今回の調査のまとめと今後の課題についてATM、MMK別に考え、最後にコンビニの利用と合わせてまとめてみようと思う。
1.ATMの利用について
ATMの利用頻度は調査してみて高いものであることが実証できた。コンビニATMの利用・認知度も7割を超え、消費者に浸透していることが分かった。
しかし、コンビニATMのヘビーユーザーというのは存在しないというのは現実だ。すなわち消費者は万が一のためのコンビニATMという気持ちのほうが強いのである。より身近にコンビニATMが利用されるためには手数料の無料化・引き下げ、取扱銀行を増やすこと、また多く利用されなくとも全店に設置することにより、消費者にATMがコンビニに設置されているという安心感を与えるものになることが必要だ。
2.MMKの利用について
調査でMMKの利用経験は4割程度で、コンビニATMに比べると若干少ないという結果であった。利用されているサービスもチケットサービスが主でほかのサービスはあまり利用されていないということが分かった。
しかし利用度は少なかったが、利用している人はヘビーユーザーが多く、満足度は高い結果が出た。また、MMKに力を入れているローソン、ファミリーマートでは、いつも利用していないチェーンでもMMKのおかげでの集客が見込めるということがわかった。しかしセブンイレブンではATMの利用こそチェーンの多さという強みで多かったが、MMKの分野では目立った結果が出なかった。今後はもっと認知度・利用度をふやし、MMKのユーザーを増やせばコンビニの集客につながるのではないだろうか。
3.コンビニ利用とATM・MMK
コンビニエンスストアがますますこれから進化していくためには、EC事業の拡大をはじめとして情報化サービスを進めていくことになるだろう。その過程の1つとして今コンビニではATM・MMKの設置が始まっている。ATM・MMKの設置は消費者が便利になるのはもちろんであるが、それらを目的とした集客、また集客ついでの買い物等も期待できる。
そして何よりもコンビニは将来、生活の中継点としての役割を担っていくだろう。ATM・MMKの設置はまさにその第一歩として利用されているのである。例え多く利用されなくても生活の安心できる場所としてコンビニの存在というものは大きいといえる。
<参考文献>
・加藤直美 著 「コンビニドットコム」 (商業界)
・月刊コンビニ (商業界)
・農林中央金庫ホームページ http://www.nochuri.co.jp/report/pdf/k0101b.pdf
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