Campus Life

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イベント・講演会

文教大学英語教育研究会 第3回研修会が開催されました

2013年7月27日土曜日の午後、文教大学学園創立90周年記念事業として文教大学英語教育研究会第3回研修会が、学内外から200名近くの参加者を迎え、開催されました。 この研究会は、国際学部で英語と教職科目を指導している教員が中心となり、若手英語教員や英語教員を目指す学生の支援を目指して発足しました。 今回の報告者は、国際学部国際理解学科3年生の野村詩織さんと村上倫美さん、写真撮影は、石毛宏幸さんです。

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文教大学英語教育研究会第3回研修会報告「未来の英語教育を文教から発信!」

第1部 ワークショップ

阿野幸一教授 文教大学国際学部、NHKラジオ「基礎英語2」講師

「コミュニケーションのための英文法指導―「使う」という視点からのアプローチを―」

 今日の教育現場で求められる英文法指導について、対話形式で学ぶとても有意義な機会でした。文法指導の問題点は、教師が知識だけを理解し、使い方を意識していないところにあるそうです。つまり、文法の知識は、コミュニケーション能力を支えるものであり、実際の場面で「使う」ことを意識した練習をすることが大切です。ほとんどの中学校・高校では、文法の形と日本語の意味を必死で覚えるという授業が多いと報告されます。学生参加者からも、「中学校・高校では、コミュニケーションを意識した授業を受けなかった」と答える人が多くいました。阿野教授の説明にあったように、「Form(形)」「Meaning(意味)」「Use(使う)」という3つの視点から指導していくことが、これからの英語教育においてたいへん重要であると考えます。英語科教員を目指す私たち学生も、教育実習、将来の現場でしっかりと実践していきたいと願っています。

第2部 特別講演

赤阪清隆氏 フォーリン・プレスセンター理事長、前国連事務次長

「日本社会の活性化に必要なグローバル人材の育成と英語教育」

“Promoting Globally Capable Young People and English Education”

 文教大学がUNAI(国連アカデミックインパクト)に参加してから2回目となる今回の講演では、「日本社会の活性化に必要なグローバル人材の育成と英語教育」をテーマに、留学希望者の減少の社会的原因やグローバルに働く人材の必要性、国際現場でのコミュニケーションの重要性を中心にお話を伺いました。

 赤阪氏が穏やかに語られるご自身の生い立ちや様々なエピソードにも、学生も目を輝かせて耳を傾けていました。特に、途上国で目の前の尊い命を自ら救っておられた体験を聞き、国際協力の現場で働く思いをかき立てられた学生たちも多かったようです。実際に、国際学部で学ぶ多くの学生は、留学を希望し、様々な国際現場で就職する夢があります。しかし赤阪氏が指摘されたように、日本の就職システムや学生を取り巻く厳しい経済的事情により、実現できない学生が増えているように思います。しかし一方では、日本人は近隣諸国に比べて、より自由に海外でも学べる機会があり、国連機関などの就職の機会は日本人枠が十分にあるにも関わらず、機会が有効活用されていないという現状も知りました。これからの日本社会を活性化するため、私たちの世代がもっと世界へつながるように、自分自身が一歩先に踏み出すことを考える貴重な機会となりました。なお、今回の講演は、USTREMを使って世界へ同時配信されましたので、生田教授の司会から赤阪氏の1部は英語で行われ、とても国際学部らしい雰囲気が漂う講演会でした。

 

英語教育1

 

「赤阪氏による講演」

英語教育2

 

「阿野先生による講演」

英語教育3

 

「学生スタッフ(左から村上さん、野村さん)」

英語教育4

 

「赤阪氏を囲んで(左から千葉、塩沢、阿野、椎野副学長、北野、生田諸先生)」