ムーミン小説第一作目は1945年に刊行されました。
記念すべき第一作目は『小さなトロールと大きな洪水』です。
ただ、発売後すぐに売れ行き不振により絶版になってしまいます。
復刻版が刊行されたのは1991年。ムーミンシリーズ最後の作品『ムーミン谷の十一月』が刊行されてから21年後のことでした。
自分の作品を気が済むまで書き直すことが多かったトーヴェ・ヤンソンですが、
第一作目に関しては改訂版に手を付けてはいたものの刊行には至らず、初期の絵柄のままオリジナルの体裁で復刻されました。
初期の作風があらわれている『小さなトロールと大きな洪水』は、登場人物の描写と語りの両方においてシリーズの他作品とはかなり異なっています。
シリーズの一部とはみなされないこともある、すこし特別な立ち位置の作品です。
記念展示では、そんなムーミン作品の歴史や作者トーヴェ・ヤンソンについて描かれた図書などを集めました。
図書館1階・コピー機前の白棚で展示しています。ぜひお手に取ってご覧ください。
【参考】
・冨原眞弓.『ムーミンを生ん だ芸術家トーヴェ・ヤンソン』新潮社.2014
・「『小さなトロールと大きな洪水』―忘れられていたムーミン最初の物語【本国サイトのブログから】」.ムーミン公式サイト.(参照.2025.11.5)
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