効率の視点から見極める力士の実力と人気

             文教大学 情報学部 経営情報学科 袴田竜雄

 

研究テーマ

大相撲幕内における効率の視点からみる力士の実力と人気の関係を示す。人気が力士に与える影響とそれをうまく利用する力士像を示したい。

研究の特色

研究の特色として勝つという実績だけでなく懸賞金という人気を表す要素の両面で力士の比較をした。今年(平成11年)の場所毎の幕内全力士成績では特徴ある力士を取り上げる。そうする事によりある力士Aはある力士Bと比べてどれほど効率良く懸賞金を稼いでいるかを示す。そして現在(平成11年九州場所終了時点)の4横綱の3年間(18場所)での比較をする。いくつかの視点で大相撲の世界を分析し力士の人気における効率を表す。

 

研究結果

懸賞金は人気を示すバロメータであった。平成11年の勝率(勝星)と獲得懸賞金本数の関係をみていくと今年の相撲界が見えてきた。そして、人気が高いために勝つ事が少なくても懸賞金を他の大勢の力士より獲得している力士はいたのである。そして特徴ある4横綱の比較ではやはり同じ横綱という地位でも人気という要素により効率の良し悪しに違いがあった。そして、勝率(勝星)と獲得懸賞金本数の関係を表す事により相撲界の動きが見えてきた。勝率(勝星)と獲得懸賞金本数の関係から引退の近い力士の予想ができる可能性が出てきた。複数の場所で見ていき、ある動きをすればもう引退が近いだろうと予想ができそうである。