人間科学部の教育の特徴

  • 人間を多面的に捉え、総合的に理解する力を養う教育
    人間を科学的・総合的に理解するため、心理学・社会学・教育学・社会福祉学・文化人類学などの科目を体系的に修得できるように配列し、履修指導についても重点的に工夫しています。とりわけ、人間の心を科学的に理解することを目指す心理学、心の問題に対処する臨床心理学の領域には重点を置いており、日本国内でもトップクラスの教員数と学生数を有しています。

  • 心理・福祉・教育などにかかわる領域のスペシャリスト養成
    人間科学科では学校教員、社会福祉士、精神保健福祉士養成を、臨床心理学科では大学院で公認心理師・臨床心理士の資格取得を目指す教育を、心理学科ではマーケティングや商品開発などの実業分野で心理学的知識やスキルを活用できるスペシャリストの養成、および、大学院で公認心理師の資格取得を目指す教育を行なっています。

  • きめ細かい学生支援
    大学生は身体的にはほぼ完成されていますが、心の発達は途上であり、不安定で不調をきたす時期でもあります。また健康であっても、友人、家族関係、進路選択などに際してストレスを受け援助が必要となることも多々あります。人間科学部では、メンタルヘルスの専門家が多く在籍することから、ゼミやクラス等の少人数の単位で学生の心の不安定さを早期に察知し適切なアドバイスなどを行ない、迅速にきめ細かく対応することを重視しています。就職や進路に関してもカウンセリング的要素を交えた暖かい支援体制を構築しています。
    越谷キャンパス内にもそれぞれの相談内容に応じた窓口が複数あります。履修や学校生活での心配事には学生支援室(通称Bルーム)、心の不調には保健センター相談室へ、就職・進路に関する相談にはキャリア支援課があります。

人間科学部カリキュラムの特徴

人間科学部のカリキュラムは、
1)人間の科学的・総合的な理解
2)課題解決や問題解決のための方法論
3)キャリア発達を促進する技術
4)相互信頼・相互啓発の基礎
5)体験を踏まえた幅広い視野
6)教職・福祉等の専門的資質

の6つの視点から十分な学びを保証できているかどうか、絶えず検証を重ね充実を期しています。

  • 4年間の学びのイメージ
    人間科学部の学びは「人間科学の基礎」に始まります。この科目は、大学での学びを学ぶ科目です。また、人間科学を基礎づける学部教養科目と人間科学を広く学ぶための学部共通専門科目の各6単位を1年次の選択必修として指定しています。これらの科目群は、心理学・社会学・教育学を柱とし、更に生命科学から社会福祉学、臨床心理学まで幅広くカバーしています。その後、各学科、コースごとの専門教育科目を学びます。専門教育科目においては、体験型の実験・実習・演習科目と、広く体系的に知識を身につける講義科目がバランス良く配置されています。
    それらの学習を経て、自ら課題を立てた人間科学演習Ⅰ・Ⅱさらに卒業研究に取り組みます。人間科学演習Ⅰ・Ⅱおよび卒業研究では、学科を超えた履修が可能です。学科の壁を低くすることにより人間を多面的、総合的に学ぶことができます。

  • 教養・リベラルアーツ教育
    人間の科学的・総合的理解をめざし、幅広い教養と人間社会への深い洞察力を持った人材を育成するカリキュラムを構成しています。
    まず、学部教養科目として「キャリアライフ論」、「生命科学」、「死生学」、「国際社会論」、「基礎統計学」を設置しています。これらは人間科学部の特色をより鮮明に示すとともに、その学問的基礎をより広い視野から構築することを可能にするものです。
    その他に、越谷校舎全体の共通教養科目も数多く履修することとしており、社会の一員たる上でふさわしい基本的な教養を身につけることとしています。これらの教養科目を基礎とすることにより、心理学・社会学・教育学・社会福祉学などの専門科目をより多面的な観点から学習することが可能となります。

  • 初年次教育
    1年次必修科目「人間科学の基礎」において、大学生活へのガイダンス及び大学での学び方を学習します。ノートテイキング、調査方法、レポートの書き方、図書館ガイダンスなどがそこで学ぶ内容の一例です。また、この授業の担当教員が担任となり、各担任は、学業や生活について、つまずきをなくすように配慮・指導を行っています。
    「人間科学の基礎」は大学における「クラス」としても機能しており、授業時間だけでなく学生の自主的行事である大学祭やスポーツ大会に参加する単位ともなっています。ここで得られる学生同士の絆は学生の孤立化を防止し、大学への参加意識を高める重要な仕組みとなっています。さらに、「縦クラ」と呼ばれる同じクラス名の1年生と2年生のクラスがつながるシステムは、学生たちにより構築され継承される学部の文化ともなっています。このシステムは学生同士のピアカウンセリングの機能を担うと同時に新入生の大学への初期適応にとって重要な役割を果たします。

  • アクティブラーニング・サービスラーニング
    1年次から4年次まで、演習・実験・実習グループに参加し、集団での学習体験を通じて相互信頼・相互啓発の基礎を築くことを目指しています。体験学習、調査学習、グループディスカッション、ディベート、グループワークなどを授業中に積極的に取り入れています。
    「ボランティア論」では実際に外部でのボランティアを行い、理論と実践を融合させる教育を行っています。現場の声を実体験することにより、講義で学んだ専門知識をより広い視野でとらえ直すことができます。

  • 少人数教育の推進
    1年次春学期必修の導入科目である「人間科学の基礎」では、教員が少人数の学生を担任することにより、今後の学業や生活の支援も行っています。
    本学部は、実験・実習・演習科目を多く設定していますが、これらの授業は、基本的に少人数で行われています。たとえば、その代表的な科目である「人間科学演習Ⅰ・Ⅱ」では、自らの積極的な関与を通して、より学習内容を深め、深い知識と洞察力を習得することが期待されています。

特色ある教育施設・設備

人間科学部が主に使用する12号館には脳波等電気生理学実験を可能とするシールドルームが複数あり、また箱庭実習室、介護実習室、消費行動実験室、視線追跡装置あるいは追尾カメラなど、特殊な実験・実習を可能とする施設、設備が整えられています。
学部内には高度に専門・特殊化した実験のための高度利用実験室8部屋、特定目的利用実験・実習室16部屋、汎用的利用を可能にする一般実験室14部屋が用意され、高度利用実験室、特定目的実験・実習室にはそれぞれの実験・実習設備が備えられています。
これらの実験室・実習室は、介護実習や心理学基礎実験などの授業のほか、ゼミでの研究や卒業研究など様々な研究活動や実習等に活用されています。これら実験・実習設備については研究・教育環境整備充実費により年度ごとに拡充が図られています。
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