• 「人間科学」とは、詳しく言うとどのような学問でしょうか?
    人間を多様な視点で探究しようとする総合的な学問です。文教大学の人間科学は、社会学・教育学・社会福祉学・心理学が大きな柱で、これら複数の学問を横断しながら興味のあるテーマを追求することができます。例えば現代の大きな問題である少子高齢化を考える場合にも、様々な焦点の当て方があります。少子高齢化が起こってきた時代背景や他国との比較(社会学)、高齢者の豊かな生き方と生涯学習の関係(教育学)、高齢者はどのような社会的支援を必要とするか(社会福祉学)、高齢者固有の心理とは何か(心理学)、等々…。人間科学はこのような複合的な探究を可能にします。

  • 社会学、心理学、教育学、社会福祉学、それぞれの違いを教えてください。
    社会学は、人間が形成する「社会」を対象とする学問です。時代の変化や国による文化の違い、ジェンダー、階層など、多数が集まることで初めて生まれる大きなパターンをマクロに捉えることをねらいとしています。

    心理学は、人間の心の動きや行動様式を対象とする学問です。人の行動や生活を客観的に捉えることや自分自身を冷静に眺めることができるようになることで、とらわれや偏見を持たずに人と関われるようになります。

    教育学は、人間の成長や発達と、それを支え促進するための方法や仕組み、制度などを対象とする学問です。家庭や学校、社会教育といった様々な教育のステージや、その中で行われる教授・学習の方法やプロセスに注目することで、生涯を通じた学びの実像を描き出すことをねらいとしています。

    社会福祉学は、社会的な孤立や貧困などの理由により生活上の困難を抱えている人々への支援をする学問です。一人の人間も地域や家庭から排除しないというインクルーシブな社会の建設を大きな目標として、一人一人の人権が守られ、人と人との豊かなつながりがある社会を実現するための方策を考えていきます。

    1つ上のQにあるように、たとえば少子高齢化の問題でいえば、主に少子高齢化が起こってきた時代背景や他国との比較から問題を分析するのが社会学、高齢者の豊かな生き方と生涯学習との関係から考えるのが教育学、高齢者が必要とする社会的な支援を考えるのが社会福祉学、高齢者固有の心の動きに注目するのが心理学ということになります。

  • 人間科学科でも心理学を学ぶことはできますか?
    もちろんできます。共通教養科目や学部共通専門科目として「心理学」、「心理学概論」、「臨床心理学概論」などが開講されているほか、人間科学科の専門科目としても「青年心理学」や「社会心理学」、「スポーツ心理学」、「教育心理学」など心理学を扱う多くの科目が設けられています。また、人間科学科にも心理学を専門とする教員がいます。

  • 人間科学科のコース選択はどのように行われるのでしょうか?
    人間科学科には人間教育コース・現代文化コース・社会福祉コースの3つのコースがあります。1年次はコースの区分はなく、2年次に進級するときから各自が希望するコースに分かれることになります。コースの選択は各自の希望に基づいて行っており、試験や成績による選抜は行っていません。

  • 人間科学科ではどのような資格が取れますか?
    中学校教諭1種免許(社会)、高等学校教諭1種免許(公民・福祉)、学校図書館司書教諭、社会福祉主事任用資格、認定心理士申請資格、健康心理士申請資格、産業カウンセラー受験資格、社会調査士、児童指導員任用資格の各資格が取得できます。また、選考等の制限はありますが小学校教諭1種免許、社会福祉士国家試験受験資格、精神保健福祉士国家試験受験資格、社会教育主事任用資格、特別支援学校教諭1種免許、図書館司書の各資格も取得が可能です。選考等の制限の詳細はこちらをご覧ください。

  • コースにより、取得できる資格に違いはあるのでしょうか?
    どの資格も学部・学科・コースに関係なく取得することができます。ただし、資格とコースの必修科目が重複する場合も多いため、資格によってはあるコースのほうが必要な総単位数を少なくでき、「取りやすい」ことがあります。たとえば社会福祉士の国家試験受験資格は社会福祉コースに所属したほうが他のコースより取得が容易になります。

  • 小学校教諭免許を取得する方法について教えてください。
    小学校教諭1種免許を、人間科学科の科目および教育学部の科目を履修することによって取得することができます。ただし、教育学部の科目に受け入れ人数の制限があり、選抜試験を実施して、その合格者のみが小学校教諭免許の取得に必要な科目を履修することができるようになっています。選抜試験は1年次の秋学期(11月下旬頃)に実施されます。

  • 卒業生の進路はどのようになっていますか?
    主な進路は教員、医療・福祉分野への就職、卸・小売業への就職、公務員などです。大学院に進学する卒業生もいます。進路に関する詳細なデータはこちらをご覧ください。

  • 進路・就職に関する支援としてどのようなものが行われているのでしょうか?
    大学の就職支援部門であるキャリア支援課では、教員、公務員、福祉施設への就職、企業への就職など、各自の希望進路に合わせた様々な講座やイベントを開催し、就職相談や面接練習、エントリーシート記入の指導などを行っています(キャリア支援課で行われている支援の詳細はこちらもご覧ください)。 また、学部の中にも、進路・就職についてのアドバイスを専門的に行う教員がいます。

  • 社会福祉の支援とカウンセリングの違いは何でしょうか?
    社会福祉もカウンセリングも困っている人に寄り添うことに変わりはありません。しかし、カウンセリングは悩んでいる人の心の重荷を軽くすることに注目します。それに対して社会福祉は人が生活の困難を抱えている際に、人とその人を取り巻く環境に着目していきます。たとえば、介護に悩んでいる人に対して、本人に寄り添いつつ、サービスを提供したり、その周囲の環境を変えるために働きかけたりします。また、そのような社会福祉のアプローチの重要性が認識され、現在文部科学省ではスクールソーシャルワーカーを増員するための努力がなされています。

  • 社会福祉を学ぶ上で、教育学・社会学・心理学を学ぶことにはどのような意味があるのでしょうか?
    社会福祉の支援は、とてもすそ野が広いのです。人を理解し、支援するためには心理学・社会学・教育学をしっかりと勉強しておく必要があります。人間科学科はその意味で福祉を深く掘り下げて学ぶことができます。

  • 北欧やアジアでの研修は教育や福祉を学ぶ上でどのように役立っていますか?
    私たちは目の前のことが当たり前だと思いがちです。北欧やアジアでの研修を行う「海外人間科学演習」に参加することで、自分たちが目の前で見ているものとは違う新しい世界に接することができます。毎年、多くの研修参加者が、「教育や福祉を根本から見直すことができ、とてもよい学びができた」と述べています。「海外人間科学演習」は2015年度が11回目の実施であり、前身の「北欧研修」という講座名であった時期から数えると20年以上の伝統をもつカリキュラムです。

  • 奨学金制度はどのようなものがありますか?
    文教大学には「文教大学奨学金」をはじめいくつかの奨学金を用意しています。また、国や自治体による奨学金制度もあります。詳細はこちらをご覧ください。

  • 入試はどのような方式で行われていますか?
    A日程入試、B日程入試、地区入試、センター入試、一般推薦入試、指定校推薦入試を行っています。様々な方法で入試を行っていますので、ご自身に合った方法で受験してください。

  • A入試と地区入試の違いについて教えてください。
    最大の違いは受験会場の違いです。地区入試では、お近くの受験会場を選んで受験することができます。また、地区入試には併願制度と特待生制度があります。

  • オープンキャンパスについて教えてください
    越谷キャンパスでは年間4回程度のオープンキャンパスを実施しており、授業内容や入試等について直接教員から話を聞くことができます。模擬授業なども実施しています。開催日等の詳細はこちらでご確認いただけます。是非お足をお運びください。
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