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2023.05.18
お知らせ

大学での生成系AIの活用について

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学生の皆さんへ

近年、AI(人工知能)の技術が急速に進歩し、様々な分野で活用が検討されはじめ、大いに注目を集めています。また、教育業界、特に大学におけるChatGPT等の生成系AIの活用について賛否が問われており、大きな議論が行われています。

AIは、瞬時にたくさんの情報を提供してくれるツールであり、教育業界はもちろん、経済活動を支えるすべての業界の未来に大いに役立つものであると確信しています。
一方、人間の知的な行動をサポートするツールは、活用方法を誤ると、皆さんの思考力、判断力、表現力や精神力の成長を阻害します。
文教大学では、「人間愛」を建学の精神として掲げ、人間に直接関わる課題、現代社会が抱える様々な問題に関する専門的知識、技術を身に付けるための教育課程を提供しており、その人材育成に努めています。皆さんが受けている教育は、単に専門的な知識と技術を修得するだけではなく、修得した知識と技術を生かし、問題を発見し、解決していく能力を養うものです。(文教大学における学位授与の方針)
大学の授業等における課題への取り組みや卒業論文などの作成をAIに任せてしまうということは、文教大学の学位授与方針の達成を困難なものにすることは明らかでしょう。

他方で、AIの活用が今後ますます重要になっていくことから、皆さんがAIを理解し、正しく扱うことが大切です。これまでに指摘されている様々な懸念を参考に、活用の際に留意すべき事項の例をいくつかお示しします。

  • 生成系AIが作成する情報は、誤りや偏りが含まれている可能性があるため、その点について十分な注意が必要です。
  • 機密情報や個人情報を含むテキストをAI(チャットツール等)に打ち込むと、その情報もデータとして蓄積され、第三者に出力されることで、意図せず個人情報が流出・漏えいする恐れがあります。
  • 暴力的、過激な表現や人種差別的な表現、他人を傷つける表現を含むテキストの入力は、社会的に問題があるだけでなく、AIに学習させることで、そのような言語を生成する可能性があります。

授業や課外活動、就職活動等における活用の是非、成績評価における指針等については、大学で議論を重ねたうえで、必要に応じて改めて皆さんにお示しします。
皆さん一人ひとりが生成系AIの利用について、しっかりと考えて活用してくれることを期待しています。

学長 中 島 滋

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