八ツ橋ゼミナール紹介 : メディアエコロジー研究
1.概要
日本では1985年NTTの民営化はコンピュータのメディア化の出発点であった。さら
には1990年代はじめからのインターネットの普及を契機に、コンピュータはメディアとなり、社会に広く普及した。コンピュータはメディアとなったから、
これ程までに一般的に普及したのである。さらにデジタル化のトレンドとともにコンピュータは携帯電話からスマホ、ダブレット端末となり、さらにはテレビも
コンピュータになり、次々と姿を変えてメディア領域に浸透し、さらにメディア領域を拡大している。
これらのメディアの発生・変容とともに、われわれのメディアシーンも大きく変わっている。従来の支配的なマスメディアへの依存は低下し、インターネット
が関与する新たなメディアへの依存、さらには驚くほどに種類が増えた様々なサービスへの依存が増加している。
メディアは生き物のように、あるものは成長し、あるものは衰退し、またはそれぞれの棲み場を確保して共生し、さらには変容している。この状況を自然科学
の生態系と類推して、メディアエコロジーと言う。われわれのメディアシーンはこの様に共生と盛衰を繰り返し、変容し続けているのである。
ところでこのゼミでは、まずはこの様な現実のメディア状況をテキストや参考文献を共同で学習することによって、知識を共有して貰う。次に諸君にそれぞれ
のテーマを持って貰って、テーマ研究をして、レポートを作成して貰う。このことによって、諸君の研究・主張能力の育成を図りたい。
なお社会調査士を指向する人は同時に「社会調査V」を履修し、このゼミで学んだ知識を加えて「社会調査V」で調査を行うことが勧められる。より進め易く
なるであろう。
2.具体的展開
*内容・方法------テーマを軸とした
学習・研究と交流・親睦
- テキストの輪読:担当部分の報告と討論
- 文献調査、インタビュー調査、研究成果調査
- テーマに関する研究・報告と討論
*特徴
- 3年次を基礎段階とし、4年次の卒業研究への接続を目指す。
- ゼミ・メンバー間での情報共有(討論・合宿)と現場重視(見学)
- 社会調査士を目指す人は、「社会調査V」を履修すること。内容面での連携を促進。
*望ましい科目-------3年次でも履修可だが、不可欠ではない。
- 社会調査T
- 調査集計法T
*ゼミ学習の成果
- テーマ分野の知識の深化
- 調査・研究の方法論の修得
- プレゼンテーション能力の涵養
3.その他
ゼミナール年間学外イベント
- ゼミナール春のコンパ
- 就職関連企業見学会
- 夏合宿:北海道 or 沖縄
- ゼミナール秋のコンパ
- ゼミナール冬合宿(スキー)
2011年までのゼミナール(必要があって残してい
ます)
1.概要
社会調査は生活、社会、市場を正しく観測・計測する方法の1つである。この種の方法論の修得は、将来において諸
君が企画関係、調査関係、マーケット関係で活動する場合の有力が武器になるものである。就職活動でも
セールスポイントとなる。修得した素養の応用範囲は広
い。
内閣支持率やテレビ視聴率、行政広聴の民意調査や民間企業のマーケティングなど、社会調査が現代社会や広報分野
で果たす役割や重要度は大きい。社会調査は人々の意見・状況を正しく科学的に知る唯一の手段であり、この種の調査を正しく実施する能力、理解する能力を育
てるのがこのゼミの目的である。
社会調査の能力は、将来諸君が社会で活躍する際に考察の対象となる人々の状況を把握し、または他で作成された
データを解釈するなどの様々な面で、諸君には有効な武器となるであろう。最近のパソコンによる集計・分析の普及は、社会調査をよりわれわれに身近な存在に
し、利用機会を増し、修得価値をさらに高めている。
この様な重要性の周知・浸透を背景に、最近日本社会学会を中心にして「社会調査士資格認定機構」が2003年
10月に誕生し、日本の社会調査の水準を高めるために、所定の社会調査関連の科目を履修した学生
に「社会調査士」の資格授与を始めている。この資格は就職活動や将来の諸君の仕事選択で有効性を持つことが予想される。この資格に関心を持つ学生諸君に
も、本ゼミの履修を勧める。また社会調査士のための学習を見て下さい。
「社会調査士資格認定機構」は2008年に「一般社団法人 社会調査協会」に発展改組となり、現在はこの協会が資格発行
と社会調査の水準向上の事業を行っている。
なお社会調査関連科目を2年次に履修していない学生諸君は、5セメに社会調査T、調査集計法Tを履修し
て貰えれば、ほ
とんど問題なくゼミの学習を進めることが出来る。
このゼミでは、これまでに学習し、または今後学習する社会調査関連科目の知識を実際の調査の局面で活用し、総合
的・実践的な調査能力を修得する。具体的には3年次のゼミナールでは、調査の企画から調査票の作成、調査実施を行い、データをコンピュータ化して集計、分
析、仮説検証を行い、調査レポートを作成・公表する。
なおテーマはグループで実施しても良いが、社会調査士資格を目指す場合は、単独での実施となる。
そこで本ゼミでは、次の2点の調査・研究を学生諸君が担当します。
- 諸君が関心を持つ何らかのテーマをたて、社会調査を実施する。
- それを集計することによって新しい発見や仮説の検証を行い、論文/レポートを作る
この活動を通じて、データで自分の主張や発見を作ることの面白さと確実さを味わって欲しい。また学生諸君には次の
「2.具体的展開の成果」に示すような素養が自然に修得出来る。具体的な「内容・方法」も以下にまとめておく。なお一連の学習をした学生諸
君の能力の向上は顕著で、学習の手順や方法論が妥当であることを示している。
2.具体的展開
*ゼミ学習の成果
<中心的成果>
- アイデアをデータ化して自己主張を作る方法論の修得
- 調査・集計・分析の方法論の修得
- プレゼンテーション能力の涵養
<副次的成果>
- 数字のに強くなる(利用、表現、解釈)。
- コンピュータに強くなる。
- 計画的な研究進捗の仕方が身に付く。
- html文書の作成法
*内容・方法------テーマを軸とした学習・研究と交流・親睦
- 2年間で2回にわたるテーマの企画・研究・調査
- 文献調査、インタビュー調査、研究成果調査
- 集計法とグラフ表現法の修得
- テーマに関する研究・報告と討論
*特徴
- 3年次を基礎段階、4年次を応用段階として、素養の確実な発展・展開と修得を図る。
- ゼミ・メンバー間での情報共有(討論・合宿)と現場重視(見学)
*必要科目-------履修していない場合は3年次に履修する。
- 社会調査T
- 調査集計法T
【論文/レポートのテーマ例】
2002年度以降の成果は、下記のサイトで公開しています。この公開は、就職活動などでのゼミ生の対外活動での
PRに利用しています。
http://www.bunkyo.ac.jp/~mediares/
<以前のテーマ例>
- ホームページ利用における新たなコミュニケーションの調査
- インターネット時代における新聞とニュースサイトの比較
- サーファーと波情報
- 携帯電話・PHSのマナーギャップ
- 学生の電子ール利用
- インターネット登場によるプロレス・コミュニケーションの変化
- Bassfishing におけるメディアの利用
- インターネットと就職戦線
- 公衆の場における携帯電話・PHSの利用行動
- 人々の生活と携帯電話・PHS
- 携帯電話・PHSの文字通信サービスの役割
- スポーツとディジタル衛星放送
- FM文字放送の実用性と将来
- 有線放送の利用と満足
- 大人のテレビゲームの利用と満足
- ケーブルテレビの地域番組と住民の反応
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