オペレーションズ・リサーチ

数理モデルへの定式化 演習問題II

作成:根本 俊男(文教大学情報学部経営情報学科)

作成日:1998年9月21日;更新:1998年11月30日

必要であればLINDO等を利用して以下の問題に答えよ.

 

演習9-3(続き)

ある人が成人病の予防にと毎日ビタミンAを少なくとも4000国際単位(IU),ビタミンB1を少なくとも6mgずつ摂取するように医者から命じられた.

その人が身近で購入できる薬品は薬品P(1gあたり500円)と薬品Q(1gあたり600円)の2種類がある.成分表を見てみると,薬品Pには,1gにつきビタミンAが2000IU,ビタミンB1が2mg含まれている.一方,薬品Qには,1gにつきビタミンAが1000IU,ビタミンB1が3mg含まれている.

この時,最低費用で所要量を摂取するには薬品Pと薬品Qを毎日何グラムずつ取ることにすればよいか.また,その時の毎日の最低費用はいくらか.

定式化を行い最適な購入計画を提案しなさい.

 

演習9-4(続き)

文教製菓では2種類のお菓子"ラッコのマーチ"と"ここボール"を秋から売り出す予定である.

各製品一箱当たりの原料は,"ラッコのマーチ"が小麦2kg,砂糖1kg,乳製品5kgであり,"ここボール"が小麦4kg,砂糖1kg,乳製品1kgである.ただし,文教製菓では保存庫の関係で一日に小麦は1000kg以下,砂糖は300kg以下,乳製品は900kg以下しか使えないとする.

一箱当たりの予想利益が,"ラッコのマーチ"で20000円,"ここボール"で30000円の時,利益総額を最大にするには"ラッコのマーチ"と"ここボール"をそれぞれ何箱ずつ作ったらよいか.

適当な(決定)変数を導入して,上記の問題を定式化を行い最適生産計画を提案せよ.

 

演習9-5(続き)

文教工業は二つの倉庫を持っていて,3つの販売所にある商品を輸送している.二つの倉庫の在庫量,3つの販売所の需要量,そして,各倉庫と販売所間の製品一つ当たりの輸送コストは以下の表のようにまとめられる.

  販売所A 販売所B 販売所C 在庫量
倉庫1 3千円 6千円 8千円 50
倉庫2 4千円 10千円 7千円 70
需要量 50 30 40  

文教工業としては,各倉庫から各販売所への総輸送コストが最小になるように商品を輸送したい.さて,どのような輸送計画を立てればよいか.

適当な(決定)変数を導入して,上記の問題を定式化し,最適な輸送計画を提案せよ.

 

演習9-6(続き)

文教工業には,3台の機械M1,M2,M3がある.これらを用いて加工できる製品は6種類あって,それぞれ1個当たりの各機械の処理時間および利益は以下の表のとおりである. また,各機械の1日の使用時間は10時間である.利益が最大になるような生産計画を立てたい.

  製品1 製品2 製品3 製品4 製品5 製品6
製品1個当たりの

処理時間(分)

機械M1 2 1 - - - 1
機械M2 - 2 3 2 - -
機械M3 - - - 1 2 1
1個当たりの利益(万円) 4 6 5 5 3 4

※表中の「-」は製造不可を示す

適当な(決定)変数を導入して,上記の問題を定式化し,最適な生産計画を提案せよ.

 

演習9-7(続き)

飛行中に互いに空中給油可能な,性能の全く同じ飛行機が3機ある(1号機,2号機,3号機).

3機ある飛行機で協力して3号機だけをなるべく基地から遠くに飛ばしたい.ただし,1号機と2号機は基地に戻らなくてはならない. どのような3機の飛行計画を立てればよいか.

適当な(決定)変数を導入して,上記の問題を定式化し,最適な飛行計画を提案せよ.

(出展:若山邦宏著:「飛行機を遠くまで飛ばす話」,オペレーションズ・リサーチ,vol.41,no3(1996)162-165)