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2.4  お酒のもつデメリットについて
 

 前節ではお酒の持つ効果やメリットについて検証したが、この節では逆にお酒の持つデメリットについて検証していこうと思う。お酒は時として他人に悪影響や迷惑を及ぼしたり、自分自身も不快な気持ちになったりする。各項目ごとにそうしたデメリットについて見ていこうと思う。
 

(1)付き合いという面での飲み会

 飲み会というのは決して自分が行きたいと思わなくても、人付き合いという面で参加しなければならない時がある。それは人によってストレスと感じることもある。以下の図2-4-1は行きたくない集団性飲み会の参加度の結果である。時々あるという答えた人が最も多く約4割弱を占めた。全体的に見ると約半数近くが付き合いで参加することがあるという傾向があった。


 

 以下の図2-4-2は集団性飲み会の好き嫌いの設問の結果である。最も多かった回答は「一緒に飲むメンバーにもよる」で6割以上を占め、好きと嫌いの回答数が同じくらいであり、飲み会が必ずしも楽しいものではないということが見える結果である。

 次に付き合いで飲み会に行く理由について答えてもらった結果が以下の図2-4-3である。圧倒的に「人付き合いだから」という理由が最も多く6割以上を占めた。続いて「誘いには断れないから」という理由が2割弱であった。大人に近づくにつれ行きたくないから行かないのではなく、人付き合いと割り切って参加するという傾向が見えた結果であった。


 

(2)お酒の席での迷惑行為について

お酒の席で感じる具体的な迷惑行為について調査した。以下の図2-4-4ではお酒好感・非好感2グループと、お酒の席で感じる嫌なことの各項目毎に「1.嫌である」〜「4.嫌でない」の4段階評価をし平均値を示している。
 非好感グループのほうが迷惑行為に対して嫌だと感じている人が多いという結果になった。特に無理やり飲まされる行為は嫌いな人にとってはとても嫌な行為と感じているようである。また一気飲みをさせられるという項目は両グループ間の差が最も大きかった結果となった。やはり非好感グループは無理やり強要させられることに対して不快に思っている傾向が強いと言える。逆に暴言を吐かれるというのは両グループともに迷惑と感じているようだ。
 


 次に図2-4-4と同じようにお酒の席で感じる嫌なことの各項目毎に「1.嫌である」〜「4.嫌でない」の4段階評価をし平均値を示している。今回は男女別で平均を取ってみた。結果は以下の図2-4-5に示している。
 女性のほうが飲み会での迷惑行為を嫌と感じている人が平均して多いということが分かった。特に体を触られる行為に関してはやはり男性と異なり大きく差をつけている。お酒の席での女性に対するセクハラは煙たがれるというのは一目瞭然である。しかしそれ以外に関してはそこまで大きな差はなかったが、お金がかかるのは性別関わらずあまりいいようには思っていないようであり、お金を気にする学生らしさが見えた結果でもあった。


 
 

(3)お酒による失敗経験と、他者から見る迷惑行為について

 実際に起こしてしまったお酒の迷惑行為について以下の図2-4-6で示す。最も多かった失敗は「嘔吐をした」が約43%で、続いて「二日酔いになった」が約33%であった。しかし3割程度はまだお酒による失敗はない結果となった。


 次に他者から見る酔っ払いの迷惑行為について以下の図2-4-7で示す。最も多かったのが「周りを汚す、壊す」が76%、続いて「周りを考えず騒ぐ」が約64%と続いた。やはり周囲や多くの人に迷惑をかける行為は煙たがられるということが言える。酔っ払いに対して何も感じない人はほとんどおらず、迷惑と感じる人がほとんどだという結果となった。


 
 


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