<まとめ>
・インターネット利用状況においては、ブロードバンド利用者が増加しているため、インターネット接続時間も増加傾向にある。
・口コミサイトを利用している人は約6割強で、予想よりも少なかった。また、口コミサイトは閲覧がほとんどで、書き込みをした経験のあ る人は2割であった。その2割の人の性格等を分析してみた結果も、今回の調査では統計的に有意な結果は出なかった。
・口コミサイトを見て、実際に製品・サービスを購入した経験のある人は約4割であったが、その中でも、購入した動機において、口コミ をみる以前から購入予定があったと回答している人が37%となっているので、口コミサイトが直接の購入動機となったという人はそれほ ど多くはない。しかし、購入経験のある層においては、口コミサイトを見る目的が購入する製品・サービスについて調べるためという回 答が多くあげられた。
・口コミを信じることが多いですか、という設問では、回答は予想通り、「時々は信じる」に集中した(約7割)。しかし、性格やインターネ ットに対する印象などで分析した結果、有意差のある結果を得ることができた。耳にした口コミを他者に伝える事が多いですか、とい う設問においても同様で、「数人に伝える」に回答が集中した(約8割)。
・インターネット上の口コミ/インターネット以外の場での口コミの違いを明確にすることが出来なかった。
・口コミサイトを利用する人の特徴としてあげられるのは、情報追求度が高いことや、様々なことを知っていたいという欲求が強いという ことである。だが、全体としては口コミサイトを見る目的として多かった回答は目的意識が薄い項目であった。しかし、購入の経験の 有無別で見ると、購入経験者は比較的目的意識をもって口コミサイトを見ているということもわかった。
・はっきりとした調査目的・仮説・調査項目をたてておくことで、後々、よりはっきりとした分析結果が現れてくるので、その点が今回の調 査では不足していたと思う。
・上記と関連して、このことから、不必要な設問や、逆に必要な設問が欠けているという様なこともあり、その点も改善していかなければ ならない。
・授業時間を使っての調査票の回答依頼をする際は時間に余裕をもってアポイントをとっておくことが必要である。直前に依頼をしてし まった為に許可を得ることが出来ず、調査票の配布・回収に手間取った。
・データ分析の際、手当り次第に集計をし、思わぬ結果を得る事も出来たが、不必要なものも多くあったので、調査の目的や、どのよう なデータが欲しいのかを考えて分析する必要がある。
引用文献・参考資料
・@cosme (http://www.cosme.net/)
・株式会社 アイスタイル (http://www.istyle.co.jp/)
・心理学ショートショート (http://www.shinrigaku.com/)
・杉本徹雄「消費者理解のための心理学」福村出版
・ 川上善郎「セレクション社会心理学ー16 うわさが走る 情報伝播の社会心理」
サイエンス社
・思考心理学者 樺旦純「騙される人騙されない人「思い込み」の心理学」PHP研究所
・精神科医北里信太郎「騙す人の心理 騙される人の心理」三笠書房