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第三章 アルバイト状況
3.1 文教生のアルバイト経験
ここでは、アンケート回答者である文教大学および文教大学短期大学入学後のアルバイト経験について述べていきたい。大学生のアルバイト経験の特徴やアルバイト探しについて検証していきたい。
(1)アルバイト経験の有無
下の図3-1を見ればわかるとおり90%以上の人が大学入学後にアルバイトの経験があることがわかった。職種はそれぞれで、コンビニエンス・ストアーの店員や飲食店の接客・調理が多く挙げられていた。中には選挙の手伝いや、文教大学の教務課や入試課の手伝いなど変わった職種もあった。また、一人で二つ以上経験している人が47人もいた。大学入学前にアルバイト経験がある人は、68.2%と回答者の半分以上の人が入学前にもアルバイト経験があった。
学年別で見てみよう。大学1年生は大学生活になれていないためか少なく、また4年生も就職活動のためか少なかった。反対に大学生活にもちょうどなれた頃も合ってか、大学2年生は45.9%、3年生は29.4%と多かった。そして、短大生は1・2年生とも1?3.5%とかなり少なかった。
図 3-1 大学入学後のアルバイト経験の有無 (n=85)
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次に、アルバイトの細かい条件について検証していきたい。6つについてアルバイトの現状について聞いた。
(2)期間
長期(3ヶ月以上)の人が60.6%いた。そして、短期(3ヶ月未満)のひとが39.4%だった。長期の職種は先ほど述べたコンビニエンス・ストアーの店員や飲食店の接客や調理などが多かった。そして、短期の職種はイベントスタッフや警備員や文教大学の入試の手伝いなどが多かった。
(3)通勤時間
家からのアルバイト勤務先への通勤時間だが図3?2をみればわかるように家から30分以内が60.6%と全体の半分以上を占めていた。また、反対に家から1時間以上かかるひとは6.1%とかなり低いことがわかった。このように、家の近隣でアルバイトをしている人がかなり多いということがわかった。これは学生のため、学校から帰ってきてアルバイトに行くのなら自分の家から近いほうが通うのが楽だから30分以内で通えるところが多いのだろう。
図 3-2 通勤時間 (N=132)
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(4)勤務時間と勤務ペース
勤務時間は、6?8時間以内が53.8%と一番多く、次に5時間以内が31.8%、そして9時間以上は14.4%が1番少なかった。勤務のペースは、週に3?4回というペースが50%と全体の半分をしめていて、次に週1?2回が18.2%、そして特に決まっていないが13.6%という順になっていた。やはり学生ということもあり学生生活に支障がない程度といえる範囲内の結果となった。また、特に決まっていないという回答が多かったのは先に述べたように職種に関することにあると思う。例えば文教大学に入試課や教務課の手伝い、選挙の手伝いなどは短期アルバイトなので定期的には仕事がない。また、職種の中でも多くあがっていたイベントスタッフはイベント事がないと当然仕事がないので特に決まったペースでアルバイトができないのだ。(5)時給
751円?900円が57.6%と一番多かった。次いで901円?1200円以上が22%、750円以内が16.7%という順になった。また、以外にも1201円以上は3.8%と非常に少なかった。まず、751円?900円そして901円?1200円が多かったのは大学生ということもあり、高校生のときにできなかったアルバイトをできるようになったことや年齢とともに時給が上がるのでこれは妥当の結果だった。しかし、750円以内が多いのは土地的なこともあると思う。茅ヶ崎は横浜や東京に比べて物価も安い。そのため、必然的にアルバイトの時給も低くなっていく。また、文教大学の手伝いアルバイトは時給が750円と安く設定されている。前に述べたような結果750円以内が1201円以上よりも多い結果となったといえる。
(6)職種の分類
職種が専門的か普通の職種かである。普通の職種が93.2%と圧倒的に多くしめられていた。専門的な職種というのは、例えばwebデザイナーなどのようにある程度の専門的知識がないことには働くことさえできないというものがある。いわゆる特殊的な知識や技能を必要とする職業である。やはり学生のためか、あまり専門的な職種をアルバイトとしてやっている人は6.8%と少なかった。
3.2 アルバイト探しの情報源
大学入学後に経験したアルバイトは何を情報源として探したかという問では無料のアルバイト情報誌が29.5%と一番多かった。次いで店頭のポスターが18.9%、友人・知人の紹介が18.2%と多かった。そして、携帯電話インターネットや普通の有料誌はまったく利用されていなかった。また、それに等しいのがパソコンインターネットと有料アルバイト情報誌の0.8%である。この結果から見てわかるように地域密着型の情報媒体が利用されやすく、またお金や手間や時間がかかるものはあまり利用されていなかった。
しかし、この少ないパソコンインターネットや有料アルバイト情報誌はそれぞれ家庭教師やイベント設営などといった検索を必要とする職種であることがわかっている。
図 3?3
実際に利用したメディア (N=132)![]()
3.3 アルバイトを探すときの重視する条件
探すときに重視した条件である。まず、時給は非常に重視しているが34.1%と多かった。また、重視していない人が13.6%と一番低かった。やはり、そこまで重視していなくても少しは時給を重視しているようだ。次に、勤務地域は非常に重視しているが42.4%と多かった。また重視しているも33.3%と次いで多く、重視していない人は7.6%と一番低かった。3つ目に、勤務時間は重視するが37.9%と一番多かった。また、重視しない15.2%と非常に重視するが17.4%と同じくらい低かった。勤務時間はそこまで重視されていないようだ。4つ目に勤務期間は、重視しないが36.4%と一番低かった。また次に多かったのはやや重視する31.8%だった。一番低かったのは、非常に重視するで12.9%だった。勤務期間はほとんど重視されていないことがわかった。5つ目に業種は、重視するが36.4%と一番多くついで非常に重視するの24.2%だった。また、重視しないが17.4%と一番低かった。人によって度合いは違うが、少しは重視していることが伺える。最後に待遇だが、重視するだ38.6%と一番多かった。次いで多かったのがやや重視するで31.1%だ。一番低かったのは非常に重視するで12.9%だった。このようにアルバイト探しのときに重視されているのは、時給や業種などではなく「 勤務地 」であることがわかった。また、勤務期間や待遇はあまり重視されていないことがわかった。
3.4 アルバイト経験の特徴
アンケート回答者のアルバイト経験を見てみると次のことがわかった。
・ とにかく、勤務地域が重要な条件でなるべく自分の家の近隣で働きたい。
・ 勤務時間、ペースともに学生生活に支障がない程度にやっていて、しかも一つのところを長期で勤務している。
・ 時給は、特別低いわけでもなく特別高いわけでもない。
・ そして、接客などの一般的な職種をしている。
・ 情報源は、無料アルバイト誌や店頭のポスターなどの「 地域密着型 」のメディアが利用されることが多い。次の第四章では第三章の結果をもとにアルバイト探しにおける情報源の利用動向などを探っていきたい。
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