文教大学女子短期大学部同窓会「芙蓉会」|コラム:5月の養生


コラム:5月の養生

 5月は、人間も自然も生命力あふれ元気いっぱいな季節です。
 また、新社会人・新入学生・職場環境・生活環境の変化に伴うさまざまな心身の負担、ストレスにより、「やる気がでない」「ふさぎこむ」などのうつ状態や食欲不振・月経不順などが現れやすくなります。
 これはこの時期に肝(五臓のうち肝の働きが盛んな時期)の気の流れが停滞して、気を上昇・発散させる働きが低下するため、精神や情緒に乱れが出てきている状態です。
 香りのある野菜やかんきつ類・お茶などで気の巡りを良くして、血液の循環を正常にし代謝を順調に行い、消化吸収を促進して心身のバランスを保ち、ストレスをためないようにすることが大切です。

<季節の食材>
1.温性・辛味なので、その発汗作用により体内の邪気を体表へ発散させる(とりすぎに注意)
葱・生姜・紫蘇・香菜 など
2.涼性・辛味なので、からだを冷やす性質がある
菊花・ミント・葛きり・ハブ茶 など
3.怒りっぽい時や精神が不安の時に
そば・粟・豆腐・せろり・白菜・きゅうり・トマト・ゴボウ・茶など
4.臓腑の働きの気を補い消化を助ける
米・ハト麦・牛肉・鶏肉・鱈・鱸・山芋・じゃが芋・南瓜・いんげん・そら豆・椎茸・など
5.血を補い、体内の正常な水分を補う
ほうれん草・にんじん・落花生・いか・レバー・アスパラガス・いちご・牛乳・卵・など
6.気を巡らせる
玉ねぎ・らっきょう・かんきつ類・ジャスミン・陳皮・グリンピース・そばなど

「二十四節気を楽しむ薬膳」薬膳健康づくり研究会 編著より(参考)

栄養科13回生 和田 俊子