小畑 千尋教授

専門領域

  • 音楽教育学

自己紹介

埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。父の転勤に伴い、小学校は福島県、宮城県、中学校からは千葉県…と、いつも転校生でした。引越しのたびにピアノの先生が替わらざるをえなかったのですが、不思議とピアノを辞めたいと思ったことは一度もありませんでした。今にして思えば、言葉よりもピアノの方が自分の気持ちを表現できると、かなり早い時期から感じていたからだと思います。

私の人生の大きな転機となった出会いは、音大3年の時、アルバイトで初めてピアノを教えた小学生のAちゃんです。Aちゃんに歌ってもらうと、全く音程が合わない、いわゆるオンチでした。「どうして音程を合わせられないのだろう?」という疑問から始まり、「オンチ」を研究することになりました。

研究テーマ・研究活動

私のライフワークともいえる研究テーマは、歌唱の発達に関する研究です。オンチ克服を中心に研究を進めてきましたが、音程が合っているかどうかが分からなくても、適切な指導次第で音程を認知できるようになり、さらに自分で音程を合わせて歌えるようになることが分かりました。

現在の研究対象は中学生です。中学校の3年間において、各生徒の歌唱と自身の歌唱に対する認知がどのように変化するのか、同じ生徒たちを対象に縦断的な調査を行っています。また、聴覚障害者を対象にした音楽教育についても、実践的研究を進めています。

担当科目

  • 幼児と表現(音楽)
  • 教科概説「音楽」
  • 音楽科教育
  • 器楽表現基礎Ⅰ
  • 器楽伴奏法Ⅰ
  • 専門演習
  • 卒業研究
  • 教科教育法「音楽」4
  • 音楽科授業実践論(専攻科)

ゼミ紹介

ゼミ生に共通していることは、「音楽」に興味があることです。現代の音楽文化は凄まじい勢いで進化しており、学生にしか書けない、学生だからこその感性や知識を活かせるテーマが多々あります。具体的には、保育現場・家庭における音楽教育、高校の吹奏楽部、コロナ禍に於ける大学生の音楽との関わりなど、毎年テーマは幅広く、研究方法も、文献研究、実験研究、質問紙調査…と多様です。

写真は、ゼミ生の創作した手遊び歌を、3、4年生のゼミ生全員で検証している場面です。

卒業研究テーマ例

  • 子どものための手遊び歌の分析と創作
  • 子守唄の分析と創作―音楽的要素に着目して―
  • 子育てにおける「歌」の有用性 ―母子相互作用に着目して―
  • 音楽絵本の分析と制作―絵本『3匹のこぶた』を中心に―
  • タイの音楽科教育における教育的意義 -タイの大学生を対象としたインタビュー調査を通して-
  • 高等学校吹奏楽部の教育的意義:元吹奏楽部員に対する質問紙調査を通して
  • コロナ禍における大学生の音楽聴取形態の変化―舞台公演やライブ・コンサートに焦点をあてて―
  • 乳幼児期における療育の方法とその効果についての文献検討 ―ダウン症児を中心として―

教員紹介