News

2019.06.14
教育・研究

【湘南校舎】国際学部の海津ゼミが4年かけて共同制作 ―奄美群島の集落(シマ)の残し伝えたいものを冊子に―

  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • LINEでシェア

国際学部国際観光学科の海津ゼミナールは、奄美群島の自然や集落の文化を紹介する冊子「奄美群島の残したいもの伝えたいもの」を、奄美群島広域事務組合(特別地方公共団体)と共同制作しました。本冊子は、奄美群島の伝統継承や観光振興に役立つ資料としての活用が期待されます。

冊子には、各集落の季節暦を記したカレンダーや自然・生活・文化資源の所在地を示したマップ、奄美の自然や文化から出題する「あまみクイズ」などが掲載されています。
今回の冊子制作は、同組合の「環境文化を活用した地域振興事業」の一環として、奄美でゼミ活動を行っていた海津ゼミに依頼があったことでスタートしました。依頼当時、奄美群島は「環境文化型国立公園」というコンセプトで国立公園に指定された頃で、「集落(シマ)の宝」をどう伝え残すかを課題としていました。

奄美群島は有人島8島、12市町村から成っています。ゼミ生は3年に分けて、集落住民への聞き取り調査や歴史資料などをもとに報告書を作成し、4年目にそれを冊子にまとめました。聞き取り調査は12市町村がそれぞれ1つの集落を「選定」し、12の集落で実施されました。前年のゼミ生が実施した調査報告書を手本に、ゼミの中で代々調査を引継ぎ、冊子を作り上げていきました。そして、2015年に始まった調査から4年目の2019年3月、ついに冊子が完成しました。冊子制作に携わったゼミ生は50名を超えます。

5月27日には、奄美市住用町の市小中学校にて冊子の贈呈式が行われ、児童・生徒と教職員、山下茂一区長ら約20名が参加しました。冊子は、学校の他、各自治体、図書館、観光関係機関などにも配布されました。

海津教授は「この冊子が奄美群島の子どもたちにシマの宝を伝えるツールになってくれたらと願っています。本事業は今回で終了しますが、これからも集落との関わりを続けながら、学生たちに何ができるかを模索していきたいです」とコメントしています。また、ゼミ生の酒井優希さんは「現地調査を通じて、集落の方々はみなさん自分たちの集落についてとても詳しく、集落をとても大切にしているということが伝わってきました。この冊子を読んだ方々が、少しでも奄美群島の集落に訪れてみたいと思ってもらえたらうれしく思います。」と述べています。

その他の最新の教育・研究