文教工業には,3台の機械M1,M2,M3がある.これらを用いて加工できる製品は6種類あって,それぞれ1個当たりの各機械の処理時間および利益は以下の表のとおりである. また,各機械の1日の使用時間は10時間である.利益が最大になるような生産計画を立てたい.
製品1 | 製品2 | 製品3 | 製品4 | 製品5 | 製品6 | ||
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製品1個当たりの 処理時間(分) |
機械M1 | 2 | 1 | - | - | - | 1 |
機械M2 | - | 2 | 3 | 2 | - | - | |
機械M3 | - | - | - | 1 | 2 | 1 | |
1個当たりの利益(万円) | 4 | 6 | 5 | 5 | 3 | 4 |
適当な(決定)変数を導入して,上記の問題を定式化せよ.※表中の「-」は製造不可を示す
飛行中に互いに空中給油可能な,性能の全く同じ飛行機が3機ある(1号機,2号機,3号機).
3機ある飛行機で協力して3号機だけをなるべく基地から遠くに飛ばしたい.ただし,1号機と2号機は基地に戻らなくてはならない. どのような3機の飛行計画を立てればよいか.
適当な(決定)変数を導入して,上記の問題を定式化せよ.
(出展:若山邦宏著:「飛行機を遠くまで飛ばす話」,オペレーションズ・リサーチ,vol.41,no3(1996)162-165)
文教工業は,部品Pを60個と部品Qを70個受注し,納期までに部品を完成させ納入しなくてはならない.ところが生産を開始しようとした矢先,事故で生産ラインの一部が止まってしまった.そこで,止まってしまったラインの部分の生産は外注することにした.
部品Pを1個生産するには,自社の稼動可能なラインで0.5時間が必要で,さらに外注先で1時間かける必要がある.
部品Qを1個生産するには,自社の稼動可能なラインで1時間が必要で,さらに外注先で1時間かける必要がある.
納期までの自社の稼動可能なラインの稼働時間は最大で60時間,また外注先のラインの稼働時間は最大で80時間である.
なお,契約上,もしも納期に間に合わなかった場合は,注文した量と実際に納入された量の差の2乗に100円を乗じた金額だけペナルティーを支払わなくてはならない.
さて,文教工業は部品Pと部品Qをそれぞれ何個生産すれば支払わなくてはならないペナルティーを最小にできるのだろうか.
適当な(決定)変数を導入して,上記の問題を定式化せよ.
(改題:加藤・小沢著「ORの基礎」実教出版株式会社(1998) p98 例題7-1)
作成:根本 俊男 nemoto@shonan.bunkyo.ac.jp
作成日:1998年9月21日; revised:2001/4/19, 2009/4/10