文教大学では、卒業後すぐに日本語教育現場に立てる人材育成に力を入れており、海外、国内(学内)、地域など、さまざまな実習を経験することができます。5つの科目があります。
8月下旬から9月上旬にかけて、ホームステイをしながらオーストラリアのシドニー大学の正規授業に入り、日本語を教えます。
現地での実習は2週間ですが、その準備は前年度から始まり、「日本語教育教材研究Ⅰ」では現地で使用する教材について学びます。そして「日本語教育実習Ⅰ」ではオーストラリアに関する学びを深め、教案作成や模擬授業を重ね、教壇実習の準備を行います。現地での授業は日本語で行う直接法が中心ですが、日常生活では英語が必要になります。ホームステイ先や現地の学生との交流で異文化理解を深めることもできます。
帰国後は振り返りと報告を兼ねた報告書や動画の作成、学園祭での発表などを行います。大変な分、実りも大きな実習です。
30年以上の歴史を持つ伝統ある海外実習です。3月上旬の8日間、中国の東北大学秦皇島分校で実習を行います。1学期間に準備した成果を8日間で出し切ります。
何度も教壇に立つハードな実習ですが、春節のお祝いムードが漂う街中を散策しながら、提灯で彩られた美しいライトアップを楽しみ、中国の文化にも触れることができます。現地の学生との交流も多く、内容の濃い充実した実習だと評価されています。
韓国極東大学校の学生たちが来日して行う日本研修プログラム内で、約2週間の日本語の授業を実習生が担当します。教科書を使った授業ではなく、プロジェクトワーク型授業を行うのが特徴です。学習者の来日前から学習者の情報等を収集してプロジェクトを設定し、授業の細かな計画を立てます。来日後はプロジェクトワークで使用する語彙や表現を導入したり、活動がうまく進むようサポートしたりします。日本語の教え方だけではなく、ファシリテーターとしての学びも多い実習です。
文教大学の外国人留学生別科の学生に日本語を教える実習です。90分授業のうち前半45分で教壇実習を行い、後半45分は振り返りと次回の検討を行います。海外実習とは違って学習者の母語はさまざまです。同じキャンパスにいるので、実習以外でも交流できる環境です。
文教大学の地域連携センターが開講しているオープンユニバーシティの講座の一つです。越谷市周辺に住んでいる地域の外国人の皆さんに日本語を教えることで、生活に密着した日本語教育を経験できます。開講時間が午後6時半からなので、通称「夜学」と呼ばれています。
2009年に埼玉県多文化共生・共栄の一環として、松伏町に日本語教室が誕生しました。
これまで松伏町に住む外国人を対象に、松伏町と文教大学のボランティアが楽しく日本語を学べる教室を支えてきました。この「日本語ひろば」は毎週土曜日(10:00~12:00)に開催され、単なる日本語教室にとどまらず、多文化共生社会の実現を目指した活動やレクリエーションを実施して外国の方々と絆を深めています。大学内では学べない新たな学びや発見・気づきが多く得られる実習です。