お知らせ
研究科について
研究科長挨拶
グローバル化の進展に伴い、文化の多様性が加速度的に進む中、多文化間の交流と共生に向けた叡智ある相互理解に対する積極的な取り組みが時代の要請となっています。このような時代の要請に応えるため、文教大学大学院言語文化研究科修士課程は1999年に文学部の三学科(日本語日本文学科・英米語英米文学科・中国語中国文学科)を基盤に創設されました。創設以来、言語文化専攻という1専攻の中に相互に関連する地域言語文化研究と第二言語習得研究の2コースを設け、コース間での密接な関連を保ちながら国際的な視野を持ち、広い教養と専門的技能を持った高度な専門的職業人の養成に取り組み、これまで100名を超す人材を世に送り出してきました。修了者の進路は世界に広がり、中国や韓国などの大学の教師をはじめ、国内の大学や高等学校の教師、図書館の司書、公務員、出版社の編集者を含む企業就職者など多彩です。博士課程に進学して研究を深め、研究者の道を目指す者も少なくありません。
13年の充実と発展を経て、将来へ向けてさらに高く飛び立つべく、本研究科は修士課程の実績を踏まえ、さらに修士課程をとりまく社会的な新しいニーズに鑑み、2012年4月より博士後期課程を開設しました。言語研究領域と文化研究領域の高度な学術研究能力と教育実践能力を身につけ、広い視野と豊かな国際感覚をもって国内外の大学や研究機関等において指導的な役割を果たせるような人材を養成するという新たな取り組みを始めました。
留学生が全入学者数の約半分を占めるというのが本研究科の特色の一つです。留学生の出身地域は北東アジアをはじめ、東南アジア、東欧、西欧などに及び、グローバル化が加速する中、様々な国からの留学生との日常的な接触を通して、異なる文化や価値観について比較横断的に考察する機会を得、国際人としての幅広い知見を養うことが可能です。
ことばは、世界中の人と人との間に理解の橋を、そして文化と文化との間に交流の橋を架ける最良にして最大のかぎです。ことばの力を愛し、ことばの賢明な使い手になりたい人、異文化交流と国際理解を体験し、実践したい人、ことばをめぐる高度な学術研究能力と教育実践能力を身につけたい人、言語文化研究科は積極的に応援します。
言語文化研究科長
蒋 垂東
教育研究の内容
言語文化研究科は修士課程と博士後期課程から成り立っています。 修士課程は、一つの専攻の中に、互いに関連する二つの分野(コース)を設けています。地域言語文化研究コース(日本語圏・英米語圏・中国語圏)は、それぞれの言語地域の文学や、表象芸術としての演劇・映画などの研究を通して、言語による文化を考究しようとするものです。第二言語習得研究コースは英米語、中国語、日本語を母語としない人のための日本語の三つの分野を第二言語という観点で統一把握し、その理論的研究を行なうとともに、教授技能を高めようとするものです。 博士後期課程は、本研究科発足以来培ってきた言語文化を重視する基本姿勢を修士課程から継承し、言語研究領域では、言語学や第二言語習得研究、日中言語比較対照研究など言語研究の専門分野を持ち、それぞれの分野の先端的な研究を探求しつつ、これらの言語研究分野の相互の連携を目指します。文化研究領域では、日本の文化・文学を中核として、英語圏文化・文学や中国語圏文化・文学、さらには比較文化特殊研究の専門分野をもち、それぞれの専門分野の先端的な研究成果と連携しつつ、多文化時代に相応しい日本文化・文学の専門的見地からの研究成果と国際貢献の実現を目指します。
教育課程
修士課程では、言語文化に関する広い教養と専門的能力を修得できるように、共通科目と二つのコースという形で教育課程を編成しています。共通科目は本研究科全体の基盤として、言語ならびに言語文化に関する基礎的理論を学ぶとともに、これからの時代を開くための先端的科目を開設します。地域言語文化研究コースでは、各地域の文学ならびに言語芸術(上演芸術)の研究を通して、言語文化についての高度な専門的能力を修得するための科目を開設します。第二言語習得研究コースでは、それぞれの言語についての個別的研究とそれらを統一的に把握する理論的研究を併せ学び、高度な専門的技能を持つ職業人となるための科目を開設します。二つのコースとも、自立した内容をもっています。 博士後期課程では、広い視野と豊かな国際感覚をもち、言語文化分野における高い研究能力と問題解決の実践能力を兼ね備え、多文化社会で指導的な役割を果たせる人材の養成に密接につながる言語研究の領域と文化研究の領域を統合させた言語文化研究を行う教育課程を編成し、言語研究領域では、日本語教育に関する高い研究能力と効果的な問題解決能力の養成およびこうした能力の養成と密接な関連をもつ言語学、第二言語習得研究、対照言語研究など言語研究の専門分野の先端的な研究を深めるための科目を開設します。文化研究領域では、日本文化の特質を深く探求し、幅広い視野と高度な文学的な見識を備え、自立した高い研究能力を養成するための科目を開設します。 なお、本研究科開設の目的に合わせ、両コースにわたる履修が必要です。
修了要件及び履修方法
修士課程の修了要件は、本研究科に2年以上在籍し、指定の方法に従って30単位以上を修得し、さらに、必要な研究指導を受けて、修士論文を作成し、その審査及び最終試験に合格することです。 博士後期課程の修了要件は、本研究科に3年以上在籍し、指定の方法に従って16単位以上を習得し、さらに、研究指導を受けて、博士論文を作成し、その審査および最終試験に合格することです。 単位の履修方法 修士課程では共通科目から4科目8単位以上、選択したコースから6科目12単位以上、他のコースから2科目4単位以上、以上の条件を満たして30単位以上修得する必要があります。博士後期課程では選択必修科目から3科目12単位以上、選択科目から2科目4単位以上修得する必要があります。 いずれの課程でも、学生は原則として、自らの研究計画に基づき、研究科が指定する研究指導担当者の中から、主指導教員を選択できます。 研究指導は、主指導教員が予め定めた時間に、研究内容・経過等に関する学生との対話を通して行なわれます。
学位
本研究科の修士課程を修了した者には修士(文学)の学位、博士後期課程を修了した者には博士(文学)がそれぞれ授与されます。
入試案内
言語文化専攻 修士課程
<募集人員>Ⅰ期・Ⅱ期(海外募集)・Ⅲ期合わせて10名
学生募集要項は、文教大学入試情報サイトより公開中です。
※文教大学入試情報サイトに移動します。
※大学院入学試験要項はこちらから。
言語文化専攻 博士後期課程
<募集人員>Ⅰ期・Ⅱ期(海外募集)・Ⅲ期合わせて2名
学生募集要項は、文教大学入試情報サイトより公開中です。
※文教大学入試情報サイトに移動します。
※大学院入学試験要項はこちらから。
大学院案内資料請求
「大学院案内」資料をお求めの方は、以下よりお問合せください。
文教大学入学センタ-
〒253-8550 神奈川県茅ヶ崎市行谷1100
TEL:0467-54-4300
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研究交流
北京外国語大学との教育連携による「東アジア地域グローバル人材育成プログラム」により、博士後期課程の学生を対象として、1年間に双方各2名まで受け入れ可能です。受け入れ大学で研究調査または教育実践を行うことを目的とする研究交流プログラムです。
交換留学
北京外国語大学との「交換留学に関する覚書」により、本研究科の学生を対象として、1年間に双方各2名まで受け入れ可能です。期間は半年または1年間で、留学期間は所属大学の在学期間として算定されます。留学中の授業料は相互に免除し、修得した単位は所属大学の単位として認定されます。
海外研修
文学部主催の「中国日本語教育研修」と「シドニー大学日本語教育研修」に参加して、主導的な立場から日本語教育実践活動のコーディネーターなどとして経験を積むことができます。参加者には本研究科の共通科目「言語文化実地研修」(2単位)の単位が与えられます。この他、文学部の海外研修プログラム「中国短期語学・文化研修」などに参加して研究活動に必要な語学能力を向上させる機会もあります。
特別講義
協定校である北京大学、北京外国語大学、韓国外国語大学との教育交流の一環として、相手先大学の教員による特別講義を実施しています。学生は日本に居ながらにして海外の一流の研究者の講義を受けて、視野を広げることができます。
教育上特別措置
本研究科の社会人入学選考で入学した学生および社会人入学選考の出願資格を有する一般入学選考または留学生入学選考で入学した学生を対象に、「教育上特別の必要があると認められる」教育方法を導入しています。 この制度では、対象となる学生は、所定の手続きを経て修士課程では1年間、博士後期課程では原則2年間を限度に、研究指導などの授業を学期の始めまたは終わりの期間、休業期間中など通常の授業期間以外の時間に対面またはオンラインで行うことを申請することができます。
免許・資格
免許
中学校教諭一種免許状「国語」・高等学校教諭一種免許状「国語」と中学校教諭一種免許状「英語」・高等学校教諭一種免許状「英語」を所有している本研究科の学生は、本研究科の教職科目24単位を修得することで同じ一種免許の専修免許状を取得することができます。取得できる専修免許状の種類は下記の通りです。
- 中学校教諭専修免許状「国語」
- 高等学校教諭専修免許状「国語」
- 中学校教諭専修免許状「英語」
- 高等学校教諭専修免許状「英語」
二種免許状所有者には、本学文学部の教職科目を履修することで、一種免許状に上進する道が開かれています。本研究科の教職課程を併せて履修することにより、修了時には専修免許状を取得することができます。
また、本研究科が指定する6科目12単位以上を修得すれば、取得した専修免許状には、「教科名称」の他に教科領域に関連してどのような分野を専門的に学修したかを記載することができます。記載できる分野は下記の通りです。
- 中学校教諭専修免許状「国語」→「日本語教育」又は「国語教育」
- 高等学校教諭専修免許状「国語」→「日本語教育」又は「国語教育」
- 中学校教諭専修免許状「英語」→「英語教育」
- 高等学校教諭専修免許状「英語」→「英語教育」
資格
教育職員免許状を取得している本研究科の学生は、本学教育学部の科目を聴講し、所定の5科目10単位を修得することにより、学校図書館司書教諭の資格を取得することができます。
修士課程
地域言語文化研究コースと第二言語習得研究コースの2コース制をとり、所属コースに偏ることなく、言語にかかわる専門的な知見を総合的に習得します。

博士後期課程
修士課程の2コースを統合させ、高度な学術研究能力と実践能力を習得します。広い視野と豊かな国際感覚をもって国内外の研究機関で指導的な役割を果たせる人材養成を目指します。

研究コースのイメージ

研究領域のイメージ

紀要
年1回発行。世界各地のさまざまな言語と文化にかかわる論文と研究報告、当該年度の研究活動の報告を掲載します。
募集要項
※2024年度の募集は締め切りました。
Archive

奨学金制度
◎奨学金
1.文教大学大学院奨学金
専門分野において優れた研究者・専門的職業人の育成に資することを目的とした本学独自の給付型大学院奨学金があります。人物、学力ともに優秀で、健康であり、学資の支弁が困難な人物を対象としています。日本人学生を対象としたものと私費外国人留学生を対象としたものの2種類があります。
受給資格:標準修業年限内の在籍者
金 額:授業料全額または一部
募集期間:毎年4月(2年生対象)、10月(1年生対象)
2.日本学生支援機構(JASSO)
・日本人学生が対象
第一種[無利子]:月額50,000円、88,000円から選択(返還免除制度有り)
第二種[有利子]:月額/8/10/13/15万円から選択
・私費外国人留学生が対象
学修奨励費(給付):月額48,000円
3.私費外国人留学生が申請できるその他の奨学金
・日本政府(文部科学省)国費外国人留学生奨学金
修士課程 月額144,000円
博士後期課程 月額145,000円
・ロータリー米山記念奨学金
受給期間、修士課程:1年、博士後期課程:1年又は2年
月額140,000円
・平和中島財団外国人留学生奨学金
月額100,000円(修士課程以上)
◎学納金免除
文教大学私費外国人留学生学納金減免制度
人物、学力ともに優秀で、経済的理由により修学が困難な私費外国人留学生の経済的負担を軽減するのが目的です。標準修業年限内の在籍者で、かつ本学を通じて採用された学外の奨学金を受けていない者を対象とし、所定の手続きを経て授業料の3割を限度に減免する制度です。
ティーチング・アシスタント制度
大学院に在籍する優秀な学生に対し、教育的配慮の下に教育補助業務を行わせ、大学教育の充実および指導者としてのトレーニングの機会提供を図るティーチング・アシスタント(T・A)制度を設けています。
この制度では、言語文化研究科の博士後期課程の学生は、専門分野に係る修士課程または学部の演習科目、修士課程の学生は学部の演習科目で教育補助業務を担当することができます。また、日本語教育を専攻する本研究科の学生は、外国人留学生別科の日本語教育科目の教育補助業務を担当することもできます。
T・A制度の対象者は、学校法人文教大学学園の契約職員となり、就業規則に従って、業務内容に応じた報酬を得ることができます。
学会参加補助
学生の費用負担の軽減を図り、修学を支援する目的により大学院の学生の研究活動の一環として学会に参加する場合の補助制度を設けています。
この制度では、言語文化研究科の学生は毎年1回、学会に参加するための旅費交通費と学会参加費の実費の補助を申請することができます。
補助対象項目は、交通費、宿泊費、学会参加費で、補助金額は、参加のみの場合は15,000円までで、発表する場合は20,000円までです。
準研究員
言語文化研究科は、学生の研究能力の向上および研究者としてのステップアップを支援するための支援措置を導入しています。
博士後期課程の学生は研究指導教員の推薦を受けて、言語文化研究科付属言語文化研究所の準研究員として研究員との共同研究に参加することができます。準研究員には言語文化研究所の紀要『言語と文化』(査読付)の投稿資格が与えられます。
図書館
図書館では、次のサービスを通じ大学院生の研究を支援しています。
研究に必要な資料の貸出
資料は合計30点まで貸出可能です。
図書の場合は何度でも貸出延長ができます。
文献情報データベース等の利用
心理学、文学、語学、言語関係の欧文の文献データベースであるPsycINFO、LLBA、MLAなど学内ネットワーク接続のPCから利用できます。また、日本の学術文献データGeNiiも同様に利用できます。
電子ジャーナルの利用
Academic Search EliteやProquest、PsycARTICLES、SocINDEX with Full Textなど、欧文の電子ジャーナルのパッケージが利用できます。
文献の取り寄せ
図書館が所蔵していない資料が必要な場合、他大学や他機関の図書館から取り寄せます。(論文コピーを取り寄せる場合は、実費がかかります)
インターネットPCの利用
図書館に設置してあるインターネットPCを開館時間中自由に利用できます。(利用が競合した場合は調整します)
※これ以外のサービスもあります。詳しくは図書館にお問い合わせください。




院生室
専用の院生室があり、その他演習室も活用できます。パソコンをはじめ、OA機器の設備が充実しています。院生には心地よい居場所で、朝から夜までよく利用されています。



