小野里 美帆教授

専門領域

  • 臨床発達心理学
  • 発達障害児支援
  • 言語発達支援方法の開発

自己紹介

群馬県生まれ。自然に恵まれた環境でよく遊びました。虫取りも得意。ザリガニ採りは特技の1つです。中学は、軟式テニス部で雨の日と盆と正月以外は練習、練習。その反動もあり、高校は自由な校風の女子校でのんびりと過ごしました。大学は、学部やサークルで様々な人に出会ったおかげで、自分を知る機会となりました。大学院では、ファミレスでの毎週の自主勉強会、学外の院生との研究会、臨床活動等々を通して、世界が広がりました。趣味は、ピアノ演奏、音楽鑑賞、テニスや野球観戦、大学学食や喫茶店めぐり。最近、ヤクルトスワローズのマスコット「つば九郎」のファンになり、ありとあらゆる要素を持った彼の面白さ、自分以外のことに尽くす姿に元気をもらっています。学生の頃から、障害のある子どもの発達相談に関わったことで、子どもたちや家族から本当に多くのことを教わり、価値観が大きく変わりました。教員になるつもりはなかったにも関わらず、様々な縁で現在に至っていることに人生の不思議さを感じます。

研究テーマ・研究活動

知的・発達障害児及び定型発達の子どもの言語・コミュニケーションや社会性発達の評価及び支援方法の開発、家族支援プログラム開発を行っています。中核となるのは言語発達メカニズム、会話やナラティブの発達、言語発達を支える大人や文脈(共同行為)の役割、言語と社会的認知や情動との関連にかかわる研究です。定型発達児と障害のある子どもたち双方を見つめることで、発達の様相を深く追求することができます。保育者や教師に対し、コンサルテーションや講演を行う機会が多く、その関連で、最近は、特別支援学級を中心に、教師の働きかけ方や学級経営にかかわる研修プログラム開発を手掛けています。様々なフィールド(小・中学校、特別支援学級、特別支援学校、幼稚園、親の会など)に出かけながら、学ぶことの多い日々です。

担当科目

  • 知的障害児の発達と心理
  • 知的障害児の理解
  • 発達障害・重複障害児教育総論
  • 知的障害児の心理アセスメント
  • 知的障害児の指導
  • 障害児の個別指導計画
  • 専門演習
  • 教職実践演習
  • 卒業研究
  • 特別支援教育概論
  • 障害児保育
  • 特別支援教育実践論(教育専攻科)
  • 臨床心理学特論(大学院)
  • 研究指導Ⅰ(大学院)

ゼミ紹介

研究分野は心理学です。フィールドは、保育所、幼稚園、小学校(通常学級、特別支援学級)、特別支援学校、就労移行支援、療育センター、放課後等デイサービス、家庭等々。複数の自治体との提携もあります。対象は、子ども(定型発達、知的・発達障害等)、保護者、保育者、教師等です。方法は、実験、調査(質問紙、面接)、子どもの発達や大人の働きかけの変化を追跡する観察及び支援です。テーマは、言語・コミュニケーション発達、情動調整、生活スキル支援、大人の働きかけの特徴や変化の検討及びコンサルテーションによる効果検討、家庭支援等が多いです。研究に際しては、文献購読力、証拠に基づいて論理的に考える力、記述力や支援技術、子どもの見方、支援ニーズのある方との関わり方等について支援を行います。立場、年齢を超えて自由に意見を述べ、相談できる雰囲気づくりを心掛けています。

卒業研究テーマ例

  • 2歳前後における母子コミュニケーションの特徴について:典型発達児と自閉症スペクトラム児を対象とした絵本遊び場面の分析を通して
  • 統合保育における自閉症スペクトラム児への支援:SCERTSを用いた社会コミュニケーション及び情動調整の発達過程の検討
  • 自閉症スペクトラム児へのナラティブ支援:因果関係を含んだフィクショナル及びパーソナルナラティブ場面を通して
  • 中学部自閉症スペクトラム児に対する家庭での関わりを考慮した料理スキルの獲得:相互交渉、キャリア教育の視点を含む生活スキル支援方法の検討
  • 通常学級に在籍するADHD児への支援:他児とのトラブル及び授業参加に対する社会スキル支援を中心に
  • 通常学級に在籍する学習障害児を対象とした支援:読み・書き・ソーシャルスキルを中心とした包括的アプローチ
  • 特別支援学級における教師の効果的な働きかけに関わる実証的研究:ベテラン教師・新人教師を対象とした分析
  • ダウン症児における長期縦断的言語発達過程の検討:支援経過の分析から

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