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Graduate student

窪田圭佑さん「2016年 第27回廃棄物資源循環学会研究発表会での口頭発表」

第27回廃棄物資源循環学会研究発表会が2016年9月27日から29日にかけて和歌山大学にて行われ、私も研究者の1人として、大学院で行っている自身の研究の一部を発表してきました。

発表した研究のテーマは「単位費用増大の下で公共関与を高める神奈川県内各市のごみ政策をめぐって」です。研究の主な内容は、2000年以降の神奈川県内の19市を対象に、環境省の「一般廃棄物処理実態調査」等のデータを回帰分析し、ごみ処理費用が変化した要因の分析を試みるとともに、これまで自治会が核となって行っていたごみ収集からの政策的転換がもたらす影響について論じています。私の研究はごみ問題を環境問題としてとらえるだけでなく、地域課題の1つとして位置づけ、市やそこに住まう市民のごみ処理に対する認識を見直すことを求めています。与えられた短い発表時間の中で自身の研究の意味を的確に伝えることは大変難しかったのですが、発表後には研究内容に対して先輩研究者の方々に興味を持っていただき、さらに研究に対する助言をいただくこともできました。

本学会の研究発表会では廃棄物にかかわる様々な研究発表が行われています。一口に廃棄物・ごみといっても多くの視点・研究があり、たとえば、低コストで環境に配慮したごみ処理やリサイクル技術の研究、廃棄物処理などの歴史の研究、次世代の廃棄物処理計画についての研究、市民のごみ減量を促進するための研究など、多くのとても興味深い研究が展開されています。これらの学術研究に加え、今回の研究発表会では、「生物多様性の4つの危機と3R」をテーマに、自然保護・生物多様性分野、ごみ・3R分野、温暖化防止分野で取組む市民・団体等の日頃の活動内容も展示されています。このような多様な研究/活動の成果が集まる廃棄物資源循環学会の研究発表会には、それに応じた多種多様な職業の方々が集まり、様々な視点から発表内容について議論が交わされています。

自身の研究成果の発表に対するコメントに加え、このような様々な視点から展開されるたくさんの研究発表に触れることで、修士論文の執筆に向けて大変貴重な機会となり、またとても有意義な時間を過ごすことができました。