12月6日に、広州で開催された国際暗号学会(IACR)主催の旗艦国際会議Asiacrypt 2023で、情報学部 准教授の青木和麻呂先生がTest-of-Time賞を授賞しました。この賞は、15年前に発表され長期に渡りこの分野に影響を与えた論文に対し送られるもので、国際暗号学会の旗艦国際会議でのTest-of-Time賞の授賞は日本人では初めてのことです。
授賞論文では暗号学的ハッシュ関数に対する新たな解析手法の提案を行ない、既存ハッシュ関数について、これまでに信じられていた安全性が保たれていないことを示しました。この研究はハッシュ関数の設計手法に限らず、ブロック暗号の解析手法にも応用されるなど、多くの後続研究に大きな影響を与えました。
授賞の内容は以下の通りです。
<IACR Test-of-Time Awards>
【論文タイトル】
Preimage Attacks on 3, 4, and 5-Pass HAVAL
【著者】
Kazumaro Aoki(本学情報学部), Yu Sasaki (NTT社会情報研究所)
※研究実施時の所属は両名ともNTT情報流通プラットフォーム研究所
【関連リンク】
IACR Test-of-Time Awards
Preimage Attacks on 3, 4, and 5-Pass HAVAL
佐々木悠特別研究員と元NTT研究所の青木和麻呂氏の論文が、暗号分野において後世に永続的な影響を与えたとしてIACR Test-of-Time賞を日本人で初受賞
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