佐々木 順二教授

専門領域

  • 障害児教育学
  • 障害原理論
  • 聴覚障害教育学
  • 障害学生支援

自己紹介

名古屋市生まれ。高校は埼玉県、大学は静岡県で過ごしました。大学時代に家庭教師で聴覚障害のある中学生と出会ったことがきっかけで、聴覚障害児教育に興味をもちました。その後、聾学校教諭免許状(現在の特別支援学校教諭免許状)を取得し、大学院に進学し、障害児教育の研究の道を志すにいたりました。

大学教員として勤務する中で、障害のある学生を含め、様々な学生と出会い、かかわらせてもらったことが、現在の私を形づくっていると思います。大学に限らず、幼稚園・保育所から高等学校にいたるまで、障害の有無にかかわらず、充実した学びと生活が保障されるような社会の創造に貢献していきたいです。

研究テーマ・研究活動

  1. 特別支援教育の教師の専門性はどのように形成されるのか。公式の研修だけでなく、同僚や先輩教師からの伝承、校内外の研究サークル・研究会の果たしてきた役割が大きかったのではないかとの仮説の下、文献研究や聞き取り調査を通じて研究しています。
  2. 日本の聴覚障害教育の専門性はどのように形成され、今後どのように継承・発展されるべきか。特に、従来からの専門家主導の視点と、ろう・難聴の当事者の視点との融合による専門性の創造はいかにして可能かを追究したいです。
  3. 障害のある学生の修学支援の組織の在り方について、大学の気風、規模とキャンパスの立地、基本方針や学内規程の有無、専門部署の有無、コーディネーターの位置づけ、学生の参画等の視点から研究しています。

担当科目

  • 障害児教育総論
  • 障害児教育の歴史
  • 障害児教育思想史
  • 障害児福祉学
  • 障害児教育社会学
  • 聴覚障害児教育総論
  • 特別支援教育概論
  • 専門演習
  • 卒業研究

ゼミ紹介

主に以下の領域に関する文献購読と討議を行うことで、学問的態度と研究方法の修得を目指します。

  1. 障害児教育学:障害のある子どもの教育の思想、理念・目的、カリキュラム、方法、対象、財源等に関する、歴史的、社会的視点からのアプローチ。
  2. 障害原理論:障害の文化的・社会的・歴史的文脈の分析、欧米圏と非欧米圏のインクルージョンの比較、社会と障害の関係に関する障害横断的分析。
  3. 聴覚障害教育/聞こえと言葉:言語指導法の変遷、生活の言語化と言語の生活化、自然法と構成法、教育の目的、手話法と聴覚主導の教育、情報保障などをキーワードに分析。

年に1回程度、学校・施設見学を企画しています。

卒業研究テーマ例

  • 「特別な教育的ニーズ」概念がイギリスのインクルーシブ教育に与えた影響
  • 聴覚口話法主導期聾学校小学部の言語指導における個に応じた視点―『聴覚障害』誌掲載記事の経年的分析より―
  • 聞こえない親をもつ聞こえる子ども(CODA)の通訳負担に関する一考察
  • 知的障害教育におけるタブレット端末活用に関する研究動向と今後の展望
  • 外国ルーツの子どもの学習支援に関する一考察―支援団体の活動実態に焦点をあてて―
  • LGBT当事者が初等中等教育段階で経験する困難と学校教育の役割に関する一考察
  • 障害児のライフステージと母親の障害受容過程─発達障害を中心に─
  • 教員が子どもを叱ることについての一考察

教員紹介