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2.2 ファッションの参考になる人

(1) 芸能人を参考にする度合

ファッションを真似したい芸能人が「いる」と答えたのは回答者111人中約20%しかいなかった。その約20%の人にどの程度参考にするか聞いたところ、以下の図2−2−1となった。


  
 「真似したい芸能人がいる」と答えた人自体約20%しかいない中で、「全て参考にしている」と答えた人は4%ほどしかおらず、芸能人の着ているものを忠実に真似て参考にしている人はごくわずかな人だと言える。「たまに参考にしている」人が最も多く約77%だった。

 「参考にしている芸能人」の名前は、女では優香が2票、ジュディアンドマリーのユキが2票、他に1票ずつ、安室奈美恵、深田恭子、深津絵里、アブリルラビーン、松嶋菜々子、aiko、久本雅美、YOU、長谷川京子、辺見えみり、モデルの横山由貴、SHIHO、EMI、男ではアンディラウ、岡田義徳、ユースケサンタマリア、などの名前が挙がった。

 やはりモデルの名前や、昔からテレビや雑誌などでおしゃれだと言われる芸能人の名前などが挙がったが、参考になる人は広く分散している。
 

(2)芸能人を参考にする度合と現在の系統

 芸能人のファッションを参考にする度合を現在のファッションの系統別にすると以下の図2−2−2になった。ちなみに、芸能人のファッションを「全て参考にする」と答えた人が一人だけ「個性派」の人でいたが、一人だけでは参考にならないので省略した。

 「たまに参考にする人」で一番多かったのは「カジュアル系」で約6割を占めた。次いで「複数系統を着る」「お姉系」となった。

 「複数の系統を着る」人は、唯一「たまに参考」の約23%を占め、また「全く参考にしない」という人はいなかったことからも、やはりいろいろな芸能人を少しずつ参考にしているから複数の系統を着るのだと考えられる。
 

(3)最も参考にする周囲の人

 友達や身の回りの人のファッションを参考にすることがあるか聞いたところ、「全て参考にする」と「時々参考にする」を合わせて「参考にする」人は約9割もいた。芸能人の参考頻度に比べ、明らかに高いといえる。その約9割の人に、最も参考にする周囲の人は誰かを聞いた結果を図2−2−3に示す。

 「友人・仲間」が最も多く39%、次いで「街で見かける人」が38%だった。「親しい友達」と「友人・仲間」を合わせると約6割にもなり、「友達」を参考にしている人が芸能人を参考にしている人よりも明らかに多いと言える。

 また、「友人・仲間」と「街で見かける人」を合わせると77%にもなる。これは「親しい友達」はいつも一定の決まった人であるが、ある程度距離感がある人の方が、いろいろな人を数多く見ることができるので、自分に合った参考にする人を見つけやすい為と考えられる
 

(4)周囲の人の参考度合と友達の同化圧力

 ここでの同化圧力を以下のように定義する。

同化圧力:周囲の友達が自分以外全員同じ系統のファッションを着始めた場合、
     自分もその系統に同化しなければならないと感じる圧力の度合

 もしよく遊ぶ友達が、自分以外の全員同じ系統を着始めたら自分はどうすると思うか聞いたところ、「自分もその系統を着る」と答えたのは約10%、「自分だけは今のまま」と答えたのは約60%、「その服装による」と答えたのは約30%だった。それを周囲の人の参考度合別にすると以下の図2−2−4となった。

 周囲の人のファッションを「全て参考にする」と答えた人で、友達が自分以外全員同じ系統を着始め たら「自分もその系統を着る」と答えた人が1人いたが、1人だけでは参考にならない為、省略した。

 やはり周囲の人を「全く参考にしない」人のうち約9割が、もし周りの友達が全員同じ系統を着始めても「自分は今のまま」と答え、周囲の人の影響を受けないだろうと思っている。

 周囲の人を「時々参考にする」人のうち、最も多いのは約56%で「自分は今のまま」と言っているが、10%とわずかながらも「自分もその系統を着る」と言う人もおり、また、33%もの人が「服装による」と、状況をみて判断しようとしている。

 従って1割は同化圧力を強く感じる人たち、3割は感じ方が少々弱い人達で、全体としては4割程度に同化圧力を感じる人がいる。



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