4章:履修サポートシステム


 この講義履修登録ソフトを作成するにあたって、自作のソフトで作成した方が私の考える 履修登録ソフトを忠実に実現できると思われる。しかし、あえてAccessで作成することに した。Accessを選択した理由としては、教務課との授業科目データの互換性を持つためで ある。現在教務課では、授業科目のデータを実際の業務で使用・管理するにあたってAccess をベースとしている。そのため、私の作成したソフトと教務課の授業科目データとが互換性 を持つことができ、次年度もこのソフトを使って履修登録が出来るのではないかと考えたか らである。  履修登録ソフトを作成するにあたって、まず学生がどのような考えで履修登録を行ってい るのかを考える。

学生の履修登録手順

シラバス・授業時間割表を参照→必修科目を抽出→クラス判別→必修科目の決定→各学 生の意思決定(選択科目の選択)→時間割の作成→履修登録表・マークシートに記入→ 教務課に提出

ソフト概要

 今回のソフトを作成するにあたり、学生のためのシステム作りというものを考えてきた。 その中で、入学したばかりの1年生に対するシステム作りというものを今回の研究対象と することにする。その理由としては1年生にとって大学の履修システムというのは、今ま で経験したことがないためこのようなサポートが必要だからである。

   まず始めに、学籍番号・英語のクラス・セメスターの入力を行う。ここで学籍番号が正 しく入力された場合、その学生の氏名・フリガナ・学年・学科・クラスが表示される。特 に学籍番号という意識の薄い1年生にとって、学籍番号から各自のクラスを判別するとい う作業は、履修登録の際にクラスの判別ミスにつながってくる。クラスの種類としては、 学科を4つに分けた必修クラス・2つに分けた必修クラス・英語クラス・体育クラスの4つ のクラスが存在する。これらのクラスはそれぞれの科目によって異なっているため、学生 は複数のクラスを認識しておく必要がある。そのため、このソフトでは学籍番号からクラ スを判別するように作成した。これにより、学生が授業時間割表を参照して各自のクラス を学籍番号から判断しなくても済む。

 また、クラスを必要とする科目はすべて必修科目と選択必修科目であることから、これ らに当てはまる講義を自動的に登録することにした。これによって、履修登録時に異なっ たクラスによる登録ミスを無くすことができる。

   選択科目を選択するのは各学生の意思決定により行われるため、一般的にどのような考 え方で抽出するかというものはモデル化することができない。そこで、私は選択科目を選 択する際に条件による抽出を提案する。条件の内容としては、各学生がそれぞれ目指すも のに対応させることを考えた。しかし、1年生の科目においては、基礎的な科目が多いた め学問の系統別という形式が取れない。そのため、条件としては学生が少なくとも意識す る授業の評価方式を採用した。

 条件としては以下の5つの評価方法があげられる。この評価方法を決定するにあたって、 実際に授業を履修した学生からの回答と履修のてびきに書かれた評価の方法という部分を 参考にして作成したものである。

・論述式の試験
・レポートのみ
・小テストあり
・出席取らない
・出席・筆記試験あり
また、上記の条件に当てはまらない又は判別できない場合は、「その他」という条件を設定し 計6つを条件とした。

 この条件を複数選択すると、それに対応した科目がすべて表示される。その中でさらに 実際に履修したい科目を選択する。ここで選択した科目を学生が履修したい科目と判断 し、後に表示される履修科目届のデータとして使用される。

 最終的に、学籍番号で自動的に登録された必修科目・選択必修科目と選択科目で抽出 した科目の全てのデータは、全て時間割表に表示される。

←履修登録ソフトの説明ダウンロード