学校経営セミナー開始
『教育研究所ニュース』第14号 2000.12より
学校は、今、大きな曲がり角に立っている。ここ数年の学校制度に関する法の改正も急ピッチで進んでいる。少し見渡しただけでも、中等教育学校制度の創設、校長・教頭の資格改正、学校評議員制度の創設、職員会議の法制化、新「学習指導要領」における「総合的な学習の時間」の創設、そうして指導要録の大幅改正など大がかりな制度改革が進められている。学校内部のことだけではなく、教育委員会制度の改革もあった。行政改革の流れの中で間もなく文部省の機構改革も秒読み段階にある。以上のような改革に対応する場合、学校の教員には、従来の枠組みのみにとらわれない新しい発想やそれを推進する実践カが必要とされる。
こうした制度改革以外にも、学校には、諸問題が山積している。たとえば、いじめや登校拒否、子どもの虐待をする保護者の増加も学校にとっては見過ごせない問題である。
本セミナーは、こうした難しい学校の状況を踏まえ、21世紀の学校経営を担う中堅教員の実力を養う目的で実施されるもので、これまで5回のセミナーも、教育界から高い評価を受けている。参加者の評価や満足度も高い。セミナーは、講義中心の1期と、論文演習中心の2期とに分けて実施される。
2期の論文演習については、受講生には実際に小論文を書いてもらい、ベテランの指導者が添削指導するという実践的な内容となる。 (所長 平沢 茂)