オペレーションズ・リサーチ

感度分析

演習4

文教工業では,原料A,B,Cから作られる2種類の製品P,Qを生産している.社長は,「オペレーションズ・リサーチ」と呼ばれるもので,総利益が最大になるような生産計画を作ることができると聞いてさっそく自分の会社でも取り組んでみることにした.まず,生産に関する様々な制約やデータをまとめてみると以下のようになった.

このデータを基に,製品Pの製造量をx1,製品Qの製造量をx2として定式化し,スラック変数s1,s2,s3を導入して問題を正規化し,シンプレックス表を作成し,さらにシンプレックス法を適用したところ,以下のようなシンプレックス表が得られた.

 

(初期のシンプレックス表)

(シンプレックス法終了時のシンプレックス表)

この時,以下の問いに答えよ.

(1) この問題を,★印の時点の意味で,定式化せよ.
(2) 最適な生産計画を答えよ.また,その時の総利益はいくらか.
(3) 原料A,B,Cの限界価値を求めよ.
(4) この問題において原料の「限界価値」とはどのような意味を持つ概念か?簡潔に答えよ.
(5) 小問(2)で求めた生産計画を行った時の,原料A,B,Cの増加限界を求めよ.
(6) この問題において各原料の「増加限界」とはどのような意味を持つ概念か?簡潔に答えよ.
(7) もしも製品Pの1トン当たりの利益が4(百万)に変化したとしたら,小問(2)で求めた最適な生産計画を変更したほうが良いのだろうか.適切に判断せよ.
(8) 文教工業では新製品Rの販売を計画している.新製品Rは製品単位当たり原料Aを2トン,原料Bを2トン,原料Cを2トン各々使用して製造される.営業部門によると,新製品Rを売り出せば単位当たり250万円/トンの利益が見込めると報告が来ている.現在,小問(2)で求められた生産計画を実行しているとした場合,この新製品Rの製造販売を文教工業は新たに行うべきかどうか適切な提案を行え.

 

作成: 根本 俊男(文教大学情報学部経営情報学科)
    e-mail:nemoto@shonan.bunkyo.ac.jp
    URL: http://www.bunkyo.ac.jp/~nemoto/
作成日: 1997年12月 OR後期期末試験 問題2
    改題・改訂 1998年11月16日