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(教員) カッコ内は2002年度の担当科目
渡邊美樹 (栄養指導論A、食生活論、栄養学各論実習などを担当)
楢崎教子 (運動生理学、スポーツA・B、レクリエーション概論を担当)
(学生)
K・Sさん (健康栄養学科 健康科学コース 2年生)
M・Sさん (健康栄養学科 管理栄養士準備コース 2年生)
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●健康栄養学科を選んだ理由
レポートは大変。でも実習は、試食があって楽しい!
司会
ではまず始めに、K・Sさん、M・Sさんお二人の健康栄養学科を選んだ理由を聞かせてくれますか。
K・S
私は栄養士の資格を取りたいというのがあったので、最初から栄養士コースのある学校に的をしぼって選びました。
M・S
私は逆です。栄養士がどういう仕事かよくわからないまま、ただ食べることが好きという簡単な理由で入ってきたんです。でも、2年間を過ごしてきて文教で栄養士の勉強をしてよかったなと思っています。
司会
ところで、入学する前と後では短大のイメージに違いはありましたか?
M・S
やることが多かった。思ったよりも充実していました。
司会
具体的には授業が充実していたということかな?
K・S
そうですね、国家資格を取るので、他の学科より授業が多く、忙しかったんです。
司会
何が忙しかったの?実習とか?
M・S
レポートが大変だった。でも実習は料理を覚えられ、終わってからみんなで試食できるので、本当に楽しかったですね。
K・S
そうそう!その実習やレポート作成のおかげでかなり知識が自分のものになった気がしますね。
●学生を指導するときの方針について
学生の声を聞いて、授業に役立てています。
司会
学生に接したり指導するときの方針があったら教えて下さい。渡邊先生は実習がかなり多いと思うのですが、どうでしょうか。
渡邊
実習は学生が実際にやってみることが大切なのですが、何人かで作業していると、進んでやる学生と、解らないけどとりあえずついていってる学生がでてきます。それをどうすれば全員に理解してもらえて、楽しく実習ができるかということにとても気を使います。あとは授業で解らないことがあった学生に対しては、ノートを見ながら解説するなど、極力手を差しのべるように心掛けています。
司会
では、かなり一人ひとりに気を配ってきめ細やかな実習をしているんですね。
渡邊
一定の単位を修得すると栄養士の資格が与えられるという責任上、「とりあえず免許を取った」ということにはしたくない。理解していないところがあれば、「最低でもここまでは理解してもらいたい」と、いうように教えています。
司会
責任のある仕事ですからね。
渡邊
そうですね。
司会
楢崎先生は昨年から初めて教員の世界に入られたのですが、どうですか?
楢崎
そうですね。戸惑うことばかりですね。競技としてやるスポーツと一般体育として求められていることはやはり違うんだろうなというのがあって、まずそれに戸惑った。でも楽しくやるってことが第一で、あとは健康づくりが大切だと思います。だから、学生が週1回位しか体を動かしていないということを聞いて、まず体を動かしてもらいたいと強く訴えています。そのためにも、まず短大で、気軽にスポーツができる環境を提供していきたいと思っています。そして、生涯ずっとスポーツを続けてくれたら、嬉しいですね。大学に行きながら運動をするとなると、時間を作らないといけない。それは社会人になってからも同じだと思うんです。だからこそ、体を動かすことがどうして大切なのかを、運動生理学の授業のなかで伝えるようにしています。
●コース選びと将来の展望
やはり将来は、栄養士の資格を生かしたいですね。
司会
K・Sさんは栄養士の資格を取得されると思うんですけど、将来の希望は?
K・S
ロイヤルケアが必要な高齢者がいる施設のレストランで、栄養士を採用しているところがあるんです。そういうところで、入所されている方の会話を聞いて励ましたり、栄養で悩んでいる人の話をきいてあげたりして働きたいと思っています。今は研修を兼ねて働いているので、卒業後もそのまま正社員として働くつもりです。
司会
今2年生で、選択しているのは健康科学コースですよね。このコースを選んだ理由は?
K・S
最初は管理栄養士準備コースを取ろうと思ったんですけど、私の場合そういう堅いコースだと続かないなって思って。管理栄養士を取るって、大変なことじゃないですか。3コースのどれを選んでも、卒業後の努力しだいで管理栄養士にはなれるので、ここでは健康科学コースを選びました。あと、楢崎先生の授業を受けたいというのも選んだ理由の一つですね。
司会
そうですか。それではM・Sさんが管理栄養士準備コースを選んだ理由は?
M・S
食文化コース*1と迷ったんですけど、自分の自信につながるように管理栄養士を取りたいなと思ってこのコースにしました。
司会
卒業したらどのような進路を考えていますか
M・S
今、内定をもらった病院へ実習に行っているので、まずはそこの栄養士の仕事を頑張っていきたいと思います。そしてもう一度勉強し直して、管理栄養士を受けたいと思っています。
司会
管理栄養士を受験するためには、実務経験が必要ですよね?病院でキャリアをつんでからということですか。
M・S
そうですね。
*1 食文化コースは、2003年度から 「食品開発コース」 に変更されます。
●スポーツと食事管理について
経験して得たものを、学生達に伝えていきたい。
司会
K・Sさんは楢崎先生がオリンピックで活躍されているビデオを観たと言っていましたが、どのようなものだったんですか。
K・S
勝っているシーンばかり(笑)。楢崎先生は、大切なメダルや柔道着を学校に持ってきてくれて、「メダルを首にかけていいよ」と触らせてくれたりもするんですよ!
司会
シドニー五輪のときのメダル?
K・S
そうです! けっこうマメに体育授業時の写真を撮ってくれたりもする。それをちゃんと「はい、K・Sさん」て、現像して渡してくれるんです。すっごい楽しいですよ。ほんとに楽しい。
司会
楢崎先生がオリンピックに参加した際、食事メニューなどで注意していた点があれば
教えてください。
楢崎
減量があるので、自分でも食事メニューなどの勉強をしますがそれでは追いつかないんですね。それで柔道専門の管理栄養士の方に相談していました。その方が昨年秋に、学科主催の研修会で特別講師として健康栄養学科の学生全員に講義をしてくれたんです。オリンピックの期間中、選手たちがどういった食事をとっていたか、どのようなことに気をつけて栄養サポートをしていたかなどを話してくれました。私も選手時代は、その指示に従いながら栄養管理を行っていました。競技当日は、その管理栄養士の方がお弁当を作ってきてくれるんですよ。前もって当日何が食べたいかを聞いて作ってきてくれる。選手が7人いたんですけど、7種類のお弁当を一週間ずっと毎朝作ってくれた。そこまで管理栄養士の方がやる必要があるのかと感心しました。将来スポーツ栄養学関係に進む学生たちのことを考えて、実際の場ではどういったことを行っているのかをなるべく話すようにしています。
●短大生活の中で身につけて欲しいこと
「栄養士としての気持ち」を大切にしてほしい。
司会
渡邊先生は、管理栄養士として病院での実務経験が8年くらいありますよね。そこで、これから栄養士を目指すみなさんに短大の2年間で身につけてほしい点があればせお聞かせ下さい。
渡邊
短大では、短期間で学んでいかないといけないので、大変だろうと思っています。しかし、大学と比べて短大の良い点もあります。大学では、1、2年次は栄養士の仕事のイメージと直接結びつかない基礎的な科目が多く、栄養士になる気持ちが保てなくなってしまう人がいる。短大だと、1年生から就職に結びつく専門科目をやっているので、気持ちがそのまま栄養士になるっていう方向に向きやすいんじゃないかと思います。
司会
モチベーションが保てるということですね。
渡邊
そうですね。短大の2年間で学んだことを、全部覚えていなさいとは言いません。就職してから、ノートや教科書を見て思い出すこともあるし、必要なことは後から身に付くので、いろんな分野にチャレンジしてほしいと思います。就職すると、毎日の仕事に追われてしまい、どうしても世界が狭くなりがちだけれど、栄養士の資格を生かせるところは、学校・病院・福祉施設・保育園などたくさんあるということを忘れずにいてほしい。「栄養士としての気持ち」を持ちながら、人間として成長してほしいと思います。
●実習について
同じ料理を作っても、別の料理に見えるんです。
司会
実習はかなり多かったと思うんですが、実習をやってみてここが良かったと思ったところは?
K・S
まず、料理を覚える(笑)。実習内容がとても細部にわたっていて、包丁の持ち方、切り方から教えてもらえる!栄養士の勉強はもちろん、食文化についての知識も身につきました。
M・S
この質問とはそれてしまうんですが、食材、味付け、作り方全て同じはずなのに、みんな一人ひとり味が違うんですよ。それにはびっくりしました。
渡邊
火加減や材料の切り方やその大きさが違うことで、味のしみ方、歯ごたえなどに差が出て大分違った感じになりますね。
K・S
あと、同じものを作っても盛りつけかたが違うと、別の料理に見えるんですよ。
渡邊
何班かで同じ料理を作っても全部違う料理に見えることもあるものね。
●サークル活動について
授業以外でも、学ぶことがたくさんありました。
司会
サークル活動は何をしていましたか?
K・S
私はやっていないです。でもアルバイトを高校3年のときからやっていて、そこでの仲間がいます。バドミントンが好きなので、よく学外の総合体育館に行きますが、行くといろんな人と知り合いになれるんですよ。ほんと、小学生からお年寄りまで、広範囲にわた
って。サークル活動ではないけど、年代を越えて遊べる仲間がいたという点では、とても良かったと思っています。
司会
勉強のことは短大でしっかりやっていながらも、キャンパスから離れたところでも自分の居場所があるということですね。M・Sさんはどうですか。
M・S
私は2つ掛け持ちでやっているんですけど。写真部と、健康栄養研究愛好会。学園祭で、仲間同士で実習の成果の発表の場をもったら、それがそのままサークルになっちゃいました。
楢崎
学生発案ていうのがいいですよね。学生たちの自主性からそういうのができるってすばらしいと思う。
M・S
そうですね。それに部活動って4年制大学の学生とも交わりがあるので、とても勉強になるんです。とくに写真部は、海外に行っている人が多いので、すごく憧れますね。
●学生&受験生へのメッセージ
今は充実感がいっぱいで、ほんとここに来て良
かった!
司会
最後に、先生方から学生や受験生にメッセージを。
楢崎
私は長い選手生活の中で、何度も挫折感に襲われたことがあるのね。みんなと同じ20歳ごろが特にそうで、先が見えなくて何度柔道を辞めようかと思った。これまで4回日本代表に選ばれ、オリンピックに2回出場できたけれど、実際オリンピックに出られたのは23歳と27歳、社会人になってからなのね。だからみんなも社会に出たら、自分の伸び幅、成長の幅が、これからの方が大きいということを思ってほしいよね。常に自分の可能性を信
じて「もしかしたら出来るかも知れない!」と信じてごらん。自分が必要とする人だったり、環境に飛び込んでいくことが出来るから。実際、社会に出たら自分を導いてくれる人に巡り合えるチャンスっていっぱいあるし、また、そういう機会を自分から作ってほしいと思う。待っているんじゃなくて、そういった意識持っていれば大丈夫だから、ぜひ頑
張ってね!
渡邊
思わず聞き入ってしまいました。私の場合は、卒業して病院へ就職したけれど、やっぱりもう少し勉強したいと思い、大学院に入ったのね。そして再び病院で数年間働いた後、今こうして短大で教えています。だから「やってみたい」と思うことに、早い遅いというのは無いと思う。チャレンジすることをあきらめずに「やってみようか、どうしようか」と考えてみることもいいと思う。答えは一つじゃないから。一度何かを始めたら、ずっとこのままじゃなきゃだめっていうこともあまり思わずに、やりたいことをやってほしいと思う。結果的にまわり道になるようなことになっても、その間にいろいろなことを学べるから、そのまわり道って無駄じゃないと思うのね。私も病院にいたことはもちろん無駄なことではなく、自分の大切な財産になっています。むしろ「自分はこうだったよ」と現場の経験をふまえて伝えることができるので、とてもプラスになっています。それから、栄養士は特に他のスタッフの方と共同で仕事をすることが多いのです。そのとき、相手の気持ちになって仕事をするということを忘れないでほしい。実習のときも離乳食を作るときには「赤ちゃんになったつもりで」とか「自分が食べるつもりでやってみて」とくり返し言ったでしょう。そのように、いつも相手の気持ちを考えられるように心掛けてもらえればいいと思います。
司会
ありがとうございました。学生の二人はどうですか?
K・S
本当にいろんなことを幅広く、それでいて深く教えて下さって感謝の気持ちでいっぱいです。
M・S
卒業してからも、ちょくちょく短大に来たいです。
渡邊
ぜひ、来てください。待ってますよ。そういえば入学後、一番最初に私の研究室に飛び込んで来たのは、K・Sさんでしたね。
K・S
履修登録のときに時間割の組み方がわからなくて、担任の渡邊先生の研究室に行ったら、一緒に考えてくれたんですよ!
渡邊
そうでしたね。(笑)
司会
かなり先生方とコミュニケーションがあるんですね。
K・S
深いですね、この学校は。
M・S
短大の先生は、教授ってイメージがあったので、最初は近寄り難い感じがしたんですけど、なんかこう慣れてきたら・・・・・・友達みたいな。
M・S
すごく、距離が近い気がする。
K・S
名前とかすぐに覚えてもらえたし。やっぱり自分から先生のところに積極的に行くと覚えてもらえる。またそれで話しやすくなる。自分から行くことが大切ですよね!
M・S
2年間すごく忙しかったんですけど、今は充実感がいっぱいで、文教に来て良かったよね。
K・S
うん。ここでのことは、ほんと忘れないと思う。
司会
なるほど、2人とも積極的に2年間を過ごしてきたことがよく分かりました。間もなく卒業ですが、社会に出てもその積極性と明るさで、ぜひ頑張ってください。みなさん、今日はさまざまなご意見をありがとうございました。
一同
ありがとうございました。
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