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研究の概要

1.研究の背景と目的

  私は海外旅行に行ったことがない。テレビ番組や雑誌で紹介されているのを見て、「いいな」と思っても、不思議なことに実際に行く気は全くない。なぜだろうと考えたときに、私の旅行の目的は帰省する(といっても祖父母の家に行く)ことか、大好きな温泉に行くこと、おいしいものを食べることだとだからだ。おしいものは間違いなくおいしいものがいいし、アクシデントには自分で対応できる範囲がいい。そんなことからか、なんとなく保守的な私は国内旅行を好んでいる。大学生になってから、旅行に行く機会が多くなった気がする。思い返してみると、1年生のときから何かつけ友達と旅行に行った。春休みはは温泉、夏休みは避暑やテーマパーク、冬休みははスキーやスノーボード。高校生のときよりも、大学は休みが長く、旅行に行きやすい環境にあり、またアルバイトや一人暮らしの人は親からの仕送りなど、使える金額が増えたということも、旅行に行きやすい要因であると思う。
 友達と何人かでのグループ旅行が多く、みんなの意見を誰かがまとめて宿泊先だけを決めたり、テーマパークだけ決め、自由な行動をとり易いような旅行が多かった。人数が多くなればなるほど自由な行動がとりにくくなり、旅行会社のパックなどの商品を利用するほうがみんなをまとめる点で有効だった。
 大学4年間を通してみて、その一つ一つの旅行は人数、行き先、行動などにおいて多種多様であった。
 インターネットを利用することによる観光事業の将来性が期待されている。
 平成13年度の観光白書(社)日本旅行業協会の調査によれば、インターネットユーザーの約8割が旅行関連サイトを見たことがあり、利用方法としては、「旅行情報の収集」「宿泊施設の検索」が上位を占めている。
 また、約4割が旅行関連サイトを通じて予約した経験がある一方で、旅行費用の支払いをした人は13%にとどまっている。
 インターネットでの予約や支払いをした理由としては、「時間帯を選ばない」「情報を収集しやすい」「申込みの時間を節約できる」「検討に時間をかけられる」等時間を理由に挙げる人が多い。
 実際、交通機関や旅行会社、宿泊施設等でインターネットによる情報提供や予約受付、さらには決済等が可能なサイトも出現してきている。宿泊予約サイトは昨今多く開設されてきている。さらには、ネット上でしか扱っていない割安の国内線ネット割引運賃や、パック旅行商品の導入や、携帯画面での飲食店での割引クーポンの発行も行われている。航空会社共同サイトや旅行会社共同サイト、鉄道・航空・旅行会社共同サイト等というような企業間の連携サイトによる販売チャンネルの拡大も進められてきているとともに、また各航空会社の様々な運賃を比較して購買できるサイトも生まれている。このように、インターネット取引は急速に拡大しており、利用者の利便増進をもたらしている。

 そこで、インターネットは旅行にどのような影響を与えているのか、また、インターネットを利用するとどのようなメリットがあるのかということを疑問に持ち、調査しようと思った。

(調査項目)
@旅行にインターネットを利用することによって、旅行の仕方がかわったか。
A旅行にインターネットを利用する人とそうでない人はどのような差があるか。


2. 研究の方法

以上の@とAを調べるにあたり、次のような調査を行った。

・ 調査時期   2002年11月下旬
・ 調査対象   文教大学学生
・ 調査方法   手渡しによるアンケート調査
・ 調査人数   120人
・ 有効回答数  103人