秋も深まり、草木に降りる露が寒さで冷たく凝結したようになります。これを寒露と言います。「寒露」は暮らしの目印二十四節気の一つです。
暑さと寒さの移り変わりの季節なので、私たちの体も冬に向かって補うことが大切になってきます。中医学では秋を「金秋」といいます。「金秋の時に乾燥の気が盛んなり」と言葉があります。乾燥や風の影響が強くなって肺を傷つけるので、喉の渇き・鼻が乾く・皮膚の乾燥などの症状が現れます。
自然界ではこれからやってくる寒さに備え、木は葉を落とし根元には沢山の養分を蓄えて身を守り冬の準備を始めます。
私たちも冬の寒さに向かっての食養生が大切です。秋には豊富に出回るきのこ類や甘味の増したさつま芋・栗・くるみ・甘酸っぱい梨やぶどうなどで胃腸を助け、肺を潤し体の抵抗力をつけましょう。
また、からだを冷やさないようにし、睡眠時間を長めに、夜は早く寝て朝はゆっくり起きて陰陽のバランスを整えるようにします。
「二十四節気を楽しむ薬膳」薬膳健康づくり研究会 編著より(参考)
栄養科13回生 和田 俊子