1.1 研究の背景と目的
映画の特別映像、コンサート放送など、現在ストリーミング配信で閲覧できるコンテンツが、続々と揃いつつある。また、ストリーミング配信サービスの開始から数年が経過し、その認知度と利用度も年々増加傾向にあるようだ。1.2 研究の方法
そこで、ストリーミング配信がどのくらい認知され、利用されているのかを、調べてみることにした。
(1)進捗経緯
・7月:研究テーマ決定。参考資料の収集。
・9月:ゼミ合宿において、調査票最終案完成。
・10月:学内にて、調査票の配布、回収。調査票の集計。単純集計結果報告。
・11月:集計終了。研究報告論文作成。
・12月:研究報告論文提出(1回目)。グラフの追加や修正。
・1月:研究報告論文提出(2回目)。
(2)調査の概要
〔調査の意図〕
・ストリーミング配信の認知度と利用度〔調査対象者〕
・ストリーミング配信を利用した理由と利用しない理由
・インターネット限定CMの認知度と閲覧の有無、それに対する意見
・ストリーミング配信と広告機能
・ストリーミング配信に対する満足度
文教大学生
〔調査方法〕
直接手渡し
〔主な質問項目〕
・ストリーミング配信利用の有無〔配布数と回収数〕
・ストリーミング配信利用頻度
・ストリーミング配信を利用したきっかけ
・ストリーミング配信で、どのようなコンテンツを閲覧したことがあるか。
・情報源としてのストリーミング配信の機能(CD購入、映画鑑賞において)
・現段階でのストリーミング配信サービスに対する満足度
配布数:130枚 回収数:117枚
社会学入門(5501教室)約70枚、パソコン室(メディア棟)、厚生棟 約30枚、
サークル、友人 約30枚 配布
〔その他の調査の特徴的な点〕
・現在、一部の製菓や飲料メーカー、自動車メーカーにおいて、インターネットでしか見ることのできない、オリジナルショートムービ ーやインターネットドラマの配信を行う企業が登場した。1.3 成果の概要
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そこで、それらのサービスの認知度と利用経験、それに対する意見などについても調べてみた。
・ストリーミング配信の映像(利用)が、今現在気になっている映画や楽曲に興味を持ったきっかけになっているか、さらにはストリーミ ング配信が劇場での映画鑑賞やCD購入のきっかけの一つになっているかを調べてみた。
ストリ-ミング配信の利用実態の調査から明らかになった主な点を、下記に挙げる。・ストリーミング配信利用経験者は6割を超え、インターネットの利用頻度が高い人ほど、よく使う傾向が顕著である。
・ストリーミング配信の利用頻度の平均は週1.5回であり、見る度合いの高いコンテンツの平均時間は6.6分である。
・ストリーミング配信は、CD購入や映画鑑賞を促進するが効果あり、利用頻度の高い人ほどに、その傾向は顕著である。
・インターネット限定CMの評価は上々、今後ますます増えると思われる。
・ストリーミング配信の利用満足度は、満点が5割弱、不満が2割弱、不明が3割強で、無料ではあるが一定の満足水準を実現してい る。
・閲覧頻度の高いコンテンツの上位は、楽曲試聴(60%)、映画の予告(50%)、プロモーションビデオ(40%)、テレビCM(40%)であ り、今後はショートムービー(20%)、ライブ映像(20%)、長編映画(20%)が望まれている。以上のように、ストリ-ミング配信は浸透・定着化の兆しを見せ、今後の展開に関心を惹かれる状況であることがわかった。