桑原 千明准教授

専門領域

  • 発達心理学
  • 臨床心理学

自己紹介

高校時代に『児童虐待について』というパネルディスカッションに参加したことが、現在の自分につながっているように思います。大学では人格心理学を、大学院では発達臨床心理学を学び、大学院で発達相談、療育などお子さんとその保護者の方を対象とした相談活動を経験してきました。現在も発達障害専門のクリニックや、児童養護施設で心理士として活動しています。

高校時代には「困っている子どもの力になることができる自分」を思い描いていましたが、現在までにそれがいかに難しいことであるかを痛感しています。また、学びを深める中で、お子さんたちへの関わりだけではなく、その周囲を取り巻く人々との関わりにも興味をもつようになりました。

現在は、教育者・支援者を目指す学生さんたちと一緒に、お子さんとその周囲の人たちが自分らしく生きるためのお手伝いをすることを目指して、自分ができることに取り組んでいます。

研究テーマ・研究活動

幼児期から児童期までのお子さんの、人と関わるときにとる行動がどのように身につくのかに興味があります。特に人と関わるときのネガティブな行動である攻撃的な行動を、なぜお子さんたちがとるようになるのかについて、お子さんの物事の捉え方や保護者の方の関わり方との関連を研究しています。同時に、人と関わるときに望ましいとされる行動であるソーシャルスキルなどを身に着ける方法についても、実際に学校における取り組みなどを通して研究しています。また最近ではお子さんやそのご家族がインターネットやソーシャルネットワークサービスと上手に付き合う方法についても検討を始めています。

担当科目

  • 乳幼児心理学
  • 教育心理学概論
  • 発達と学習の心理学1(パーソナリティと社会性)
  • 子どもの理解と援助
  • 発達援助論
  • 子ども家庭支援の心理学
  • 心理学概論
  • 教育心理学基礎実験
  • 教育心理学研究法
  • 専門演習
  • 卒業研究
  • 児童支援実践論(専攻科)
  • 発達心理学特論(大学院)

ゼミ紹介

私のゼミでは、大学における学びの集大成である卒業研究完成に向けて、取り組んでいます。卒業研究では、学生のみなさんがこれまでの生活や授業・実習の中で生じた疑問点を解消したり、これからの自分を助ける知識や方法を生み出したりすることを目標にできたらよいと考えております。その目標を達成するために、ゼミでは自分の興味関心のあるテーマを探し、過去の研究と照らし合わせて研究方法を決定・実行し、分析・考察してまとめあげるという一連のプロセスを踏みます。具体的には3年生のうちに論文を読み、4年生で実際の調査(アンケートやインタビューなど)を行います。学生さんたちのテーマは様々ですが、お互いに刺激しあい、協力し合いながら取り組んでいます。

卒業研究テーマ例

  • 親の養育態度が子どもの向社会的行動に与える影響
  • 親の過干渉な養育態度が青年期の自尊感情に及ぼす影響の検討
  • 出生順位と親の養育態度が性格形成に及ぼす影響~きょうだいの困難さの有無に着目して~
  • 母親が子どもの情報をSNS上で公開する事への心理的要因~承認欲求、犯罪不安に焦点を当てて~
  • アサーショントレーニングによる挙手・発言行動の変化の検討
  • 小学校の副読本資料を用いた道徳の授業におけるVLF実践の効果
  • 児童期の体験と青年期の対人関係の傾向との関連ー愛着と遊びに着目してー
  • 大学生の虐待に対する認識の変化に関する検討

教員紹介