2−3:問題点

 いままで履修登録の制度や現状について述べてきたが、その中で生じている問題点 について考える。履修登録全体を通して、1つめに学生の負担の増加があげられる。 セメスター制度の導入により春学期・秋学期の年2回の履修登録を行う。これにより、 学生は履修科目届と履修登録用マークシートを使用し年2回の履修登録を行うことにな る。そのため、学生にとって履修計画を作成する負担が増加したのである。特に入学し たばかりの1年生にとって、複雑な履修システムを理解した上で履修計画を作成するこ とは簡単なことではない。

 また2つめとして、教務課発行の履修登録表にエラー表示されないエラーの存在があげ られる。これが起こる原因として2つあげられる。1つめは、自分のクラスとは異なっ たクラスの科目で登録を行った場合。2つめは、履修しようと思っていない科目で存在 する時間割コードを登録した場合。これらのエラーは履修登録確定後に、教務課配布の 履修登録表からその間違いを学生自身が発見し訂正を申請しなければならないのであ る。このようなコンピュータで検出されない学生の履修登録エラーを無くさなければ ならない。

 次に、先ほど履修登録用マークシートに表示されるエラーを3つに区別したが、それら の問題点を個々にみてみる。まず1つめとして、制度エラーがあげられる。これは、学 生が履修登録制度というものを正しく理解していないために発生するエラーである。履 修制度の制限事項は先ほど述べたが、かなり細部に渡り制限されているために起こるも のと考えられる。2つめとして、学生エラーがあげられる。これは、学生が履修計画を作 成する際に発生するエラーである。主に当該学生が履修できる科目を抽出できないため に起こるものと考えられる。3つめとして、マークエラーがあげられる。これは、教務 課に提出する書類である履修科目届・履修登録用マークシートに記入する際に発生する エラーである。履修登録をほぼ決定する履修登録用マークシートの記入ミスや記入漏れ により起こると考えられる。