文教大学学園創立100周年という記念すべき年を、文教大学学長という立場で迎えることになり、改めて感慨を覚えております。
文教大学は、1953年開設の立正学園女子短期大学をルーツとし、4年制大学としては1966年に越谷の地に開設された立正女子大学家政学部がスタートとなります。その後教育学部を増設、1976年に文教大学へと校名変更(翌年共学化)し、家政学部を改編して人間科学部が誕生しました。1980年に設置された情報学部が湘南キャンパスに移転した後も、文学部、国際学部、健康栄養学部、経営学部と次々に新たな学部が生まれ、2021年には3つめのキャンパスである東京あだちキャンパスが開校して、現在は3キャンパスに7学部、また大学院の5つの研究科、専攻科、そして外国人留学生別科を擁する総合大学となっています。
これまで海外提携校との交換留学や短期研修など、国際的な交流の活性化に努めてきましたが、最近は地域の自治体や企業との連携事業も増え、学生の学びの場や機会がいっそう広がっています。このように大学が拡大・発展しても、学園全体で掲げる建学の精神「人間愛」を基礎とする教育に取り組む姿勢は変わりません。インターネットで即時に世界と繋がれる一方、分断と対立への不安も増大している現代社会において、多様性と包摂性(D&I)の推進は非常に重要ですが、本学の「人間愛」の精神、「人と人とが認め合い、尊敬し合い、許し合い、思いやる、そういう社会が必ず実現することを望み確信する心」は、まさにD&Iの概念そのものです。各人の個性を尊重し、成長を支援することで、自律的な人間に育てるとともに、文教大学で過ごす中でこの精神を体感し、自身のものとした卒業生を、これからも社会に送り出していきます。
世界的な視野を持ちつつ、地域社会の問題解決にも貢献できる力に加え、生きがいの発見や人とのネットワーク作りによって幸せな人生を歩んでいける力も身に付けた文教生たちが、少しずつ世界を変えていってくれると信じて、大学の一層の進展を目指してまいります。今後ともご支援ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします。
文教大学 学長
MESSAGE/メッセージ
多様な個性を輝かせる教育を通じて社会と個人の幸せに貢献できる、グローカルな視点を持つ大学としてさらなる発展を目指しています。