチョモランマに登ることを目標にする部だそうだからです.まさか当研究室関連でチョモランマ登山を企画するとは考えもつきませんでした.OB/OG諸君の発想のすごさに脱帽です.本当にチョモランマに行くとはさすがに信じていませんが,目標を具体的にわかりやすい言葉で掲げた点でこの企画は成功です.これが「登山部」という名称では,活動内容が中心にある一方で,目的設定が具体的ではなく,目的のある行動を好む最近の傾向に合致せず魅力を感じません.やっぱり,ちょも部の名付けは秀逸です. その「ちょも部」ですが,まずは手始めに高尾山にみんなで行くそうです.高尾山征服の次は富士山を目指すようです.チョモランマは??まっ,その突っ込みは無しにしましょう.一歩一歩目標に向け進めていくのが王道です.もしかしたらいつかみんなでチョモランマの麓くらいには旅行に行くことになるかもしれませんから.この心意気に賛同して,有志作成の根本研究室Tシャツを一枚購入させていただきます.(実際に着るかは微妙です.さすがに自分の研究室のTシャツを着るのは恥ずかしいです.) この夏の私の目標は…と考えたら,忙しさに流されて考えていませんでした.やりたいことは?,ん〜,冬に買ったsimcity4をせめてインストールくらいはしたいということでしょうか.夢は,1日中simcity4に没頭したいです.んー,無理かな….それにしても,ちょも部と比べて小さな夢だな.やはり忙しさを理由に目標も持たずに日々を過ごしてしまうのはよくありませんね.仕方が無いので,まずはプールにでも行って,頭をリフレッシュさせることにしましょう. ということで,皆さんも楽しい夏休みを元気にお過ごしください. |
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2003年4-7月号 |
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英語をべらべら話せるようになるのが長年の憧れで,テレビとかでも英会話教室なんかを目にするとチャンネルの移動を止めてしばらく見てしまいます.(子供向けの英語教室がそのほとんどですが….)ただ,長い時間見ているのは飽きてしまい,せいぜい留まるのは5分くらいです.英語をべらべら話せるようになるなんていつまでも夢のままですね.この状況では….そんな私でも,数ある英会話番組の中で最後まで見れるのはNHKで流している「とっさのひとこと」という5分程度のプログラムでしょうか.道を尋ねられた時の答え方などの,一問一答形式の会話を紹介する番組です.一問一答形式をマスターするだけで会話ができれば苦労はないと思うかもしれませんが,実は一問一答こそが会話では重要ではないかと最近感じています. 例えば,英語で(といってもここで英語を書くと英語力の低さがばれるので翻訳して書きますが)知り合いと会ったときの会話を再現してみましょう, ジョン「こんちは」 中学の教科書で出てくるような文で,こんな会話を実際にはしているようには思えないかもしれません.ただ,どうも私の経験から判断すると,実際に現地ではしているのです.まじ〜,とか思うかもしれないけど,本当です(信じてなかったのは私くらいかな?).さらに不思議なことに,この教科書的な会話,つまり,最初に挨拶,次に相手について聞く,その答から話題を広げるという流れが,「お約束事」なんだと気付くと,英語の苦手な私でも,知らない人と会話が始められたりするのです.不思議なものです.歴史的に知らない相手ともスムーズに会話を始めなくてはならなかった西欧文化の偉大な知恵だとさえ私は思ってしまいます. 西欧文化と言ってしまいましたが,日本にはこの手のお約束事はないのでしょうか?ありますよね.まったく知らない人と会ったらまずは挨拶「こんにちは」.次に差しさわりの無い話題で「天気がいいですねー」とか.よかった.日本で知らない人に会ってもとりあえずは会話ができそうです. キャンパスには新入生が溢れ,卒業生は新生活を始めている季節です.会う人はまったく知らない人ばかり.どうやって友人を作っていいかも悩む時期かもしれません.まずはお約束事で会話を始めませんか?「こんちは」,「暖かくなったねー」.そんな教科書的な会話ではじめは十分ですよ.多くの出会いを楽しみましょう. |
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2003年2/3月号 |
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正月が終わったらと思ったらすぐに卒業研究の公開に,期末試験と,忙しい1月でした.あっという間に過ぎてしまいましたが,いろいろご苦労様でした.まだ多少寒さは残っていますが,ランドマークタワーのイベントコーナーには菜の花畑ができ,春の訪れを感じさせてくれています.もう春休みです.新学期(新生活)までのしばらくのブレイクを十分楽しんでください. さて,春休みを十分に楽しんでくださいと言われても,新4年生にとっては就職活動の時期で楽しんでいる余裕は無いかもしれません.就職状況は年々徐々に悪くなっていき以前は『超氷河期』などと呼ばれていましたが,最近はもう形容する言葉が無いのかそんな呼び方すらあまり聞かれない状況です.今年の就職活動も総じて言えばあまり楽観視できる要素は無いようです.ただ,安心材料というわけではないのですが,長い氷河期を見てきてわかったことは,『採用はある』という単純な事実です.人事は日々流動しているので,数は十分では無いかもしれませんが,どこかでは人材を求めているのです.それにうまくマッチすれば就職活動自体は難しい話ではありません. では,学生の内定率の悪さの原因はどこにあるのでしょうか? 主原因は経済状況として,小さな原因のひとつとして学生自身の就職への意識にも問題のある気がしています.学生に,「自分は○○の職業に向いているとおもいますか?」と聞かれることがよくありますが,ある固有の職業に向いているという決定的な特性などあるわけもなく(特殊な職業にはあるかもしれませんが),的確に答えられるわけはありません.そんなときには「その職業は君の人生戦略の中でどういう位置づけなの?」と聞き返すことにしています.その意味はまた別な機会に譲るとして,働くのは生きる手段であり,自分の表現の1つです.大切なのは,自分でその職業を活かすことができるかで,活かされることを望んでも無意味です. 知らない世界に向かおうとすることは誰にとっても不安です.しかし,社会で生きていく能力を根本研究室のメンバーは十分身に付けています.それは保障しますよ.あとは,自分をどう活かすかをプランニングし,多くの会社を眺めれば自ずと答えは見つかります.自分の新しい道を探す作業が楽しくないわけは無いじゃないですか.就職活動もどうぞしっかり楽しんでください. |
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2002年12月号/2003年1月号 |
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卒業研究発表会が無事に今年も終了しました.発表した4年生,運営した3年生,いろいろな面でサポートしてくれたOB/OGの皆さん,ご苦労様でした&ありがとうございました.また,発表会に足を運んでくれた多くの皆様ありがとうございました. 毎年,卒業研究発表会が終わるとやっと年末の気分になります.そう,2002年ももう終わろうとしています.一年間,お世話になりました. そして,2003年が始まります.新世紀を迎える頃ほどではありませんが,世の中は節目を祝うムードです.世の中の新年気分に乗じて,自分自身も気分一新してしまいましょう.実際,自分の生きている空間をリセットすることは困難ですが,気分だけでもリセット(もどき)できるのは,生活のエネルギーに結構つながるものです.利用できるものは気軽に利用して,どんどん自分を育てましょう.
新年
今年も根本研究室をお引き立てください. |
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2002年11月号 |
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2年生のゼミ選択も一段落.相変わらず,当研究室の志望者は少数ですが,例年通りなかなか期待できる骨のある新メンバーが入ってきました.卒業までの2年間,しっかり自分自身を磨き上げて巣立っていってください. そういえば,根本研究室に限ることかもしれませんが,良く当研究室のメンバーが使うフレーズに「学生のうちにしかできないから,・・・」というものがあります.例えば,代表的なものは,「学生のうちにしか遊べないから,…」とか,「学生のうちにバカやっておかないと,…」等々.でも,遊ぶのって学生のうちだけなのかな. 私自身は,一般の会社で働いている社会人とは少し異なる仕事をしているので参考になりませんが,様々な業種で働いている友人を見ていても,働き始めてから遊んでいない人はいません.逆に,学生時代より贅沢に遊んでいる気さえします.海外に出かけたり,お金のかかる遊びをしたり.金はあるけど,時間が無いという図式を当たり前のように語られがちですが,実態はどうなのかな.金も時間もあるように見えます.しっかり遊びたいかどうかという個人の問題なんでしょうね. そうなると,学生の旬が「遊び」というのは幻となります.今,もったいない,もったいないと遊ばなくても大丈夫ですよ.これからも,ずっと遊べますから.それよりは,本当に旬な物に取り組んだほうがいいんじゃないですか.それは,「勉強」ってオチが読み取れるかもしれませんが,そんな野暮な結論は言いません.やっぱり旬の味覚は自分で探して味わってください.自分で見つけた旬は格別ですよ. |
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2002年10月号 |
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しばらく更新をしていないうちに秋風を感じる季節になってしまいました.夏休みはもう終わりのようです. さて,先日は夏合宿お疲れ様でした.3年生の発表も,4年生の中間発表もなかなか良かったですよ.秋も集中して,しっかり様々なものを吸収していきましょう.また,今年の合宿には例年以上のOB・OGが参加してくれました.ありがとうございます.現役生にもよい刺激だったろうし,大学を離れた人にとっても,よいリフレッシュになったと思います. いろいろ忙しい生活を送っていく中で,メインに生活している環境とは異なる環境をいくつか持っていると結構楽しいものです.仕事仲間とは別に趣味の仲間,スポーツの仲間を持っているなど.学生時代は自然にいろいろなつながりが回りに散在しているので,特に気をつけなくともいくつかの環境の中で生きていることが多いですが,忙しい毎日を会社などで送るようになると,なかなかこの異なった環境を持つのが大変になります.私だけかもしれませんけどね. そんないつもと異なった環境の一つに大学があるのはいかがでしょうか.研究室の仲間と会える.気になっている問題を気軽に話ができる.そう悪く無い環境だと思いますよ.まったく面識の無いはずの期の離れたOB・OGたちが,違和感も無くすぐに溶け込み,一緒にはしゃいでいるのを見て,人生の中で大学はそんなオプション環境の一つを与える場でもあるのではないかと感じました. さあ,今学期もしっかり環境作りだ. |
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2002年6-9月号 |
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夏を感じる日もあり,そろそろ学期末.夏休みが待ち遠しくなる季節です.ただ,休みの前に学生は試験がありますね.しっかり最後まで勉強しなくちゃ. 私が大学生だったころ,研究室の先生とコーヒーを飲みながら,体を洗う順序論争になったことがある.顔と頭はどっちを先に洗うか.私は顔を洗って,頭を洗う.なぜなら,そうすれば顔の石鹸も,頭のシャンプーも同時に流せるから(と子供の頃考えたからだと思う).ところがそれを聞いた先生は,それは変だという.頭から洗うのが普通だと.ん〜,議論の結論は覚えていないが,顔から先に洗うのは変だと指摘されたのは意外であり,今でも納得はしていない.ただ,そんなところに違和感を他人は感じるんだというのは当時の私には新発見. そういえば,ホテルでシャワーを浴びるときにシャワーの横についているカーテンを私はバスタブ側に入れる.そうすれば,ユニットバスのトイレ側が濡れないから.ところが,それを聞いた私の伴侶は,カーテンは外に出すものだと言い張る.海外生活も長い彼女のことなんで説得力があるのだが,納得はいかない.それでは,カーテンにかかった水滴で床が汚れるだろう.私の常識的な理屈を超えた意外な指摘であった.(ところで,最近行ったボストンのホテルでは,カーテンが二重になっていた.内側は中に外側は外にして使った.夫婦仲を取り持つ良い仕組みのカーテンであった.) この手の話は私には結構ある.自分で勝手に考えて納得して常識化させてしまうことが多いからだろう.上述の例は話のネタで済むが,実はいろいろな物事の捉え方や,考え方が凝り固まっているときもあり,我ながら困ったものだ.もう少し柔軟性を持たなくてはと常日頃気にしている.ただ,この点に関して自分の良いところにも最近気づいた.私は,自分のことを隠さず話してしまうのである.頭と顔の洗う順も,シャワーのカーテンも,普通なら会話に出てこないネタである.しかし,私は結構話してしまうのである.恥ずかしい思いをすることが多いが,おかげで自分と人が違うことを認識できる. ところで,試験前になると結構多くの人が質問をしに研究室を訪れる.一番多いパターンの質問は,『この辺がわかりません』.ちなみにこの辺はどの辺かはわからない.自分はどう考えて,どう捉えれいるのか.それを見せてくれないと,何がわからないかもわからない.理解の第一歩は自分を見せることではないでしょうか.多少の恥ずかしさは,その後に得られる刺激を考えれば,たいしたことではないですよね. |
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2002年4/5月号 |
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さあ,新しい季節の始まりです.毎年,新入生とともにキャンパスを彩る桜は一歩早く咲き誇ってしまいましたが,キャンパスのこの時期独特の躍動感は一緒です.この雰囲気は気分が良いものです. 新しい季節には,新しいヤル気は付き物です.大学にいる人は私も含めて新学年ということで,特にその傾向は強いでしょう.ヤル気の内容は,勉強するぞー,運動するぞー,友達作るぞー,など人によっていろいろあるのでしょうけど,なかなか持続しないのが現状です.そんな風になんとなく結論も見えたりしてしまうのですが,それでもこの新しい季節の雰囲気を自分自身のブラッシュアップのきっかけに使わないのはもったいないです.下手に醒めた気持ちにならず,良い方向に自分を高揚させていくことをお勧めします. お勧めしている私自身もよく季節の変わり目にヤル気は見せたりするのですが,残念ながら3日坊主の代表選手みたいなものでなかなか持続しません.そんな中でも,数少ない成功例もあります.それは, ある運動系のヤル気でした.予想外の持続力で成果を上げることができました.その運動を長い期間うまく持続できた原因を振り返ると,はじめるときにしっかりお金をかけたことかなと思います. 具体的には,当時の自分の財力範囲目いっぱいの額で,最新のお気に入りのトレーニング用品をずらりと買え揃えたのです.最新製品なんか買った経験が無いのに,思い切って出費したのが相当自分には刺激に なったようで,この時はよく続きました.無駄にはできないぞって.お金に細かい自分の性格には効果的な投資だったんですね. ヤル気を後押しする仕掛けを作る.私にとってはそのときは最新製品だったんですね.皆さんにとっての旬のうまい仕掛けは何でしょうか?自分を奮い立たせるうまい仕掛けを見つけて,新しい季節に効果的にブラッシュアップを試みてください.さあ,新学期.しっかりやろう. |
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2002年2/3月号 |
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新年の挨拶の季節はあっという間に過ぎ,すでに大学は春休みの話題の時期です.学生には楽しい長期休暇ですが,教員は忙しい毎日が続く繁忙期です.教員と学生の季節の捉え方の落差が激しい時期です.くれぐれも『先生,暇?』などと刺激するような質問はしないでください.暇じゃないです. さて,長い気楽な休みを前に,お説教を少ししましょう.今年の卒業研究にいろいろな人と一緒に取り組みながら思ったのは,自己管理の弱さです.卒業研究は1年以上かけ地道に前進する創造的な活動です.壁にぶつかったり,思ったように進まなかったりと,創造的な作業にはいろいろな困難があります.当たり前です.誰も歩いた形跡もない場所を進もうとしているのですから. しかし,どうも創造的な活動の壁とは異なる理由で前進できない事例が目に付きました.週1回は研究について意見交換しているのですが,前に進めない理由を聞くと典型的な答えは「いやー,やることはわかっているんですけど,なにもやってません.」です.なにそれ?私が予期している答えは「何から手を付けていいかかわかりません」とか「ほかにやることがあり,どうしても研究に時間が割けませんでした」とかなのですが,事情はどうも異なるようです. 素直な答えといえば自分の現状を的確に表現した答えなのでしょう.実際,素直な人柄のメンバーが多い研究室ですから.ただ,やることは把握できているけど,活動はしないという理屈はどう理解すればよいのでしょうか?いや,理解してはいけないのではないかとさえ思ってしまいます.これって,自己管理ができてませんって開き直って宣言しているだけですから.じゃ,自己管理ができるようにトレーニングしなさい.卒業間近の4年生も,これから就職活動の3年生も,プレゼミしか始まってない2年生も,皆の春休みの課題です.自分をコントロールできるコツを見つけておきましょう. そういえば,そろそろ締め切りの原稿があるんだ.やらなくては.でも,締め切り内は無理かな〜.んっ?自己管理トレーニングが必要なのは俺か?私も春休みの課題にします.では,有意義な休暇を! |
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2002年1月号 |
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今年度もクリスマス前に順調に卒業研究発表会を終了することができました.お忙しいにもかかわらず集まっていただいた多くの皆さんありがとうございました.そして,発表の4年生,運営の3年生,ご苦労様でした.1年間の進歩を表した良い会だったと思います.特に,4年目になる今回の発表会には50人以上の人が集まり,議論も活発に行われ,年々発表会自体も成長しているように見受けられました.今までこの会に携わってきたすべての人に感謝を述べたいです.ありがとうございました.そして,これからもよろしくお願いします. さて,21世紀の最初の年もあっという間に過ぎ去りました.何を今年はやったんだろう?などと毎年おなじみの反省モードの時期です.ただ今年は,CMで『明日があるさ』のフレーズが,『来年があるさ』に置き換わっているのを聞いて感化され,反省モードに個人的にはなってません.あるタイミングで自分自身を振り返るのは大切なはずですけどね.でも,何も毎年年末を振り返るポイントにしなくてもいいですよね.特に年末年始で仕事の切れ目があるわけでもないし. 年末年始は体調を崩しやすい時期です.気をつけてお過ごしください.では,楽しい年末年始を! |
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2001年11/12月号 |
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勉学の秋!と,言うわけでもないのですが,最近やっと長年気にし続けていた本の原稿執筆作業をひとつ片付け少しすっきりとした気分でいます.この本では執筆者の紹介という欄があるようで,趣味を出版社に連絡するようにとの依頼がありました.趣味な〜.最近の趣味は「子育て」.ちょっと変だよな.趣味じゃないよな.子供は.うーん何にしよう. 思案の結果,旅行関連を趣味に選びました.実際は,世界の飛行機会社や飛行機の仕様・性能,ついでに格安チケットやマイレージプログラムとか機内サービス比較が好きなんだけど,あんまりマニアックなことを書いても学術書に似合わないと思い,抽象的に『旅行』ということに.でも,単に『旅行』だと,ツアーの旅行みたいに思われると本意じゃないのでより限定して『自由旅行』としました.なんか,自由に旅する研究者みたいでいいじゃないですか! でも,自由でない旅行ってあるの?自由とは,自分で自分の行動を決められることとしたら,ツアーだろうが自分の意思で身をゆだねているんだから自由の表れの一環でしょう.不自由って何なんだろう? 9月のテロから始まった最近の風潮のひとつとして,海外は危ない,だから,海外旅行はやめるというブームがあるようです.実際どの程度テロ前の海外旅行とテロ後の海外旅行の危険度が増加したかは客観的には知りません.ただ,最近の飛行機搭乗経験によると,日本人 の姿だけを極端に見ない気がします.米・英人すら,変わりなく旅行をし,笑顔で海外の町を歩いていました. 一方,外国から帰ってくると,ニュースの大半が軍事行動解説.何かバランスを崩している気がします.本当に個人が自由に判断して,旅行を自粛しているのでしょうか?もちろん,自分で考えているとは思います.でも,その判断に利用した情報は,今の気分を暗くする世情が背景にあるのではないでしょうか.つまり,自分が自由に考えていると錯覚し,実はコントロールされているのではないでしょうか?それは,とても怖いことですよね.まったく不自由な状況なのですから.最近の旅行自粛のブームなどを垣間見ると,不自由な環境で似非自由な考えでいるのではないかと思ってしまいます. 旅行はこんなふうに自分のいる環境を外から感じさせてくれるんですよね.そんな自由について考えさせてくれるのが,旅行であり,本当の意味の自由旅行なんでしょうね.そんな自由(を感じさせる)旅行が私は好きです. |
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2001年9/10月号 |
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私が大学生のときに習った「3の法則」.何かを話すときは3つ話題を作りなさい.何かを主張したいのなら,3つ理由を挙げなさい.そして,例を3つ示しなさい.2つでは足りず,4つでは多い.3つがちょうどよいのだそうです.妙にその講義の内容に納得がいき,今でも『3の法則』は文章を書くにしても,話をするときでも頭の片隅にあります. その影響か,生後数ヶ月の娘と遊びながら,笑っている彼女を見て,「パパと遊ぶのがうれしいのかな?」,「赤ちゃんは生理的に笑う習性があるのかな」,「愛想笑いだったりして」などと,無意識に理由を3つ挙げてしまったりしています.正しい答えはもちろん私にはわからないのですが,たぶんその3つの理由が適当に融合し,答えになっているだろうと勝手に納得しています. もちろん,もっと多くの方向の異なる理由の融合であることの可能性が高いのは間違いありません.しかし,4つ以上の理由を融合し把握するのはなかなか難しいです.実際,数理計画のある有名な研究者のテキストには4次元以上の空間を想像するのはやめましょうという内容が書かれています.数学でも難しいことに挑戦するよりは,3つで納得する潔さも大切でしょう. さて,理由や話題が多く出てくるのは幸せな状況で,問題なのは,3つの方向性を示せないほうです.何かが起きたら,何かを主張したいなら,理由は3つは少なくとも考えてみましょう.2つ以下では何か偏った意見や,思い込みがあるかもしれませんし,説得力に欠けます.逆に,2つ以下の理由しか出てこないような主張は多少怪しいと思ってもいいでしょう.それが簡略的に全体を把握する良い方法だと思います. 9月11日に大事件が起きました.多くの人が深い傷を負い,多くの議論が沸き起こっています.さまざまな主張は3つの理由を明確に述べているでしょうか?皆さんは3つの方向性を持って,現在の情勢を把握しているでしょうか? 新学期です.激しい変動を感じる時期こそ,学問に向かうべきです.様々なこと,新しいことをしっかり学んでいきましょう. |
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2001年7/8月号 |
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あっという間に春学期も終わりです.いよいよ夏休み.湘南の楽しい季節のひとつです.もうここにすんで5年ほどになるのですが,なかなかどっぷり湘南の夏に浸かっていない気がします.今年は、特に予定の無い夏休みなので,湘南を楽しむ夏を送ってみようかな.
どこかで聞いたか読んだかした話で,中学生は夏休みの前後でいろいろ変化があるものだそうです.だから,親や中学校の先生は夏休み中に悪い方向に変化しないように気を配るそうなのです.思春期の子供はいろいろ難しいんだろうなと思う一方で,自分の足元を見てみたら大学生も同じですよね.秋学期が始まって久しぶりに会ってみると変化してる人をたくさん見てきました. ところで,最近の自分を振り返ってみると,夏休みの前も後も変化が無いような気がします.(単調に老けている物理的な変化はあるかもしれないが….)ちょっと悔しいです.成長が目に見えなくなったのかな.夏休みの挟んで目に見える変化を遂げるのはやはり若者の特権なのでしょうか.社会人は休みも少ないし,自分をブラッシュアップする暇も少ないし.でも時間的な問題がこの変化に支配的なのかな? せっかくなんで今年の夏休みは,既に若いとはいえない自分自身を実験台にして,自由な時間が少なくとも夏の間に自分の新しい一面を見つけるorブラッシュアップして,変化を遂げることが可能かどうかにチャレンジしてみたいと思います.結果は,秋学期のお楽しみ. 皆さんも,意義深い夏休みを楽しんでください. |
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2001年5/6月号 |
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桜もパッと散り,すっかり初夏の景色です.講義も本格的に展開されていく時期です.しっかり学ぶべきものを学んでください.
さて,3年生のHPの発表会+4年生の卒業研究テーマ発表会,ご苦労様でした。3年生のホームページはなかなか楽しめるようにまとまっていて面白い作品が多いように思えました.自分らしいページを作ろうとした跡も感じることができました.なかなか技術的にもよく勉強されたものも多く感心しました.学内専用サーバーにとどめておかずに,学外のサーバーで公開しても良いのではないでしょうか. ただ,その一方で,ホームページの内容の一部に関しては,自分自身の表現だったのか疑問を感じさせる点もありました.著作権とか法的に基本的なことはいうまでもありません.合法であることは当然として,内容として自分の言葉を文章や言葉にしているのでしょうか?自分の考えを絵や文章にしているのでしょうか?自分のアイディアをHP構成に反映させているのでしょうか?もう一度自分のホームページを再確認してみましょう.どの程度が自分自身の表現なのか. 自分自身を外部の表現するという行為はその表現技術の進歩に関わらずタフな作業です.たとえ表現する内容を既に持っていたとしても,自分以外に伝えることは難しいし,それを自分でも整理すらできない状況なら,さらに困難は増します.だからこそ,様々なトレーニングが必要だと思っています.扱う題材はどのようなものでもかまわないと思います.大切なのは自分で自分を表現するというトレーニングなのです.「自分はいざとなればできる.」とは思わないでください.過信です. この欄を毎月書いてもう数年たちます.しかし,相変わらず言いたいことが書けないで,もがいています.まだまだ,この欄を利用してトレーニングしたいと思ってます. |
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2001年4月号 |
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今年もキャンパスの桜が新しいエネルギーを演出してくれています.新学期です.気分一新、毎日を大切にベストを尽くしましょう.
新しいといえば、キャンパスに隠れキャラが多数出現しています.気付いてますか?(「隠れキャラ」というのは私の心の中の呼び方で、実際はなんていうのか不明です.)電燈の上のふくろうさん、階段の踊り場の笛を吹く少年、屋根の上の唄うカラス、逆側には無口なカラス.この春休みの間にキャンパスをふらついて相当の隠れキャラを発見したつもりです.もっといたりして….私の大のお気に入りになりました.(誰か、湘南キャンパス隠れキャラのHPを作りませんか?) さて,大学は学問の府であり,多くのものを学ぶ場であることに間違いはありません。だからこそ、この場で皆さんも私も多くのことを学び取っているのですから.しかし,一方で忘れてはいけないのは,大学は自由な発想をする場でもあるということです.与えられて学ぶことばかりに気を向けては,従来の与えられた学問の枠を超える発想は出てこないでしょう.私自身も与える教育や過去の学問体系を追う作業ばかりに熱心になってはいけないんでしょうね.でも,毎日を忙しくすごしているとどうしても自分の得意な専門領域からはみださなくなり,自由な発想から離れていってしまいます.それではいけないんですけどね.そんな中でも,新しいアイディアを生み出す自由な発想は案外自分の専門以外の隠れキャラから出てくるものなのかもしれません. 湘南キャンパスの隠れキャラは皆さんもやる気になれば多くを発見できますよ.次は,自分の隠れキャラも大学で育ててみませんか.そんな隠れキャラが,自分を面白く,他人にも魅力的な才能になると思いますよ.新学期に添えて一言アドバイスを.今年度も根本研究室をよろしくお願いします. |
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2001年3月号 |
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根本研究室3期生の皆さん,
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2001年2月号 |
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さて,大学のネットワーク工事ですっかり更新が遅くなりましたが,その間にすっかり春休みが始まってます.皆さん,どのようにお過ごしですか?ちなみに,大学の先生には基本的に春休みはありません.
春休みといっても4年生の関心事は就職活動一色かと思います.学生と進路について話すときはよく自分の幸せについて考えるといいよといった表現を使います.この幸せの意味は「楽しい」とは少し違うのですが,たまに「幸せ」=「楽しい」という図式で捉えてしまう人もいます.違うんだよ.この辺は何度か話しているので軽く流して,最近ある学生と話していたら,「お金って会社決めるのに大切な要素ですよね」といってきた.私もお金は大切だと思うが,自分の進路選択に関してさほど大きなきっかけにはなっていない.そりゃ‐,収入が多いに越したことは無いが,それで幸せになれるとは思っていない.どうも,お金かあると幸せになれると勘違いしている節がある.それは違う!お金は不幸せな状況を呼ばないための最小限の保険でしかないはず.保険なら最小限の掛け金で十分でしょう.お金は決して幸せを呼ぶ道具じゃないと思う.幸せはお金じゃ買えないんだよね(考え方が青いのか…). さて,就職活動中は自分について考えることが多くそれはつらい日々だと思う.人生を自分で決める経験は普通そんなにしたこと無いだろうからね.でも,学生を終えたら,人生の分岐点などどんどんやってきます.まずは自分を考えるトレーニングも兼ねて,しっかり悩んでください. |
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2001年1月号 |
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新世紀おめでとうございます.今世紀も根本研究室をお引き立てください.年末年始は楽しく過ごせたでしょうか?私は年始に初売りなどに出かけて家族で楽しんでました. 初売りで立ち寄った某大手カメラ量販店では福袋が10000円で売っており,店員に聞くと中身は2−3倍の価値はあるとか.絶対に損はないという.買うかどうか迷った挙句,服を買わなかった代わりにはじめて買ってみました.壱万円ですぞ10000円.宝くじさえ最高で10枚しか買ったことのない私にとっては大冒険です. 中をあけてみると,CDウォークマン,体脂肪計,望遠鏡,腕時計,電子辞書,ビデオテープ,カセットテープ,電池セット,商品券,DVD割引券などなど.んー,確かに10000円では安売りでも買えない量.すごく得をした気分.などと開けながらいちいち喜んでいたが,一休みをし商品の山を見ると何かむなしい気分が.CDウォークマンも体脂肪計も既にあるし,腕時計は気に入らない柄なんできっと身につけることはない.電子辞書は使いにくそうだし,望遠鏡は何を見るの?んー,使えそうなのはビデオテープと乾電池くらい.自分にとって全く10000円の価値はない.10000円はもっと自分を満たしてくれる額のはずなのに. 「お得」に流され無駄な買い物をしたわけだ.自分にとっては得でもなんでもなかった.いろいろな決断をする際にどうしても「お得度」を考えてしまうのは人間の習性かもしれないが,自分のお得度は何かを見失った福袋,新世紀の始まりに,自分の幸せの「ものさし」をもう一度考えさせた福袋でした. |
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2000年12月号 |
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20世紀も大詰め.私は特に時間の流れにあまり意味付けを感じない方なのですが,世紀を超えるというのはなぜかわくわくします.世間もカウントダウンなどわくわくモードになりそうなので便乗して楽しみたいと思ってます.
さて,今世紀最後のこの欄の記入ということで,世紀を超えるにあたって20世紀に自分が何をやったのかなどと考えてみようと思ったが,自分が生まれたくらいしか思いつかず(←自分の意思でもないし…),ネタに行き詰まってしまいます.それではということで,世紀末の今年1年間に何をやったんだろうなどといきなり話を小さく振り返ってみると,さて何を自分はやったんだろう?忙しい毎日を送ったのは確か何だけど….では,もっと話を小さくして,昨日1日は何をやったんだろう?朝起きて,ご飯食べて,仕事して,….自分が何をやってきたかという身近な質問の答えはこんなことなのだろうか?もしかしたら過去を振り返るという作業はその程度のことなのかもしれない. 就職活動の面接なり,知らない人との出会い(?)なり多くの場面で,自分が過去にやってきた特徴的なことを話さなくてはならない時が多い.それは自分の一面を短時間で相手に伝えるための有効な手段のひとつだろう.その重要性を認めるが,それ以外に自分を振り返る意味はどの程度あるのだろうか?過去から学ぶ?過去は自分の過去ではなく,もっと大きな先人の遺産のことではないだろうか. とりあえず,30才そこそこで自分の過去を世紀末にあわせて振り返るのはやめようかと思う.特に整理するほどのことはなさそうだし.それよりは新世紀に向かい夢でも語ったほうが楽しそうである.みんなはどうする? |
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2000年10/11月号 |
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あっという間に秋がやってきました。季節の変わり目はなぜか不思議に眠気を誘います。なんとなく毎日寝不足気分です。特に仕事もなければ一日中寝れそうです。寝るといえば,あなたはいつ眠り方を覚えましたか?
「眠り」は本能なので覚えるも何も生まれた時から寝てます。と思うでしょうが,眠りに入る方法はどうも本能ではないようなのです。我が家の娘は生まれてからずっと母親と一緒におっぱいとか吸いながら寝てたのですが,最近一人で寝かせてみようということになりました。すると、寝れないのです。娘は、すごく眠いのですが,母親のおっぱいを使った寝る方法以外を知らず、寝るきっかけがつかめないようなのです。眠い眠いと泣くのです。これには困りました。なぜなら親もどうやって眠りにつく方法を覚えたのか思い当たらないのですから。今は布団に入っていつのまにか寝れるけど…。どうも人間は本能の欲求だけではうまく行動できないようです。 さて、新しいことを知ることは比較的人間の深いところに位置する本能的な欲求だと思っています。ただ、眠り方同様、学びたい,知りたいと思う気持ちが本能としてあってもそのやり方を知らないと学べないのかもしれません。となると、私はその学び方を教えるのが役目かなということになります。しかし、眠り方同様,残念ながら自分がどのように学び方を会得したのか覚えてなく…。教育の悩みは尽きません。 10月ということで,2年生はゼミナール選択の時期です。真実を探る面白さを既に会得している人が多く集まると私は楽なんでしょうね。でも、もし会得していない人は、私と一緒に悩んで、もがいて考えていきましょう。考える本能を引き出す方法を。 我が家の娘の一人寝ですが,半月ほど過ぎて何とか形になってきてます。不思議ですね。何も教えてはいないんですけどね。 |
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2000年9月号 |
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学寮での夏合宿お疲れ様でした。充実した合宿ができ楽しかったです。幹事の原さんや大内君をはじめとして,参加者の皆さんありがとうございました。さて,夏合宿が終わるとあっという間に夏休みもおしまいです。有意義な夏休みを過ごせましたか?
私の今年の夏もいろいろ新しい体験をしました。相変わらずドキドキしながらアトランタで研究の発表をしてきたのが印象深いのですが,まーそれは仕事なので,それ以外に経験した2つの体験に触れましょう。 ひとつは生まれて初めてビジネスクラスとファーストクラスに乗ったこと。飛行機会社のトラブルで乗れたのですが,これはすごい。飛行機会社にとってエコノミークラスの客の価値はとても低いんだということを体感しました。それはそうですよね。払ってる料金がエコノミークラスの人の5〜10人分なんですから。そう思いながらも,ビジネス・ファーストクラスの乗客が5〜10人分のサービスを受けているかというとそうでもないような気もし,その意味でエコノミークラスはまさしくエコノミーなのかもしれないとか気づいた経験でした。 もうひとつは,9月はじめの文教大学でのシンポジウム用にコンピューターを一台作成したのですが,出来上がって数日たったら燃えてしまいました。コンピュータが燃える?そう,燃えたんです。これにはびっくり。原因究明のために数日コンピュータの部品の勉強に費やしてしまいました。でも,このトラブルのおかげでいい勉強になりました。やはりコンピュータを理解するにはトラブルと楽しく付き合わないと!と思いながらも,燃えるのはこれっきりにしてほしいです。ところで,部品メーカー側が交換してくれて今はしっかり安定動作してるのでご安心あれ。無事に研究室にマシンが一台増えました。 今年の夏の思い出でした。ん−,小学生の作文並だな。夏休みということで…。では,学期始めに元気に会いましょう。 |
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2000年7/8月号 |
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やっと春学期が終わりました.さあ夏休みです.
大学生が知ってそうで知らないのが,大学の先生の夏休みの実態.よく耳にするのは先生って夏休み暇そうですよねー,という大きな誤解.大学の先生は夏休みも働いているだぞ!暇じゃないんだぞ〜!声を大にして言いたい.ただ,研究とかって趣味なんですよねー,とか言われると言葉を返す気力も失せてしまう.そっか!やっぱり夏休みは趣味の研究をする楽しい日々なんだ….何か違うな….いいや,大学の先生は暇だと思われても実害は無い. 今年の夏の私のチャレンジはアトランタでの国際学会での発表です.学会での発表は何度やっても慣れず,本当に緊張してしまいます.不安な気持ちいっぱいで準備してます.でも,きっとこのチャレンジはまた自分を大きくしてくれるとも信じています.チャレンジする心が変わらず維持できている自分にもちょっとうれしい気分です.ただ,春学期が終わった,夏休みだといってもチャレンジへの準備にだけ没頭できるわけでもなく,本当にしっかり夏休みを自由に使える学生はいいなと近くにいて羨ましいです.新しいものにチャレンジできる貴重な時間を浪費しないでくださいよ.もったいないもったいない. 9月のはじめはシンポジウム,夏合宿と根本研究室では行事の連続です.元気な顔で9月に会いましょう.では,充実した夏休みを! |
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2000年6月号 |
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オペレーションズ・リサーチの中間試験の時期です.そう.もう春学期も半分過ぎたのですね.この時期になると,特に苦労を感じているのは4年生でしょうか.将来が見えず,はっきりしない状況に疲れを感じてくるころだと思います.でも,まだまだへこたれる時期ではありませんよ.自分の進もうとしている方向を信じて,毎日の活動を止めることなく,一歩一歩進んでいってください.必ず良い結果は出ます.
さて,20歳を過ぎると様々な決断をする場面が多くなってきます.就職,仕事,結婚,出産をはじめ,学生時代までの約20年間に決断してきた様々なことと比べられない速さと量で決断を短期間に迫られてきます.それも,学生時代までは少ない選択肢とある程度のわかりやすい基準(学業成績)やルールの中での判断でしたが,これからは違います.私はまだ約30年程しか生きてないのですが,大人になるって言うことは,多くの決断を自分の責任で強いられることなんだな-と感じてます.それは自由だけど,一方でつらいことなんですよ.大学4年生は,大人としての最初の決断を迫られているということですね. 自分の意思を決める際に大切なのは,自分の価値基準を知ることだと先月はここで書きました.自分が幸せだと感じる方向と尺度は,他の人にはわかりません.自分で探すしかないのです.これは大学時代の重要な作業のひとつではないでしょうか.では,それを探す方法は?抽象的な答えは簡単.自分を観察し考えればよいのです.ただ,残念なことに日常生活でそれができる人はまれでしょう.自分を見つめる時間を確保するのは大変です. そこで,自分を知る比較的容易な方法のひとつとして具体的にお薦めしたいのは「海外一人旅」です.それも俗に言う「自由旅行」.理由は3つ.ひとつは,異文化での行動は自分の行動を際立たせます.自分自身の見えなかった面が見易くなります.二つ目は,一人なので無口な時間が自ずとと多くなります.不思議なことに私の経験ではそんな状況では自分自身の様々なことを考えるものです.そして最後に,自由旅行は宿,食,移動と細かなことを絶えず自分ひとりで決めなくてはなりません.異国でのこれらの作業は相当エネルギーを使います.いつ起きて,何を食べて,何をする.一日が決断の連続です.そんな中で,自分の決断の志向にはっと気づかされる場面が多々あります. もちろん,自分探しの方法は他にもたくさんあるでしょう.「海外一人旅」はそのひとつです.大切なのは意識的に20歳前後の時期に自分自身を探す積極的な行動をとることです.自分の幸せな生き方は自分で探さないと見つからないんですよ. |
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2000年5月号 |
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湘南校舎の桜並木の素晴らしさに目を奪われていたのに,あっという間に入学オリエンテーションシーズンも終わり,新学期が始まりました. さて,4年生の就職活動は今が最盛期のようです.だんだん就職活動時期が前倒しになってきて3年生の後半には就職活動が始まる時代です.産業界は大学での人材育成をより強く要望しています.その一方で,大学4年間の中でも特に勉強をしっかりしなくてはならないこの時期に就職活動を強いるという非生産的な現状を生み出しています.この矛盾には強く疑問を感じます.しかし,この矛盾を受け入れてやっていくしか今のところ仕方がない状況です.教員にも学生にも勉強をしっかりして就職活動にも手を抜かないという厳しい大学生活が求められています. 就職活動で厳しいのは時間的な制約だけではありません.多くの人が感じるもうひとつの厳しさのひとつは自分自身を評価されるという場面にぶつかることではないでしょうか.今まで,多くの学生は学力という点のみで評価はされてきました.しかし,個人として人物として評価されるのが就職のシステムです.このわかりそうで,はっきりわからない尺度を突きつけられる状況に多くの人が戸惑うのだと思います. 戸惑わないためにはどうするか?相手の尺度を理解するためには自分の尺度を持てばよいのです.自分の価値基準をしっかり持たず相手の価値観を理解することは難しいことです.つまり,自分自身を理解することが重要になるのです.就職活動で迷っている人にとって,就職活動は会社探しではなく自分探しなのかもしれません. よりよい就職活動をするためには自分自身を把握しておくのが重要な要素です.その方法は?それに関してはまた次回にでも. |
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2000年4月号 |
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さあ,新学期の始まりです.
根本研究室も4期目のメンバーを無事に迎えることになりました.期を重ねるごとに,研究室の活動もパワーアップしてきていると思います.ただ,私が目指す研究室像には程遠く,もっともっと成長していかなくてはなりません.成長にはもちろん時間が必要ですが,時間が成長させてくれるわけではありません.がんばらなくてもよいので,怠けることなく一歩一歩着実に進んでいこうじゃありませんか.研究室の日々の前進を自分の活動にうまく利用してメンバー全員で成長していきましょう. 新学期にあわせて2年間使用してきた研究室HPデザインをマイナーチェンジしました.新デザインでもよろしくおねがいします. |
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2000年3月号 |
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春休みです.そろそろ卒業の時期も近いです.卒業生の皆さん.卒業おめでとう.研究室での2年半の経験を生かして幸せな人生にしてください.
卒業シーズンは一方で新しいシーズンの始まりの準備です.来年度の卒業研究も始まってますし,新メンバーの情報技術も日々習熟しているようです.卒業研究といえば,研究テーマがまだ曖昧な人がいますね. そんな思いをしていたところ,朝日新聞2月9日夕刊の窓という欄で「討論上手」という記事が目にとまりました.ある教員の集まりで中高生との討論会があったそうです.討論では,総じて中高生は言いたいことを一点だけ発言し着席したのに対して,大人は言いたいことを多く発言しようとしてなかなか着席しなかった印象を得たそうです. 一回の発言での文の数を数えてみると,中高生が大体数個であったのに対し,大人は約30の文で発言していたそうです.日本人は討論や議論が下手だという定説が当てはまるのは,実は大人だけで,若者は討論のマナーを身につけているのではないかと言う記事でした. 感じた印象から,数理的に説得する切れ味.定説を覆す面白さ.そんな研究もわくわくしますね. |
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2000年2月号 |
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2000年のフィーバーも過去の出来事となり,研究室はいつもの年度末の試験で静かな雰囲気です.単位はしっかりとって,進級,卒業でどたばたしないようにしっかりがんばってね. さて,先日新聞を見ていると研究室メンバーの研究に関係する話題が二つ載っていました. 一つは来年度の卒業研究として落合君が取り組もうとしている視聴率の話題.あるタレントが視聴率の調査方法はおかしいと問題を提起しているそうです.最近のゼミでの落合君の問題意識と近いようで,問題を見つけるセンスのよさを感じました.タレントさんは問題提起だけのようですが,落合君はこの話題をどんな風に料理して,提案に結びつけるのかな.楽しみです. もう一つは,新しい鉄道設置の計画案について.それによるとJR東北線などの終点を上野駅から東京駅に延長するそうです.この提案は,今年度の平井君の卒業研究の提案そのものではないですか.提案は平井君のオリジナルのアイディアだったのですが,官僚組織でも同じアイディアがあったようです.各々が問題意識を高く持って考えていたからこそ,出てきたアイディアなのかもしれませんね. 自分で考える面白さ.メンバー全員に感じてほしい感覚ですね. |
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2000年1月号 |
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1999年も皆様には大変お世話になりました.無事に根本研究室も1000年代を終えることができそうです.
今月17日に卒業研究発表会を開催しました.発表会に集まっていただいき多くの有益な質問意見を出していただいた聴衆の皆様.ご協力ありがとうございました.また,発表した4年生,運営をした3年生ご苦労様でした.研究室の教員が発するべき言葉ではありませんが,なかなか良い発表会だったの思います.研究室のメンバーを誇りに思います. さて,研究室の活動は発表会で一区切りです.いよいよ新年度の活動が本格的に始まります.すでに,卒業研究のテーマ選定のゼミ,新メンバーに対するプレゼミなどはすでに始まっています.新年が明けると,もっといろいろな活動が本格化するでしょう.いつも話していることですが,研究室は何かをもらう場所ではありません.自分から活用する場です.様々な活動を自分のプラス方向に向けて利用していきましょう. 2000年よろしくお願いします |
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1999年12月号 |
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いよいよ今年も大詰め.「1000年代の問題は2000年代に持ち越さないように身の回りの整理をしておきましょう」とあるコメンテーターが言ったのを聞いて,そうかミレニアムなんだ…と意味もなく感じました.でもどうして身辺整理なのだろう?
明るい2000年を迎える前に片付けなくてはならないのは「Y2K問題」ではなくて,研究室では卒業研究発表会です.今年は「Y2K問題」に備えて年越し前に設定してます(理由はウソです(^o^)丿).12月17日です.昨年12月にはじめた卒業研究の成果をしっかりまとめてください.期待してます. それでは皆さん,充実した1000年代最後の年末を!! |
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1999年11月号 |
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秋学期も序盤と感じているうちにもう11月.そろそろ卒業研究も本格化してきましたね.自分の研究だと誇れるアイディアをたくさん世に示してください.3年生の研究も終盤を迎えて面白い結果が見れるようになってきました.3年生も4年生も,右脳左脳をフルに活用して面白い研究を楽しんでください.
新聞に大学1年生が取り組み始めたインターネットを利用した地域情報の提供という活動が紹介されていました.地域情報といっても大げさなものではなく,子供が遊べる公園情報を提供するというものです.それ自体はちょっとした新聞ネタなのですが,私が注目した点はその活動の美談ではありません.その大学1年生はその活動の中から,「公園の利用状況は公園の規模や整備状況とは関係ないところにある」という仮説を感じ,その答えを見つける知的活動に入ったという点です.楽しそうですね.答えは何なんでしょうね?数理モデル化できるのかな? さて,ゼミセレクションの時期を迎え研究室の新しいメンバーが今年も生まれようとしています.クリエイティブなメンバーがそろうと楽しいですね.たくさんのアイディアを集めて遊べるといいね. |
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1999年10月号 |
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あるスポーツ雑誌にベテラントレーナーの「記録の壁というのは,例えば100m走の10秒の壁とか,一度誰かが乗り越えてしまうと,他の人もその壁を乗り越えられる体に変わっていくんです」という記事がありました.壁を越える,つまり,ブレークスルーを誰かがすると,
周囲の人間もそれに応じて変化するということでしょうか.
自分の研究分野で考えてみると,確かにいろいろな発見により多くのブレークスルーがおき,それに応じて常識的な知識というのもずいぶん進んできているのではないかと思います.例えば,文教大学情報学部での大学2年生の講義で扱っているネットワーク計画の様々なアルゴリズムなどは,数十年前は最先端の研究理論でした.当時ブレークスルーをしてきた人たちは,まさか数十年後に学部教育の基礎事項として教えられるとは想像もしていなかったでしょう.先人たちのブレークスルーにより人間は自分たちが感じている以上に成長するんですね. 最近,組合せ最適化分野の日本人研究者が今まで長い間多くの人が挑戦してきた研究の壁をブレークスルーしました.これにより新しいレベルでの研究が始まることになります.自分も快心のブレークスルーをしてみたい.そんなことを感じている秋です. |
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1999年9月号 |
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夏合宿は今年も無事に楽しく打ち上げることができました.
幹事の大内君と沼上君をはじめ夏合宿を楽しくしてくれた皆さん本当にありがとうございました.
今年も一番疲れているであろう最終日の早朝にキャンプファイアーの後片付けを黙々としている姿をみて昨年のメンバーを思い出しました. 実は,昨年の9月号も同じ夏合宿4日目の朝の掃除をみて研究室メンバーを誇らしげに思いました.私の意識しない中で今年も研究室の良き精神は受け継がれていたのですね.こういうのが研究室の色というものなのでしょう.良き色は大事にしたいものです. そうそう.夏休み中ということで1ヶ月以上全く更新をしなかったのですが,OBの人から更新の催促がありました.そろそろ夏休みも終わりということで更新しました.秋学期もよろしくお願いします. |
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1999年7-8月号 |
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春学期もあっという間に終わりを迎えようとしています.さあ,夏休みです. 夏といえば「海」(人にもよるだろうが…).文教大学湘南校舎に研究室を持って早丸3年が過ぎます.そんな湘南校舎は海を感じさせる雰囲気があり私のお気に入りです.湘南校舎といっても山側に校舎があるのになぜ海の感じ?と思うかもしれません.もちろん湘南校舎に物理的に海に関係するものはないでしょう(聳塔から海が見えると噂は聞いたことはありますが,確かめたことはありません).ただ,私は湘南にくるまで全く海の文化に触れてきませんでした.そんな私には湘南校舎は海の文化を感じさせてくれるのです.湘南校舎の人々の夏の服装,夏の会話,夏の趣味…いたるところに海の香りを色濃く感じます. 海の文化を感じることができる私はまだ湘南に慣れていない証拠かもしれません.しかし,大学で研究しながら海を感じることができる毎日も悪くはありません.リゾート気分でしょ.今年の夏は湘南で面白い研究に没頭します.皆さんも楽しい夏を!! |
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1999年6月号 |
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先月この欄で「海外一人旅に出かけてはどうですか」という文を書きましたが,今月はその続編. 実は今月は1週間ほどオーストリアに学会参加のために出かけます.人に海外一人旅を薦めるくらいですから私が旅慣れていると思う人もいるかもしれませんが,実はいつになっても旅は自分にとってチャレンジでスマートに旅をしたことなどありません. 海外の学会参加は今回が3回目なのです.初めての海外の学会は2年前.日本人がたくさん集まる巨大な会議なので安心できる場でしたが,海外での仕事は初めてで,毎日がどきどきでした.2回目は今年の冬.初めてのアメリカで,日本人参加者も少ない会議でしたが,友人が一緒だったので何とか乗り切ることができました.そして今回は….私1人で行ってきます.ついに,海外学会一人旅です.チャレンジです. 新しいことにチャレンジすると,自分の弱いところ強いところいろいろな面が浮き上がってきます.日ごろ安定した毎日を送っていると気付かない自分が見えてきたりします.いつもと違う環境が自分の隠れている部分を引き出そうとしている感じさえします.この感覚が,旅から帰ってきた自分を面白くしてくれるんだろうなあ.きっと今回のチャレンジも自分を大きくしてくれます. もう30歳を過ぎた人間でも新しいことにチャレンジすると,新しい自分を引き出すことができ,人間の幅が広がった気になります.ましてや,まだまだ隠された面をたくさん持っている大学生ならその効果は絶大でしょう.新しいことにチャレンジする場を簡単に与えてくれる手段の一つが海外の旅です.今年の夏に新しい自分を見つける旅はいかがですか? |
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1999年5月号 |
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GWもあっという間に終わり,初夏を感じさせる季節です. 20歳の時にヨーロッパを2ヶ月ほど一人旅をしたことがあります.ヨーロッパにさほど憧れていたわけでもなく,一人旅を望んでいたわけでもありませんでした.ただ,「海外に行ってみたい」という強い欲求を持っていただけなのですが,結果的に当時にしてはまだ日本人では少なかった俗にいうバックパッカー(バックを背負って貧乏旅行をする人?)をやっていました. 自分を知る者が誰もいない海外の1人旅は,何も自分の邪魔をしないというまったくの「自由」な環境を私に与えてくれました.自由な環境下なので,どんな生活でも可能です.もちろん若さあふれる私は思いっきりはじけるつもりでいました.ところが,はしゃいだのは初めの数日間だけでした.なぜかその後は早寝早起き,3食をしっかり食べるという,実に絵に描いたような真面目な生活を送り出したのです. ちょっと悪ぶった不良っぽい自分を目指していた頃だったので,この自由な環境下で自分の心に正直に従った行動は当時の自分にとっては衝撃的な発見でした.当時の自分の頭で嫌っていた真面目な生き方というものは,実はしっかり自分の心に根づいた自分自身だったのですから.これって自分の個性の一つなんだなー.そんなことを気付かせてくれた旅でした. 自分の個性を把握している.そんな気持ちがその後の様々な人生の選択で,自分にとって幸せな道を選ばせてくれました.こんな経験から,大学にいる間にすべきことのひとつは「自分の個性をひとつでも多く見つける」ことだと思います.その作業をするための一つの良い舞台が,海外一人旅だと思います.今年の夏は海外に1人で出かけて自分探しをしてはどうですか. |
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1999年4月号 |
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桜の花の命は一瞬.春休みも一瞬でしたね.さあ新学期の開始です.今年から前期といわず「春学期」と呼ぶことになりました.なんとなく「春学期」の響きは情緒あふれていいですよね. 新年度というと多くの人は「○○にガンバロー」の気分になる時期ですね.書いている私もその1人です.ところが国際学部のある先生に言わせると「がんばろうは駄目」なんだそうです.がんばらなくてもいいから,楽しく着実に物事をこなすことが大切で,学生に対してもがんばれとはいわないそうです.そういえば,私は特に深く考えずとりあえずほかの人に「がんばれー」といってしまうことがあります.もしかしたらがんばらない方が良い結果を生むかもしれないのに….今年は気軽な「がんばれー」は止めてみようかな. 根本研究室は今年で4年目に突入です.学生が活動初めて3年目になるのかな.初めての卒業生も送り出したし,やっと一人前の研究室になってきました.そろそろ,新米気分を抜け出してしっかり良い活動していきたいですね.楽しく着実に. |
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1999年3月号 |
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春です. 卒業の季節です.今年は根本研究室から初めての卒業生を送り出します.この職に就いた年に出会ってから3年間,私の研究室にきてから2年半の間,私の成長と一緒に歩調を合わせて成長してきてくれた卒業生たちです.自分がまだまだ未熟なのに,一緒に歩んできてくれた人たちが私をおいて巣立っていってしまうという現実には未だ信じがたい心情も実際あります.しかしここは卒業シーズンの歌にあるように「いざ,さらば」なんでしょうね.みんなに伝えたかったことはこの3年間で伝えてきたつもりです.あとはみんなの幸せな人生を願うのみ.いざさらば. 新しい学年の始まりです.今年度も楽しくやっていきましょう!! |
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1999年2月号 |
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無事に卒業研究発表会も終了し,ちょっとアメリカに出かけていたら,大学はすっかり学年末試験の最中.今年度ももう終わりなんですね.早いものですね. 大学の後輩に「素敵な言葉」が好きな人がいまして,感動した言葉があるとよく教えてくれたものでした.彼から聞いた言葉で覚えているものの一つは(大半は忘れました)「1年の長さは生きてきた年に反比例する(正確な表現は忘れました)」です.30年生きてきた人にとって1年は自分の人生という尺度の30分の1だけど,20年しか生きていない人にとって1年は自分の人生の20分の1と感じるので,1年という長さを捉えるスピード感覚は同じではない,とういう解釈の言葉だった気がします.となると,学生と私の一年間の流れの感じ方には約1.5倍の差があるわけです.学生諸君の動きがゆっくりと感じるはずですね.後10年たったら,2倍の差か….感じ方のスピードはどうあれ,あまりせかせかとした生活はしたくないものです. 大半の人にとっては,楽しい約2ヶ月の春休みです.20歳前後の人にとっては,人生の約20分の1の1年の6分の1(おおよそ人生の120分の1)の期間ということになりますね.しっかり自分のために大切な時間を使ってください. |
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1999年1月号 |
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新年あけましておめでとうございます 昨年の新年会で現3・4年生の研究室メンバーの新年の抱負を聞いたのを覚えています.いろいろ楽しい夢・無謀な夢が並びました.飲み会での話で,ずいぶん大きな事を言うなあというのが感想でした. しかし,1年経って目標を達成している人が何人かいる事実に気づきました.宣言した本人達はその事実に気づいていないかもしれませんが,立派なものです.この一年の成長ぶりには目を見張ります.というよりは,私がメンバーのポテンシャルを感じていなかっただけなのかもしれません. 今月は4年生にとっては一昨年12月から取り組んできた卒業研究の発表の時期です.今までの一年間の成長ぶりを思う存分示してください. 今年も新年会で一年の目標を突っ込んでみようかな. |
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1998年12月号 |
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あっという間に年末です.卒業研究も大詰め,3年生は来年の準備と忙しい時期ですが,体を壊さない程度にがんばってください.
根本研究室同様OR等を研究している某大学の研究室では「日本をよくしたい」というキーワードで卒業研究に取り組む学生がいるそうです.
の論法で話は進み,その学生は非常に興味深い投票率向上のための方法を提案するそうです.どんな提案かは…,ちょっと,どのようにすれば投票率が向上するか自分で考えてみてください.私は,そのオリジナリティ溢れる提案に感銘を受けました.その提案にはORの最適化の手法が十分に生かされているのがポイントです. 卒業研究のテーマを選ぶ時機です.できそうなテーマを選ぶのではなく面白いテーマに取り組んでほしいものです. |
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1998年11月号 |
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新聞によると,近い将来に大学は「入りやすく出るのが難い」体制になるそうです.現在の大学生が如何に勉強していないかという事実にたっての議論のようなのですが,自分の研究室のメンバーを見ていると短絡的に「大学生は勉強しない」とも思えません. 新しくゼミをやろうとすると講義で時間割が埋まっているのでなかなか空き時間がなかったり,多くの科目でレポートを要求されたりと,自分の学生時代を考えると文教の学生は勉強をしているんだと感心してしまいます.(あまり勉強をしなかった自分と比べては失礼だけど…) たしかに,勉強していない人もいます.学問の面白さを見つけていない人もいます.だからといって,単位を武器に勉強を強制させるシステムを構築すれば何か変わるのでしょうか?皆さんどう思います. |
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1998年10月号 |
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根本研究室にようこそ.そう,毎年恒例のゼミセレクションの時期になりました.既に一回目の希望調査は先日締め切っているので,しばらくすると来年の根本研究室の新メンバーが決まるでしょう.ようこそ,根本研究室へ.大歓迎です.早く慣れてしっかり勉強してください. 入る者あれば,出る者もいるのが大学の常.そろそろ卒業研究も本格化しています.しっかり洞察して,よい研究をしましょう.卒業までわずかです. 研究室での2年間なんてあっという間ですね.はじめての根本研究室からの卒業生を堂々と送り出したいぞ. |
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1998年9月号 |
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夏休みもそろそろ終了.さあ,後期が始まります. 9月の初めに研究室全員で清里に夏合宿に出かけました.新築のすばらしい施設で(手前味噌かな?),楽しい合宿を展開することができました.これは施設だけではなく,夏合宿幹事(平井君・芦沢君・山本君)のあらゆる場面での心遣いが充実した日々に直結したからだと思います. 4日目の早朝に黙々とファイヤー場の後始末をする幹事さん達の姿を見ました.合宿最中に自然発生的に幹事が”キャップ”と呼ばれた理由はこんなところにあるのだと改めて感じました.もちろん,幹事さんたちに協力して夏合宿の成功を導いたのはメンバー全員の結束力があったからこそです. 夏合宿を通して,より深くメンバーのことを知ることができた人もいるでしょうし,一日中勉強して改めて学問の面白さを感じた人もいるでしょう.私に限って言えば,夏合宿の最大の収穫は,研究室メンバーに対する誇りでした. さあ,後期もがんばりましょう. |
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1998年7月号 |
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その先生と初めて会ったのは18歳のときで,たまたま履修した新設講義でした.その先生は,直前までソビエトで情報員をしていたそうで,「スパイ行為で身に危険が及びそうだから帰ってきた」とか本当か嘘か分からないことをいっていました. 講義への参加者は10人程度だったと思いますが,人数に関係なくその内容は迫力のあるもので,テレビの解説者よりもわかりやすく,かつ,裏の裏まで分析された論旨の展開で,社会主義圏の国際政治の見方を楽しむことができました.(その後,先生はテレビに出るようになりました) その講義での断片的な知識を糧に数年後ベルリンの壁の崩壊直後の姿を私は感慨深く生で見ました.そして,先生の言っていた通りに社会主義国は進んだんだと感じました. 先生の存在は大学ですぐ人気となり,行動する研究者として有名でした.昨日,ラジオで久々に聞いた先生の名はタジキスタンから訃報でした.危険は承知の上での死だったそうです.秋野先生の冥福を心からお祈りします. |
1998年6月号 |
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あっという間に前期も終盤を迎えてテストの季節がやってきます.私が学生時代の時は,前期のテストの時期にウィンブルドンテニスがあり,特にテニスファンというわけでも無いのに深夜にテレビにかじりついていました.一種の現実逃避だったんですかねー.今年もウィンブルドンの季節がやってきますが,それよりも強力なW杯もあり,学生じゃなくて良かったと思いながら夜更かししてます.がんばれ日本.(といっても既に2敗…) テストが終わればいよいよ夏休み.バイト三昧なんていうくだらない過ごし方はしないでください.今は必要最小限のお金で自由な時間を楽しむ時期です.お金よりも貴重な季節を無駄無く使おう. 私は今年の夏はできる限りクーラーの効いた研究室でじっくり楽しもうと思っています.何か一緒に勉強できることがあったら付き合いますので声をかけてください. |
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1998年5月号 |
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ゴールデンウィークもあっという間に終わって,夏の足音が聞こえてきそうです. 「夏」といえば,「本当の夏」って経験したことありますか?夏に本物も偽物も無いのだけど,渡辺美里(知ってるかな?)のある歌に「…,本当の夏が来た…」っていうフレーズがあり,それを聞くたびに,自分にも「本当の夏」を感じたことを思い出すのです. 大学3年の時,ひとりでヨーロッパを歩き回ったのが私の初めて経験した「本当の夏」でした.それはどんな感覚だったのかということを伝えるのは簡単じゃないので省くけれど,「本当の夏」だと感じたのです.そして,いまでもその時の感覚が体に残っています. 社会人になってからも夏休みはあるけれど,「本当の夏」を感じさせてくれる夏休みは学生時代の夏が最後だと思います.今年の夏は自分から積極的に「本当の夏」を感じる努力をしてはどうですか? |
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1998年4月号 |
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新学期です.研究室のホームページも約1年半ぶりに模様替えしました.同時に,外部にも公開が始まっています.新しい根本研究室ホームページを末長く可愛がって下さい. 「今年こそは…」と,正月に立てた決意はすっかり忘れ,また新学期を期に「今年度こそは…」と新たに向上心に燃える季節がやってきました. そんな世の中の雰囲気にのまれて「今年度”は”(<-ちょっと嘘),○○でも一通り勉強してみるか」などと飽きもせずに目標を立てたりしています. 今年度こそは… |
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